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内申は上がるのに、なぜか成績が伸びない理由-豊川・豊橋で内申点アップを考える前に、少しだけ見てほしいこと

「内申点は上がったのに、実力テストでは取れません」

保護者の方から、こういう相談を受けることがあります。

通知表の評価は少し良くなった。
提出物も前より出せるようになった。
授業態度も悪くないと言われた。
学校ワークも何とか回している。
塾でも「頑張っています」と言われる。

でも、実力テストになると点が取れない。
模試になると崩れる。
初めて見る問題になると手が止まる。
高校に入ってから、急に勉強についていけなくなる。

こういうことは、実際にあります。

最初に言っておきたいのですが、内申点が上がることは大切です。
高校受験にも関わります。
豊川・豊橋周辺で高校受験を考えるご家庭にとって、内申点は無視できないものです。

だから、内申点アップを目指すこと自体は間違いではありません。

ただ、家庭教師として子どもを見ていると、少し気になることがあります。

それは、
内申点が上がることと、学力が育つことは、必ずしも同じではない
ということです。

ここを分けて考えないと、保護者の方は判断を間違えます。

内申点が上がった。
だから、勉強は順調だ。
このままいけば大丈夫だ。
塾のやり方が合っている。
学校ワークを何回もやればいい。
提出物を整えれば、この子は伸びる。

そう思いたくなる気持ちは分かります。

でも、内申点は「学校の中で見えた姿」に対する評価です。

提出物。
授業中の取り組み。
定期テスト。
小テスト。
ノート。
発表。
教科ごとの観点別評価。

こうしたものが組み合わさって、通知表の評価になります。

つまり、内申点はとても大切な情報ですが、子どもの学力のすべてを表しているわけではありません。

学校の先生の視点で見ると、内申点は「学校生活の中で、どのように学習に向かっているか」を見るものです。
一方で、実力テストや模試は、範囲が広くなった時に、自分の力で知識を引き出せるかを見るものです。

この二つは、似ているようで違います。

定期テストでは取れる。
でも、実力テストでは取れない。

提出物は出せる。
でも、初見問題は読めない。

授業中は真面目。
でも、自分で考えて戻る力は弱い。

内申点は上がった。
でも、学力の土台はあまり育っていない。

こういう状態が起こることがあります。

では、なぜそんなことが起きるのでしょうか。

一つ目の理由は、内申点を上げるための行動が、学力を育てる行動とは限らないからです。

提出物を期限までに出す。
ノートをきれいにまとめる。
学校ワークを何回もやる。
テスト範囲を暗記する。
授業中にまじめに座る。

これらは大切です。
評価につながることもあります。

でも、それだけで本当に学力が育つとは限りません。

学校ワークを何回もやっていても、答えを覚えているだけかもしれない。
ノートはきれいでも、本人の頭の中では整理されていないかもしれない。
提出物は出していても、分からない問題は赤で写しているだけかもしれない。
定期テストでは取れても、範囲が外れると引き出せないかもしれない。

外から見ると「やっている」ように見える。
でも、中身を見ると「考えている時間」が少ない。

ここに落とし穴があります。

認知科学や学習心理の視点では、学力が育つには、ただ見たり写したりするだけでは足りません。

自分で思い出す。
自分で説明する。
間違えた理由を考える。
少し時間を空けてもう一度解く。
似た問題と違う問題を比べる。
知識を別の場面で使ってみる。

こういう過程が必要になります。

でも、内申点を上げることだけを急ぐと、どうしても「評価される形」を整える方に意識が向きます。

提出物を出す。
空欄を埋める。
ノートを整える。
テスト範囲を覚える。
先生に見える形を作る。

これは必要なことです。
ただ、それだけで止まると、学力は育ちにくいのです。

二つ目の理由は、定期テスト型の勉強に偏りすぎることです。

中学生の定期テストは、範囲があります。
学校ワークから似た問題が出ることもあります。
授業で扱った内容が中心になります。
直前に集中して反復すれば、ある程度点数が取れる子もいます。

もちろん、それは悪いことではありません。
定期テストで点を取ることも大切です。

ただ、定期テストに最適化しすぎると、実力テストや模試で崩れることがあります。

実力テストでは、範囲が広くなります。
どの単元の知識を使うか、自分で判断しなければいけません。
問題文を読んで、条件を整理する必要があります。
少し聞かれ方が変わっても、考えて対応する必要があります。

ワークの反復で覚えた形だけでは、対応できない場面が増えます。

だから、定期テストではそこそこ取れるのに、実力テストでは伸びない子がいます。

これは、子どもが怠けているからだけではありません。
勉強の仕方が、定期テストの範囲内で完結しているのです。

高校受験を考える時、ここはとても大切です。

内申点は受験に関わります。
でも、当日の学力検査や高校入学後の学習には、実力が必要です。

内申点を上げる勉強と、実力を育てる勉強。
この二つをつなげていかないと、あとで苦しくなることがあります。

三つ目の理由は、子どもが「評価される行動」だけを覚えてしまうことです。

内申点を強く意識すると、子どもはこう考えやすくなります。

先生に出すものを整えればいい。
期限に間に合わせればいい。
ノートをきれいにすればいい。
テスト前だけ頑張ればいい。
評価される形を作ればいい。

もちろん、学校生活の中で評価される行動を身につけることは大切です。

ただ、それが行きすぎると、勉強が「中身を理解すること」ではなく、「評価される形を作ること」になります。

これは少し怖いことです。

答えを写してでも提出する。
間違いを隠す。
分からないところを飛ばす。
質問せずに形だけ整える。
赤で直して終わりにする。
できるようになったかどうかより、出せたかどうかを優先する。

こうなると、内申点は一時的に上がることがあるかもしれません。
でも、学力は育ちにくいです。

教育関係者の方なら、この感覚は分かると思います。

「ちゃんと出している」のに、テストでは取れない。
「まじめ」なのに、初見問題では止まる。
「ノートはきれい」なのに、説明させると分かっていない。
「塾にも行っている」のに、家では自分から始められない。

これは、見た目の学習と、中身の学習がずれている状態です。

四つ目の理由は、管理されることで動いているだけの場合があるからです。

塾に行けばやる。
先生が見ていればやる。
チェックされれば出す。
毎日通えば机には向かう。
親に言われればワークを開く。

これで内申点が少し上がることはあります。

ただ、その子が本当に自分で始められるようになっているかは、別です。

外部の管理がある場所では動ける。
でも、家では動けない。
テスト前はやる。
でも、普段は戻れない。
指示されたことはやる。
でも、自分で優先順位を決められない。

この状態だと、高校に入ってから苦しくなることがあります。

高校では、中学よりも自分で考える場面が増えます。
課題の量も増えます。
授業のスピードも上がります。
分からなくなった時に、自分で戻る力が必要になります。

中学の間に「管理されれば動く」状態のままだと、高校で急に動けなくなる子がいます。

これは本人の能力がないという話ではありません。
自分で学ぶための筋道が育っていないのです。

だから、私は「自律学習」という言葉を見た時に、少し慎重になります。

本当に自律しているのか。
それとも、細かく管理されて動いているだけなのか。

毎日通うこと。
課題を出されること。
チェックされること。
提出物を管理されること。

それは必要な時期もあります。

でも、それが
「家でも自分で始められる力」
「分からない時に戻れる力」
「自分の状態を見て調整する力」
につながっているか。

ここを見なければいけません。

内申点が上がっても、成績が伸びない子は、この部分が弱いことがあります。

五つ目の理由は、内申点が上がったことで、逆に本当のつまずきが見えにくくなることです。

内申点が低い時は、親も先生も塾も心配します。
何とかしなければと思います。

でも、内申点が少し上がると、安心してしまいます。

よかった。
このやり方で大丈夫だ。
塾が合っている。
このまま続ければいい。

そう思いたくなります。

でも、その裏で、実力テストが伸びていない。
模試で取れていない。
文章題になると読めない。
英語の長文が読めない。
数学の初見問題で止まる。
理科や社会が暗記だけになっている。

こういう状態が残っていることがあります。

内申点が上がったことで、むしろ本当の課題に気づくのが遅れることがあるのです。

これはかなり大きな盲点です。

内申点が上がったら、それはもちろん良いことです。
本人の努力もあります。
提出物や授業への向き合い方が変わったのかもしれません。

ただ、その時に一度確認してほしいのです。

この子は、実力もついているのか。
範囲が広くなっても対応できるのか。
初めて見る問題でも考えられるのか。
高校に入ってからも続く勉強になっているのか。

ここを見ずに、内申点だけで安心してしまうと、あとで困ることがあります。

高校に入ってから崩れる子の中には、中学時代の内申点が悪くなかった子もいます。

提出物は出せる。
テスト前には頑張れる。
先生の言うことも聞ける。
まじめに見える。

でも、高校に入ると、量と速さに飲まれる。
自分で整理できない。
分からないところに戻れない。
課題を処理するだけになる。
テスト前だけでは間に合わない。

中学では通用した勉強法が、高校では通用しなくなるのです。

ここに、内申点だけを追う危うさがあります。

進路指導の視点で見ても、合格はゴールではありません。
高校受験に合格することは大切です。
でも、その先で三年間学び続けられるかは、もっと大切です。

内申点を上げて高校に入った。
でも、入学後に一気に崩れた。
学校の課題についていけない。
自分で勉強を組み立てられない。
中学の時のように、提出物と暗記だけでは間に合わない。

こうなると、本人も家庭もかなり苦しくなります。

だから私は、内申点を上げることを否定しませんが、内申点だけで終わらせたくはありません。

内申点は大切です。
でも、それは通過点です。

その子が自分で考えられるようになること。
分からない時に戻れるようになること。
間違いをただ赤で直すのではなく、もう一度使えるようにすること。
学校ワークを提出物ではなく、学習の道具として使えるようになること。
高校に入ってからも、学び方を修正できること。

ここまで見たいのです。

豊川・豊橋で内申点アップを考えるご家庭に、特に伝えたいことがあります。

「内申点が上がる」という言葉は、とても魅力的です。

保護者の不安に直接届きます。
高校受験が近づくほど、強く響きます。
塾を探す時にも、分かりやすい基準になります。

でも、内申点アップという言葉を見た時には、一つだけ確認してほしいのです。

その内申点アップは、実力につながっているのか。

提出物を整えるだけなのか。
定期テスト対策だけなのか。
学校ワークの回数だけなのか。
毎日通うことで管理しているだけなのか。
それとも、自分で学ぶ力まで見ているのか。

ここです。

内申点が上がること自体は良いことです。
でも、上がり方には種類があります。

評価される形を整えて上がる内申点。
学力の土台が育って上がる内申点。
学校での取り組みが変わって上がる内申点。
一時的な詰め込みで上がる内申点。
親や塾の管理で何とか上がる内申点。

全部同じではありません。

保護者の方には、数字だけではなく、その中身を見てほしいのです。

内申点が上がった。
その時に、こう聞いてみてください。

学校ワークを、自分で考えて解けるようになっているか。
間違えた問題を、もう一度自力で解けるか。
テスト範囲が変わっても、知識を使えるか。
実力テストや模試にもつながっているか。
家で少しずつ自分から始められるようになっているか。
分からない時に、どこに戻ればよいか分かっているか。
高校に入ってからも、この勉強法で続けられるか。

この問いに答えられない場合、内申点は上がっていても、どこかに不安が残っているかもしれません。

もちろん、完璧である必要はありません。
中学生が最初から自分で全部できるわけではありません。
管理が必要な時期もあります。
提出物を整えることから始める子もいます。
まず内申点を少しでも戻すことが必要な子もいます。

ただ、その先を見ているかどうかが大切です。

今だけ評価を上げるのか。
それとも、評価を上げながら、学ぶ力も育てていくのか。

この違いは大きいです。

教育リテラシーとは、内申点を軽く見ることではありません。
内申点に振り回されすぎず、その奥を見る力です。

数字が上がった時に安心するだけでなく、
「この子の学力は本当に育っているか」
と見る力です。

数字が下がった時に責めるだけでなく、
「どこで止まっているのか」
と分解する力です。

塾に通わせるかどうかだけでなく、
「その支援は、自分で学ぶ力につながっているか」
と考える力です。

内申は上がるのに、なぜか成績が伸びない。

その理由は、内申点のための勉強と、実力を育てる勉強がずれているからかもしれません。

提出物は出せている。
でも、理解は浅い。

定期テストは取れる。
でも、実力テストでは使えない。

管理されれば動ける。
でも、自分では始められない。

ノートは整っている。
でも、頭の中は整理されていない。

評価される行動はできる。
でも、学ぶ力はまだ育っていない。

ここに気づけるかどうかで、その後の学びは変わります。

豊川・豊橋で内申点アップを考えるご家庭には、焦ってほしくありません。
不安になる気持ちは分かります。
高校受験がある以上、内申点は気になります。

でも、内申点を上げることだけが教育ではありません。

内申点をきっかけに、その子の学び方を見直す。
学校ワークの使い方を変える。
間違い直しの意味を変える。
家で始められない理由を見る。
自分で考える時間を少しずつ増やす。
高校以降にも残る力につなげる。

そこまでできて、初めて内申点アップは意味を持つのだと思います。

内申点は大切です。
でも、内申点はゴールではありません。

その子が、評価のためだけに勉強するのではなく、
自分の力で学び続けられるようになること。

私は、そこまで見たいと思っています。

内申点が上がった時こそ、安心しすぎずに見てください。

この子は、本当に分かるようになっているのか。
自分で戻れるようになっているのか。
高校に入ってからも続く学び方になっているのか。

内申点アップの裏側にあるものを見られる家庭が増えれば、子どもを必要以上に追い込まずに済みます。
そして、ただ評価を上げるだけではない、本当の意味での学び直しが始まると思います。




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