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恋人の夢:5月2日

ゴールデンウィークの初日。世界が解放感に浮かれる中、京王線の各駅停車に揺られる私の胸中は、期待よりも得体の知れない「予感」で満たされていた。
笹塚から数駅。五十嵐麻衣さんの住むアパートのドアを叩くと、いつも通りの、けれどどこか温度の低い微笑みが私を迎えた。
「いらっしゃい、謙二朗くん。待っていたわ」
彼女の部屋は、整然としていて無機質だ。窓から差し込む午後の光が、フローリングの上に置かれた一脚の椅子を鋭く照らしている。
麻衣さんは、私が靴を脱ぎ終えるのを待たずに、クローゼットから一足の黒いストッキングを取り出した。
「今日は、あなたのその『自分勝手な理性』を、一度壊しておこうと思って。連休は長いのよ? ずっとそのままでいられると、私の計画が狂ってしまうから」

① ストッキングの拘束と、絶望の顔面騎乗

「さあ、そこに座って」
麻衣さんの声には、抗いがたい力があった。私は言われるがまま椅子に腰を下ろす。
彼女は私の背後に回ると、しなやかな手つきで私の両手首を椅子の背もたれに、そして両足首を脚部に固定した。使用されたのは、彼女が愛用している極薄の黒いストッキングだ。
「ストッキングはね、見た目以上に丈夫なのよ。そして何より、私の匂いが深く染み込んでいる。あなたが逃げようとすればするほど、私の支配が肌に食い込むようになっているの」
手首に食い込む繊細なナイロンの感触。麻衣さんは私の目の前に回り込むと、ゆっくりとスカートを捲り上げ、下着を脱ぎ捨てた。
「まずは、その口を塞いであげる。言葉を奪えば、あなたはただの『受容器』になれるでしょう?」
「ま、麻衣さん……何を……っ!」
返事の代わりに、彼女の「雪白の太もも」が私の視界を塞いだ。
ゆっくりと、だが確実に、彼女の体重が私の顔面へと沈み込んでくる。
「んんっ……!? ……んぐ、んんーーーっ!!」
鼻と口が、麻衣さんの滑らかな、けれど暴力的なまでに重い臀部と会陰部によって密閉される。
(息が……できない! 重い、なんて重さだ……!)
私は拘束された手足で必死に椅子を揺らすが、麻衣さんは私の頭を両腿でがっちりと挟み込み、さらに深く体重を預けてきた。
「ふふ、いい声ね。鼻腔の奥まで私の匂いで満たされなさい。思考を止めて、ただ私の重みだけを感じるのよ」
「ん、んんぅ……!!」
視界は琥珀色の闇に閉ざされ、肺が酸素を求めてひくつく。彼女の肌から放たれる濃厚な体温が、私の理性をじわじわと溶かしていく。

② 屈辱のクンニリングス強要

どれだけの時間が経っただろうか。麻衣さんが腰を上げ、ようやく肺に空気が流れ込んだ。私は激しく咳き込み、涙目で彼女を見上げる。
「……ま、麻衣さん、こんなの、恋人同士のすることじゃ……ないですよ……っ」
「恋人? 謙二朗くん、あなたはまだ勘違いしているのね。私はあなたの『神』になりたいのよ。対等なんて、そんな退屈な関係に興味はないわ」
彼女は床に膝をつき、私の股間に顔を近づけた。いや、違う。彼女は私に命令を下したのだ。
「さあ、今度はあなたの番。私の『聖域』を、その卑しい舌で清めなさい。一滴も残さず、私の全てを飲み干すのよ」
「そんな……っ……んんぅ!」
彼女の手が私の髪を強く掴み、無理やり彼女の秘部へと顔を押し付けた。
強烈な、雌としての匂いが鼻を突く。
「ほら、始めなさい。あなたの舌が私のために動く時、あなたは私の一部になれるのよ」
私は屈辱に震えながらも、彼女の命令に抗えず舌を伸ばした。
「……れろ、……じゅるっ……ん……」
「そうよ、もっと深く。奥まで。……あ、……いいわ。謙二朗くん、あなたの舌、震えているわよ? 怖いのかしら、それとも悦んでいるのかしら」
「ん……じゅ、じゅる……はぁ、はぁっ……」
「もっとよ! もっと激しく! 私を壊すつもりで舐めなさい!」
自らの理性が音を立てて崩れていくのが分かった。恋人として接したいという私の願いは、彼女の露骨な欲求の下で無残に踏みにじられていく。

③ 胴締めによる生命の搾取

「次は……あなたのその『心臓』に、私の力を刻み込んであげる」
麻衣さんは拘束を解くことなく、私の体を椅子から床へと引きずり下ろした。
仰向けになった私の腹部を跨ぐようにして、彼女は座り込む。そして、その長くしなやかな両脚を私の胴体に回した。
「こうすれば、あなたの命が私の足の間で脈打つのを感じられるわ」
彼女の両脚が、私の脇腹を万力のように締め上げ始めた。
「んがっ……あ、あ、あああ……っ!!」
肺の中の空気が、強制的に口から絞り出される。
骨が軋む音が聞こえる。麻衣さんは顔を真っ赤にして、いきむ声を漏らしながら力を込める。
「ふんっ……! ……どう? 謙二朗くん……。あなたの、……肺も、心臓も……全部私の、……足の中にあるのよ……!」
(苦しい……内臓が、押し潰される……)
「は……はぁ……ん、ぐ……麻衣、さん……やめて……対等に、話しましょう……」
「対等? まだそんなことを……! ならば、もっと……深く分からせてあげるわ!」
締め付けはさらに強固になった。ぐったりとした私の体は、彼女の太ももの圧力の中で、ただの「震える肉塊」へと成り下がっていく。

④ 意識を狩り取る首締め(ヘッドシザーズ)

日は沈みかけ、部屋には深い影が落ちている。
私は何度も意識を失いかけ、その度に麻衣さんの冷たい水や、執拗な愛撫によって引き戻された。
「最後よ。謙二朗くん。私への『隷属』を誓いなさい。そうすれば、今夜は優しく抱いてあげる」
床に倒れ伏した私は、喘ぎながらも首を振った。
「……嫌だ。僕は、君を愛しているんだ……。支配、されるためじゃなく、共に、歩むために……」
麻衣さんの瞳から、最後の光が消えた。
「……そう。なら、一度死んでしまいなさい」
彼女は私の背後に回り込むと、膝を立てて私の首筋を狙い定めた。そして、その雪白の太ももで私の首を挟み込み、一気に力を凝縮させる。ヘッドシザーズ。頸動脈が逃げ場のない圧力によって遮断される。


「ん、ぐ……っ!! あ……あぁ……っ!!」
「ふうっ……! ……はぁっ……! 謙二朗くん……、さよなら、あなたの理屈……。次に目が覚めた時は、あなたは私の、忠実な……下僕になっているはずよ……!」
麻衣さんのいきむ声が耳元で聞こえる。彼女の太ももから伝わる、凄まじいまでの独占欲。
視界が急激に狭まっていく。
(ああ……麻衣さん……どうして……)
脳が酸素を失い、思考が火花を散らして消えていく。
私は、自分を支配しようとする「重圧」の感覚だけを最後に、深い、深い闇の底へと突き落とされた。

深夜:笹塚のマンション。夢の終焉。

気がつくと、私は自分の部屋のベッドの上にいた。
麻衣さんの部屋で意識を失った後、どうやって帰宅したのか記憶が定かではない。ただ、首筋と脇腹には、今もなお彼女の太ももの確かな感触が鈍い痛みとして残っている。
重い瞼を開けると、そこには透き通るような肌をしたサキュバス、ライが立っていた。
だが、今夜の彼女はいつもと様子が違った。私を蹂躙しようとする殺気がない。
「……今日は、ひどい有様ね。謙二朗」
ライは私のベッドの傍らに座り、私の顔を覗き込んだ。
「現実の女に、そこまでズタズタにされるなんて。……あなたの魂は、もう半分以上、彼女に食い荒らされているわ」
「ライ……、助けてくれ……」
「いいえ。今日は昼間にあったことが、あなたを抜け殻のようにしているわね。今のあなたをいじめても、少しも美味しくないわ。恐怖も、絶望も、全てが麻衣に吸い取られて、空っぽだもの」
ライは冷たく、けれどどこか寂しげな微笑を浮かべると、指先で私の頬をなぞった。
「ゆっくり眠りなさい。……でも、忘れないで。あなたが完全に彼女の奴隷になった時、私という存在も、あなたの夢から消えることになるのをね」
ライの姿が、琥珀色の霧の中に溶けていく。
私は一人、静まり返った暗闇の中で、逃げ場のない「明日」という名の支配を思い、再び深い眠りに沈んでいった。

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