「図面が読めなかった新人さん」が3ヶ月で変わった話|ある企業の技術営業研修の記録
よくある「技術と営業の断絶」
「技術はある。でも、それを客先に説明できる人間がいない」
これは、製造業の現場でよく聞く悩みです。技術職と営業職の間には、見えない壁があります。
技術者は「この精度がいかに難しいか」を知っている。でも営業担当者には、その価値がうまく伝わらない。だから、せっかくの技術が「安く買いたたかれる」という現実が繰り返されることも。
今回ご紹介するのは、ある企業様向けにKBCが実施した
「技術営業育成プログラム」の事例です。
依頼の背景は「技術営業を育てたい」
ご相談のきっかけはこんな一言でした。
「営業人材を採用するんだけど技術のことが理解できていないと
営業ができないんですよね。
かといって現場で何年もやらせて・・・というの違うし・・・」
課題を整理すると、3点が浮かび上がりました。図面の基礎知識がない(JIS規格、公差、表面粗さの意味がわからない)、自社の製品・加工の強みを言語化できていない、技術的な質問への即答スキルがない。お客様は「技術もわかる営業担当者」を求めていました。「技術のことなら技術部に聞いてください」では、営業としては力不足。
人材を採用したものの、技術的な教育をする時間が取れないという現場の悩みと、技術営業をしないと今後の発展に繋げられないという経営側の悩み。
どこの会社様でも良くあることです。
特に現場が忙しいところに関してはその技術を教える、知識を教えるという時間はなかなか取れないものです。
私たちはその部分をお受けして会社に合わせた内容で講座を開催しています。
KBCが提案した6ヶ月プログラム
フェーズ1:図面の基礎理解
図面の見方・読み方(JIS規格・公差・表面粗さ)、溶接・プレス・板金図面の読み方、素材指示の理解と加工コストの関係。
三角法、アイソメ図の演習を行います。手書きでの図面書きから3DCADでのモデリングまで実践ベースで行いました。
フェーズ2:技術を「営業言語」に変える
自社の強みを言語化するワーク自社にあって、他社にない強みとは何か?自分の会社を振り返り、付加価値とは何かを演習で学びます。
フェーズ3:不良、コスト、生産管理、品質管理の必要性と対応
実際に起こった不良事案を元に、どのような対応をすべきかをロールプレイングします。なぜなぜ5回とは?その手法を使ってどのように現場で活用するのか?などあらゆる手法と改善策の出し方を実践ベースで演習。
生産管理においては実際に加工工程を疑似体験して工程内不良の発生によるロスや問題について体感してもらいました。

3ヶ月後に起きた変化
プログラム開始から3ヶ月が経った頃、担当者からこんな報告がありました。
「スタッフの現場での動きが変わってきました」
図面を見て「この公差はうちでは出せるが、競合には難しい」と理解できるようになった。
品質に関しての意識が変わった。
取り組む姿勢が変わってきた。
と、講座毎に経営陣の方とミーティングする際にその成長に関して聞かせていただいております。
その声は私たちにとってもとても嬉しいことです。

「教える内容」より「誰が教えるか」が重要
KBCの講師陣は、製造業の現場で長年働いてきた実務経験者です。
「現場のリアル」を知っているからこそ、机上の空論ではなく、
明日から使える知識・スキルを届けることができます。
単なる講座では面白みがありません。実際に私たちが実践で
やってきた顧客への提案、不良などの際に起きる対応など
生の声を包み隠さず皆さんにお伝えしています。
勉強しただけの対応では現場では活かせません。
相手は人なので、技術営業としてどのような考えや
対応が必要なのか、その点もお伝えしています。
お客様の研修はあと3回あります。
このペースだと社員さんのスキルアップは見込めます。
何より、みなさんとても前向きで取り組む姿勢が違います。
そこが何よりその会社の強みかもしれません。
