水色の距離|シロクマ文芸部
水色は、子供の頃から好きな色です。晴れた空。穏やかな海。
いつから好きになったのか、思い出せないほど私を安心させてくれる色。
私の部屋にある水色は……
夏用ラグ、クッション、枕カバー、薄手のパーカー、半そで、ジーンズ、お香立て、バインダー、A4ファイル、筆談ボード入れ、ヘアゴム、ハンカチ、シャープペン、ペンケース、ティッシュケース……他にも色々あって数えようとするとキリがないです。
大人になってから出会った、誕生日が同じ友達がいます。
彼女は同じ誕生日の人と初めて会えたと興奮気味に喜んでくれて、お互いの共通点をたくさん探しました。今も年に一度、近況報告しています。
始めの頃は、二人とも0時を回った瞬間に「誕生日おめでとう!」と、競い合うようにメールを送り合っていました。最後はメールを受け取った方が「来年こそは私が先にメールするね!」と、お決まりの文句で結ぶのが常でした。
次第に関係性が落ち着いてくると「誕生日くらい、ひとりになりたい時もあるかも。」という遠慮が、私の中で芽生えるようになりました。
いつメールするのが迷惑にならないかな?と考えてしまいますが、年に一度連絡し合うことを彼女が諦めない限り、私もゆるく続けたいです。
彼女は少し年上ですが、会うと妹みたいに可愛いです。当時の私は生い立ちをオープンにしていました。
「透羽の方が大変だったと思うけど、私もね……」とある日、彼女は過去に辛い経験を抱えていたことを打ち明けてくれました。
陽だまりのような柔らかい笑顔の彼女の告白に、私は驚き言葉を失いました。突然のことだったので、どう答えるのが正解なのかを考えることができず、無言で相槌を打つのが精一杯でした。
ある日、彼女はターコイズ天然石のアクセサリーをしていました。石が好きだったのか、色が好きだったのかを聞きそびれましたが、緑がかった青色の鮮やかさと温かな色調は、とても良く似合っていました。
それから何年か後に、私が理想の水色だと思ったのはラリマーでした。同じ「水色」かも知れないけど、色調はちょっと違う。
同じ誕生日なのに、陽だまりのような彼女と闇深い私は、まるで正反対です。違うけど同じだし、似てるけど違う私たち。
きっと次の誕生日も、私からあなたにメールを送るでしょう。
「お誕生日おめでとう!」
いつからか「また会おうね」の言葉が互いの文面から消えてしまったけれど、また会いたいと思ってくれたら、私は会いにいくよ。
たとえ会わなくても、お互いに気持ちが繋がっている間は「おめでとう!」を言い合える仲でいようね。
私にとって水色は、亡くなった友人を思い見上げた晴れ渡る空、津波が押し寄せた地元の海、どうすることもできない想いを、ただ受け止めて温かく包んでくれる色。
同じ誕生日の友達のアクセサリーで、気がつくと無意識に手に取ってしまう色で、きっと安心感と静けさそのものなのだと思います。
「ねぇ、なんかうちらのラッキーカラーは赤らしいよ」
「えぇ~、あんまり好きじゃないんだけど」
「うん、そうだよね。だったら、意味ないじゃん」
「そうそう、好きな色がラッキーカラーでいいんじゃない?」
また、こうやって話せる日がくるかもしれないし、こないかもしれないね。

あとがき ✍🏻
お題「水色は」を見た瞬間、
「めちゃくちゃ好きな色だ!逆に何も書けないかも。」と思いました。
今回は見送ろうかなと一瞬考えたのですが、そもそもnoteを始めたきっかけの一つに、聞こえなくなってからの文法が日本語の文章とかけ離れてきてしまった自覚がありました。(※これは私の体感なので、中途失聴の方でもきちんとした文章を書かれている方は沢山いらっしゃると思います。良い・悪いじゃなく私の個人的な体感です。)それをなんとか取り戻したい思いがありました。リハビリ的に文章を書きたいなと。
そんな私のリハビリ文、第二弾です。(大げさですね。)
今回も素敵なテーマを、ありがとうございました🍀
読んでくださった皆さま、お疲れ様です。ありがとうございました🩵
私は同じ誕生日の人に何人か会ったことがあります。もちろん人それぞれだと思いますが、皆さまは、ご自分と同じ誕生日の人に会ったことがありますか?
私と同じ誕生日の人は、小学校の同級生1人、中学校の同級生1人、ターコイズアクセサリーの友達で3人です。
SNSを含めるとプラス2人、後は「月曜から夜更かし」のインタビューを受けていた人で、合計6人です。
