トロントのワーホリで給料未払い・セクハラに遭ったら 日本語で相談できる窓口まとめ
トロントでワーホリをしていると、仕事探しや職場選びで不安を感じる場面があると思います。実際、添付のような日本人向け掲示板には、給料の未払い、チップの扱い、しつこい私的連絡、セクシャルハラスメントを心配する投稿がいくつも見られます。
ただ、注意喚起の投稿が広がっても、それだけで問題が解決するとは限りません。怖かった、悔しかった、でも英語が苦手でどう動けばいいかわからない。そうして泣き寝入りになってしまう方も多いと思います。
この記事では、トロントで仕事のトラブルに遭ったとき、どこに相談できるのかを日本語で整理します。先に結論から言うと、日本語で最初の相談をしたいなら JSS、トロント市のサービス案内や通訳の入口としては 311、給料やチップの未払いはオンタリオ州の労働基準窓口、セクシャルハラスメントや差別は HRTO と HRLSC、そして危険がある場合は警察、というふうに分けて考えると動きやすくなります。
掲示板の注意喚起だけでは、解決まで届きにくい
日本人向けの掲示板に注意喚起が出るのは、それだけ困っている人がいるからだと思います。読む側にとっても、危ない求人や職場を避ける参考にはなります。
でも、ここで気になるのが、その先です。未払いの給料が戻るのか。チップの扱いが是正されるのか。しつこい連絡やセクハラが止まるのか。そこまで進めるには、<注意喚起>や<匿名投稿>とは別に、正式な相談先や申立て先につなげる必要があります。
黙って耐えることが大人の対応ではありません。海外で働いていると、英語が流暢でなくても、ビザが不安でも、声を上げていい場面があります。むしろ、制度を知っておくことが、自分を守る第一歩になります。
あなたが立ち上がらなければ、他の日本人が犠牲にあいます。
まず最初に頼れる、日本語の相談先

JSSは、日本語で話し始めたい人の入口になりやすい
トロント近郊で日本文化的背景のある人向けに、英語と日本語でカウンセリングや各種サポートを行っているのが Japanese Social Services、いわゆる JSS です。公式サイトでは、カウンセリング、DV 関連情報、生活と安全に関するリソース案内などが案内されていて、連絡先として 416-385-9200、平日 10:00〜18:00 のオフィス時間も掲載されています。いきなり英語で役所や機関に連絡するのが難しい方にとって、何をどこへ相談すべきか整理する最初の場所として覚えておくと便利です。
ここで大事なのは、全部を一人で英語で説明しようとしなくていい、ということです。まずは日本語で状況を整理して、どの窓口が合うのかを確認する。その順番でも十分前に進めます。
311は、多言語で市の情報を聞ける
トロント市の 311 は、非緊急の市サービスや情報の窓口で、24時間365日対応、180以上の言語で案内を受けられます。市内からは 311、市外からは 416-392-2489、TTY は 711 です。英語が不安な場合でも、自分の言語『ジャパニーズプリーズ』で案内を受けたいと伝えれば、通訳を介して相談できます。
ただし、ここはひとつ整理が必要です。311 は便利な入口ですが、給料未払いの正式な申立て先そのものでも、警察への被害届の提出先そのものでもありません。あくまで市のサービス案内や、どこへつなげばよいかを確認するための窓口として使うイメージが近いです。ここを勘違いしないだけでも、遠回りが減ります。
ケース別に、どこへ相談すると動きやすいか

給料未払い、チップの取り分、違法な天引きが気になるとき
オンタリオ州では、Employment Standards Act に関する問題についてオンラインで claim を出すことができます。未払い賃金や労働条件の問題に加えて、雇用基準に関する権利侵害はオンライン申請の対象です。さらに、チップや gratuities については、雇用主が原則として勝手に取り上げたり、差し引いたり、返還を求めたりすることはできないと案内されています。2024年6月21日以降は、チップの支払い方法も現金、小切手、または direct deposit に限る形で整理されています。

また、権利を確認したり、請求を考えたりしたことを理由に、雇用主が不利益を与えることも禁止されています。英語が不安な方は、Employment Standards Information Centre に電話して一般案内を聞く方法もあります。この窓口は 416-326-7160、または 1-800-531-5551 で、複数言語での案内にも対応しています。
もし、採用時に不当な手数料を請求された、パスポートや就労許可証を預かられた、権利を主張したら脅された、というようなケースがあるなら、外国籍の就労者向け保護の対象になる場合もあります。自分のケースが当てはまるかは、州の案内や相談窓口で確認してみるのがおすすめです。
セクシャルハラスメントや差別の被害を受けたとき

職場での sexual harassment や差別に関する申立ては、Human Rights Tribunal of Ontario、HRTO に出す流れがあります。加えて、Human Rights Legal Support Centre、HRLSC では、オンタリオ州人権法に関わる問題について、法的な助言や申立てのサポート、調停や審理の支援まで案内されています。性的ハラスメントの請求は HRTO に直接出せると案内されています。
ここは、給料の話とは窓口が違うのが大事なポイントです。未払い賃金なら労働基準、差別やセクハラなら人権の窓口。両方が重なっている場合は、並行して整理が必要になることもあります。迷ったら、まず JSS や HRLSC に相談して、自分のケースがどこに当てはまるのかを一緒に確認すると動きやすいです。
今すぐ危険がある、犯罪として通報したいとき
身の危険がある、今まさに被害が起きている、緊急性が高い場合は 911 です。すでに危険は去っているけれど、犯罪として警察に通報したい場合は、トロント警察の non-emergency line である 416-808-2222 が案内されています。内容によっては、オンラインで報告できるケースもあります。
ここも、311 とは役割が違います。311 は市のサービス、警察の非緊急通報は 416-808-2222。番号の使い分けを知っているだけで、いざというときの迷いがかなり減ります。
相談前に、これだけは残しておきたい
証拠は、英語力より先に助けてくれる
相談するときに強いのは、完璧な英語ではなく、記録です。シフト表、給料明細、e-transfer の履歴、メッセージ、メール、求人画面のスクリーンショット、チップの説明、しつこい私的連絡の記録。これがあるだけで、後から話を整理しやすくなります。
できれば、日付順に並べておくのがおすすめです。何月何日に面接、何月何日に勤務開始、何月何日に未払い発生、何月何日に連絡したが返答なし。この形にしておくと、日本語で相談するときも、通訳を通すときも、ぐっと伝わりやすくなります。
英語が苦手でも、短いメモがあれば進めやすい
英語で全部話そうとすると、気持ちが先に折れてしまうことがあります。だからこそ、日本語で時系列を書いて、伝えたい要点を三つか四つにまとめておくと便利です。私はどこで働いたか。何が起きたか。いくら未払いか。今も連絡が来ているのか。危険はあるのか。この程度でも十分です。今ではchatGPTなど使って簡単に英語に変換してくれるAIがたくさんあります。
英語が話せるか、話せないかが問題ではなく、あなたの意思を伝える気があるかないかの問題です。
この記事は一般的な情報の整理なので、個別案件では最新の公式案内や専門家の確認がおすすめです。ただ、それでもひとつはっきり言えるのは、泣き寝入りしか選べないわけではない、ということです。
まとめ

トロントの日本人ワーホリ界隈では、仕事に関する不安やトラブルが、掲示板の注意喚起だけで終わってしまうことがあります。でも、本当に必要なのは、その先にある相談先を知ることです。
日本語で最初の整理をしたいなら JSS。市の情報や多言語案内なら 311。給料やチップの問題は Employment Standards の claim。セクハラや差別は HRTO と HRLSC。危険があるなら 911、非緊急の警察通報は 416-808-2222。こうやって切り分けておくと、気持ちが少し落ち着きます。
海外で働くと、我慢しないといけない場面が増えるように感じることがあります。でも、自分の権利を確認することも、助けを求めることも、わがままではありません。トロントで頑張っている日本人だからこそ、困ったときにちゃんと声を上げられることも、大事な強さだと思います。
何も言わないということは、同意していると思われてしまっていることもあります。
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