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BRAHMAN 30th Anniversary「尽未来祭 2025 Day1」 Vol.1【BRAHMAN】懸命な其限の積み重ね

BRAHMAN結成30周年のアニバーサリーイベント、尽未来祭2025の初日(11/22)に行って参りました。

といってもこの日は昼過ぎまで所用があり、幕張メッセに着いたのがTHA BLUE HARBの LIVE直前だったので、全体のおよそ三分の一程度しか見れておりません。

ただ通常のフェスとは異なるBRAHMAN30年の歴史が詰まった特別なイベントということもあり、短い時間にも関わらず色々と喰らってしまって到底ひとつの記事にまとめられる気がしない…。
ということで記事を2回に分けることにしました。

今回はまず主役のBRAHMANから。

AIR JAM’98で初めてBRAHMANを見てから、90年代〜2000年代初頭にかけてBRAHMANのLiveによく行っていたけど、2010年代以降は数年に一度のペースになっている。

最近でBRAHMAN見たのいつだっけ?と思い返すと7年前のAIR JAM2018だった(で、その前が10年前の尽未来祭2015)。

今回また随分間が空いてしまったけど、30年の節目に一体どんな集大成っぷりを見せてもらえるのか?と、期待を胸にめちゃくちゃドキドキしながらこの日を迎えたのでした。


場内暗転すると、右往ステージから左往ステージまで横に長い場内の壁面にある4つのビジョン全てを使って、4人のこれまでの様々なステージ映像が映し出される。

99年のチベタンフリーダムコンサートAIRJAM2000など懐かしいシーンがいくつも流れ、「尽未来祭」のロゴビジュアルがバーン!と映し出されたところで、間髪にいれずにいつものあのSEが流れだす。

ステージ上のスタンバイが整い、KOHKIくんがアルペジオを奏でる。
始まったのは98年リリースの1stアルバム『A MAN OF THE WORLD』のド頭曲『That's All』。
TOSHI-LOWくんがワンフレーズ歌った直後、ヘヴィに転調するところからバンド、オーディエンス共に大爆発!

2曲目に突入する前にTOSHI-LOWくんがいつもの
「BRAHMANはじめます。」
の開始宣言。

続くのが『A MAN OF THE WORLD』と同じ並びの2曲目『There's No Shorter  Way In This Life』
ここから主に『A MAN OF THE WORLD』と99年リリースの『deep/arrival time』の2曲など、90年代の曲たちをMCなしで畳み掛けていく。

MCなしで畳み掛けていく、なんてBRAHMANの LIVEじゃ昔っから当たり前の光景であり、別に驚くことでもなんでもない。
でも、以前なら鍛錬や苦行のように見えた息つく暇もないパフォーマンスは、いまやこともなげに行われているように感じられる。
良い意味で力が抜けていて、TOSHI-LOWくんの声は30年目の今ここに至って更に伸びやかで艶やかだし、4人の表情は苦しそうなどころかむしろ楽しそうですらある。

『Anser For…』ではバックのビジョンに歌詞が一小節ごとに映し出される。その歌詞を構成する一つひとつの文字は雪のように画面下部へと降下しては積もっていく。
BRAHMANがこれまで30年間紡いできた曲とパフォーマンスによって積層されてきたものを連想させる。

『Speculation』まで駆け抜けると、ここでMC。

俺たちがもっとも力がなかったとき、音楽やめようかなと思ってた時に、一緒にやってくれた。それで改めて「音楽って楽しいな」って思えた曲をやりたい。あの二人組に来てもらうよ。

ステージ上にEGO-WRAPPIN'の2人が呼び込まれる。よっちゃんテンション高くて

BRAHMANおめでとう!!
BRAHMANって友達多くてええな!!笑

なんて具合に、TOSHI-LOWくんとよっちゃんが向かいあって笑い合う。

そのままBRAHMANとEGO-WRAPPIN'のコラボによる『We are here』

よっちゃんの陽性を帯びた透き通る声がBRAHMANのダークな存在感にカラフルな彩りを添える。
バックのビジョンにMVかな?2組がコラボした当時の映像が流れるのだけど、ラジオブースのような場所で向かい合いながら歌う2人が画面を揺らす揺らす。
それがリアルなその場のステージにも波及してまるで幕張メッセ全体に揺さぶりをかけられているような錯覚が起きる。

すぐさまEGO-WRAPPIN'と入れ替わるようにステージに現れたのがブルーハーブILL-BOSSTINO!!

2018年の武道館の映像かな?を前に現在のBRAHMANとBOSSがまさしく全身全霊で音と言葉を紡ぎ出していく『ラストダンス』
単発じゃ終わらないBRAHMANとBOSSの共闘。
この2組がいかに深い部分で堅く結ばれているのか。
その絆の強さをビシバシとこちらに打ちつけてくる。

そして…BOSSが
「イグニッションマン!!」
と、BACK DROP BOMBのステージにゲスト参加していたSHKKA ZOMBIEHidebowie(現IGNITION MAN)を呼び込む。

そして更に…
「RHYMESTER!!」
と、まさかのライムスターMummy-Dさん、宇多丸さんを呼び込む…!

!!!

ステージ上でライムスターを呼び込むBOSSの姿。
そんなものをここで見られるなんて…。

ここ、ジャパニーズヒップホップ史観で見るととんでもないことが起こってしまっているのだけど、そこはまた次の記事で触れるので今回は割愛。

BRAHMANとSHAKKA ZOMBIEが99年にコラボした名曲『KOKORO WARP』のイントロが鳴り響く!!

ヤバい!!

この曲めっちゃ好きで、昔REVOLVER FLAVOURか何かでコラボした時の映像を繰り返し何度も観たわ。

RHYMESTERのDさんと宇多丸さんが今は亡きBIG-Oこと OSUMIのパートをフォローしているから余計にグッとキテしまう。
BRAHMANとSHAKKA ZOMBIEのコラボアゲインもとんでもないが、SHAKKAと RHYMESTERという90年代ジャパニーズヒップホップの先駆者2組が今ここで融合していることのとんでもなさよ…。情緒が追いつかず、頭から火花パチパチ出てきて脳内ショートしてしまった…。

そして90年代の渋谷・原宿、代官山・恵比寿あたりのストリート・ファッションと、群雄割拠するDIYな音楽・アーティストがクロスオーバーしていたストリートカルチャー勃興期の時代へと一気にKOKORO WARPさせられた。
※SHAKKAの2人はSWAGGER、TOSHI-LOWくんはsuiseedaというファッションブランドを当時展開していたしね。

3曲のコラボレーションによって最高潮に達したボルテージ。
そこからもう一度BRAHMANの領域に引き戻すように鳴り出した地鳴りのような『TONGFARR』のイントロ。
ステージ前、右往から左往ステージまで場内の横一線目一杯使って等間隔に炎がたち登る原始的で幻想的な世界に飲み込まれてゆく。

ここで少し長めのMC。

人生で一度きりだと思っていた尽未来祭。
10年経って30周年をまたやれるとは思ってもみなかった。
そして次は40周年に向けて…
とは言えない。
なぜなら初日が疲れすぎたから 笑
明日と明後日がやれる気が本当にしない 笑

今日集まってくれたバンド、この(ステージの)周りにいる取り巻き見てくれよ。
そしてこの変なバンドたちが好きな変なあなたたち 笑
やっぱり90年代は落ち着くよ。

携帯もねえ。スマホもねぇ。
雑誌でなんとか情報を集めていた時代。
でもそうやって積み重ねたものがここにはある。

90年代の頃のような殺伐としたライブじゃなく、これからも楽しくやりたい。
そのためには条件がある。
ひとつのライブを懸命やり続けること。
懸命に…。
懸命に…。
懸命に…。

連呼される「懸命に…」という言葉に呼応するように鳴り出したのはこの日のオーラス曲『FOR ONE'S LIFE』
曲が終わると同時に手にしていたマイクをマイクスタンドごとバーンと地面に叩きつけ、颯爽と去っていったところで、尽未来祭2025初日は幕を閉じた。


いやぁ、BRAHMAN最高っす。
色々ともう説得力が違う。

3日間あるうちの初日ということもあり、アンコールなしの1時間ほどの LIVEだったけど、比較的短い時間の中にも感慨深い瞬間がたくさんあった。

笑顔

昔あんなにLIVEで喋ることなく愛想悪かったTOSHI-LOWくんが、AIR JAM2011以降から延々と喋るようになり爆笑を掻っ攫うのはいまや当たり前の光景となった。

2011年の震災以降、それまでの信念を曲げてまでも伝えるべきことを伝えようとしてきた彼らを知っているだけに、余計に感慨深い。

今日のEGO-WRAPPIN'よっちゃんとの会話で見せた弾けるような笑顔も、本当に楽しそうで微笑ましく思う。

と、同時に自分の中で数パーセントだけ、「BRAHMANのLIVEに笑顔だなんて…」
っていまだに信じられない自分がいる。
そんだけ本当に90年代のBRAHMANってピリついていて緊張感半端なかったんだから。

昔ヤンチャしてた先輩がめっちゃ丸くなって気の良いおっちゃんになった。
でもこっちが気を許してちょっと調子ここうもんならいきなりブン殴られるじゃないか…という一抹の不安もどっかで漂っている。

そんな具合に勝手に振り回されてしまうのが自分にとってのBRAHMANという存在なんだなと改めて思わされた。

※AIR JAM2011で突如MCし出したBRAHMANのLIVEに衝撃受けて書いたのがこちらの記事(昔のブログ)

友だち

10年前の尽未来祭はBRAHMAN単体で駆け抜けたけど、今回は3曲のコラボレーションを組み込んだステージとなった。

よっちゃんに
「友だち多くてええな」
って言われてたし、黒夢の清春は
「10年前は赤の他人だったけど、今は友だちになったので」
なんて言ってたけど、その交友関係の幅広さが他のフェスにも類を見ないエグいメンツの3日間を実現させてしまう。

それが故に朝からTOSHI-LOWくんも他の3人も各アーティストのステージに参加するなど大忙しのようで、自分たちのステージだけに集中できるわけもなくて大変そうだけど、そんなお節介焼きっぷりがまたBRAHMANらしさでもある。

昔っからSHAKKA ZOMBIEや RHYMESTERとジャンルを越境してコラボしてたけど、より加速するBRAHMANのクロスオーバーっぷりが、10年前とは違って濃厚に感じられたステージだった。

"不遜の象徴"転じて"懸命の象徴"

LIVEの最後の最後にマイクをバーンってステージに叩きつけるアレ。

2018年のAIRJAMでもやっていて印象深かったのだけど、最近のLIVEだと結構やっているのかな?

コレがもう自分の中ではBRAHMANの30年に渡る懸命な積み重ねの象徴のようなパフォーマンスだよなと思っていて。

昔のブログに書いているんだけど、90年代から2000年初頭のBRAHMANのライブって当たり外れの振れ幅がすごかったのね。
そんな中ある LIVEで一回総崩れだった時に、オーラス曲終わるや否やTOSHI-LOWくんが持っていたマイクをおもむろに空中へと放り投げ
「ゴゴッ」
っていう不穏な音を響かせて終わったことがあった。

アレって最初の頃は絶対に演出じゃなくて、感情のまま納得いかない気持ちの捌け口としてやっていたと思うんだよ。
納得いかない時はオーディエンスすらも突き放す。
高みを追い求めたい気持ちはわかるけど、自分の中であの行為はBRAHMANの不遜な態度の象徴だった。

だけど20周年を過ぎた頃から、あえて最後にあのマイクを投げるパフォーマンスをするようになった。
かって若気の至りのようにやってしまっていた黒歴史とも思える行為に蓋をするんじゃなく、むしろ懸命に積み重ねていくことを象徴する表現として取り込んでしまう。

不遜転じて懸命となす。
このBRAHMANの懐の深さよ。

だから今はもうマイクをバーンってされると
「よっしゃキター!」
って喜んじゃっている。


今この瞬間を懸命に生きて、積み重ねていく。
そりゃ思い通りになることばかりじゃない。
でもそれすら含めて逆風張帆。順風満帆。

そんなBRAHMAN30年の懸命な積み重ねが詰まった、其限の美しきLIVEでした。

BRAHMAN30周年おめでとうございます。
40周年の尽未来祭も絶対行くよ。

↓Vol.2につづく

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