林浩治「在日朝鮮人作家列伝」07 李恢成(りかいせい/イ・フェソン)──日本文学に斬り込んだ在日朝鮮人作家のスター(追記)
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李 恢成──日本文学に斬り込んだ在日朝鮮人作家のスター(追記)

李恢成の最期
『地上生活者』は、抒情的表現は避け主人公「ぼく」を「愚哲」と名付けて、やや自虐的に自身の生を追っている。
そこには性的な部分や、政治的な部分も含めて、洗いざらい表現してしまおうという小説家としての意気込みが感じられる。読者には冗長に感じられようが、思ったことは全部書いてしまわなければ生きている意味を失うかのように思ったのかも知れない。
最晩年は病院に横臥して妻の許承貴さんに口述筆記をさせていた。夫に翻弄されながら尽くした許承貴さんも認知症が進んでいた。
2025年1月5日、李恢成は誤えん性肺炎のため死去した。89歳だった。
『地上生活者』は第6部まで発行されたが、続きは未完のままで原稿だけ遺されたと聞く。
(了)
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※本文の著作権は、著者(林浩治さん)に、版権はけいこう舎にあります
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◆参考文献
◆著者プロフィール
林浩治(はやし・こうじ)
文芸評論家。1956年埼玉県生まれ。元新日本文学会会員。
最新の著書『在日朝鮮人文学 反定立の文学を越えて』(新幹社、2019年11月刊)が、図書新聞などメディアでとりあげられ好評を博す。
ほかに『在日朝鮮人日本語文学論』(1991年、新幹社)、『戦後非日文学論』(1997年、同)、『まにまに』(2001年、新日本文学会出版部)
そのほか、論文多数。
鄭承博とも交友があった。
2011年より続けている「愚銀のブログ」http://kghayashi.cocolog-nifty.com/blog/は宝の蔵!
