子育て世代と語り合って見えた、“行政支援”のその先にあるもの
「子育て中の女性の声を聞く機会をつくってほしい」
その一言が、この座談会の始まりでした。
これまで2回、地域の方々と意見交換の場を重ねてきましたが、参加者に子育て世代はほとんどいませんでした。
若い世代の声をどう拾い、町の仕組みに反映していけるか
その思いから、今回は現役ママたちに集まってもらい、日常の中で感じている“リアルな困りごと”を語り合いました。
現場の声から見えてきた「小さなすれ違い」
出てきた話題はどれも、制度や支援そのものではなく、その“届き方”でした。
たとえば、乳幼児健診の時間が子どもの昼寝と重なっていたり、担当する保健師との世代の違いから、相談のしづらさを感じることがあるという意見もありました。
「支援はあるけれど、現場の感覚に合っていない」という声が目立ちました。
給食の話題では、「米の味が落ちた」「量が足りない」という声に加え、「現役ママが試食会に参加できるようにしてほしい」という意見も。
制度上は用意されていても、利用しにくかったり、体感として“届いていない”部分が浮かび上がりました。
「やりたい」を諦めさせない町に
共働き家庭が増える中で、習い事や部活動の送迎・時間の負担も大きなテーマでした。
送り迎えが難しくて続けられない子がいたり、練習が夜遅くまで及んで生活リズムが乱れてしまったり。
そんな中で、「地域の大人やOBがサポートできる仕組みをつくれないか」というアイデアも出ました。
子どもの挑戦を支えるのは、家庭だけではなく“地域全体”。
子どもたちの「やりたい」を応援できるまちの形を、少しずつ描いていけたらと思います。
三戸高校を“町と一緒に育つ学校”へ
話題は三戸高校にも広がりました。
「どうすれば中学生や保護者が三戸高校に興味を持てるか?」
そんな問いから出たのが、地域おこし協力隊・村田修子さんの提案。
制服試着や写真撮影を楽しむ“ママ会イベント”のように、説明会ではなく「親しみ」や「楽しさ」から関心を持ってもらう場づくりです。
OB・OGが友人を誘って「今の三戸高校を知るツアー」を企画する案も出て、笑顔が広がりました。
情報が届く町、つながる町へ
「広報は読まない」「LINEやInstagramのほうが見やすい」
そんな声も聞かれました。
どの媒体で、どんな言葉で、誰が発信するのか。
町の“伝え方”も、これからのまちづくりの大事なテーマです。
また、「子どもが自由に遊べる場所が減った」「雨の日に遊べる屋内スペースがほしい」といった声もあり、暮らしの実感に寄り添う課題がたくさん見えてきました。
現役世代の視点が、町を動かす力に
今回の座談会を通じて、現役世代や保護者として感じている課題が具体的に見えてきました。
子育ての現場を支えている方々の声を直接聞くことで、想像だけでは届かなかった気づきがいくつもありました。
町が進めている補助金や経済的支援は確かに重要で、多くの方が感謝していました。
しかし同時に、「お金の支援だけでなく、仕組みとして支えること」
たとえば、相談しやすさや参加しやすさといった“使いやすさのデザイン”も求められていると強く感じました。
現役世代のリアルな声は、町の未来を動かす原動力です。
制度をつくる側が想定していなかった“日常の小さな不便”を、こうした対話から見つけていくことが、これからのまちづくりには欠かせません。
大人の都合で、子どもが苦労しない町へ
この座談会を通して、改めて感じたのは
「多くの課題の根っこには、大人都合で子どもが苦労している構図がある」ということでした。
現場の先生や職員の皆さんは一生懸命取り組んでいます。
けれど、仕組みや制度の“前提”が、今の暮らしに合っていないことも多い。
その“ずれ”を埋めていくのが、議会や行政の役割だと思います。
町の制度は「変えないほうが安全」とも思われがちですが、
今回のように、現場の声をもとに「今のやり方を見直そう」と話し合うことこそ、まちづくりの一歩。
この座談会は、そのはじめの一歩になりました。
これからもテーマをしぼって、現場の声を町に届ける対話を続けていきたいと思います。
“町の未来は、暮らしの声から育つ”
そんな実感を、これからも大切にしていきたいです。
参加者の皆さん、協力してくれた地域おこし協力隊の村田修子さん、ありがとうございました。
