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原発事故も戦争も気候変動もほのめかす映画「バナ穴BAN-ANA」

稲垣吾郎、草彅剛、香取慎吾、3人が主演の「分からないムービー」と宣伝している「バナ穴BAN-ANA」を見てきた。
3人がジャニーズ事務所を退所し地上波を締め出された直後に作って2週間で28万人を動員した「クソ野郎と美しき世界」の第2弾。
第2弾を作ると発表してから8年経ってできたのは、多分ファンと作ると約束したから。
そういう意味では、なんとも贅沢なファンサービス。
監督の山内ケンジさんも言っているものね、「ファン・ムービー」と。

ファン・ムービーとは言っているけれど、もちろん監督はファン以外の人にも広がればいいと考えているわけで。
このインタビューの最後のほうで、「最近のドラマは全部伏線があって、分からない部分があって、それが最後に回収される。でも、この映画は回収されない、『アンチテーゼ』的なところがある」という話になった。
そうなのか。だから、「分からないムービー」
なるほど。
場所も時代も言いたいことも、なにひとつ確たる提示はされていなかった。
こういうものを見せられたら、普通は苛立つのではないかと思うのだけれど、全然そんなことはなかった。
長さは1時間28分なのだけれど、まったく時計を見る必要のない、短いとさえ感じられる上映時間だった。(バナ穴の前に観た歴史ミステリーとはえらい違いだ。)
端的に面白かった。
でも、なぜ面白かったのか理由を述べよ、と言われたら困ってしまう。
:笑いを誘うタイプの面白さではない。
しいて言えば、カフカの小説のような不条理な面白さなのだ。
私も、不条理でいながら面白いと思われるストーリーを書いてみたい。すさまじく難しいことだと思うけれど。


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