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急がなくていい。迷わない一歩が、ゴルフを楽にする

『速さより、迷わない一歩』

早くしようとすると、体はかえって固くなる。
でも、次にすることがひとつ決まっているだけで、ゴルフは少し落ち着いて動けるようになります。


焦りが体に伝わる瞬間

コースで前の組が見えなくなった瞬間、急に胸の奥がざわっとすることがあります。

「早く打たなきゃ」

そう思った瞬間、肩がぐっと上がり、グリップを握る手にも力が入る。
芝の上に立っているだけなのに、後ろの組の視線まで背中に感じるような気がする。

ゴルフをしていると、こういう場面は本当によくあります。

私も研修生時代にキャディの仕事をしていたのもあり、前の組と少し離れるだけで仕事の癖で追いつかなきゃと、心の中がそわそわしていました。

「追いつかなきゃ」
「遅いと思われたらどうしよう」

そんな気持ちが先に立つと、不思議なくらい体はいつもの動きをしてくれません。


「速く動くこと」と「迷わないこと」は別物

ゴルフを教えるようになって気づいたことがあります。

スムーズに動いている人は、決してものすごく速いわけではないんです。
ただ、迷っていない。

セカンド地点に着いたとき、焦っている人ほどクラブを何度も持ち替えたり、素振りを繰り返したり、狙う場所を変えたりします。

体は動いているのに、心がまだ決まっていない。

反対に、落ち着いて見える人は、短い時間でスッと動きます。
それは才能でも、特別な度胸でもなく、自分の中に小さな決まり事を持っているからだと思います。

「この番手なら、だいたい何ヤード」
「バンカーが苦手なら、無理に狙わず手前でいい」
「迷ったときは、奥より手前を選ぶ」

こういう小さなマイルールがあるだけで、焦りの中でも自分を支えてくれます。


私自身の恥ずかしい記憶

私自身、昔はプレーが遅いほうでした。

素振りをしてもイメージが整わず、アドレスに入ってからも何度もやり直す。
練習ラウンドでは、先輩から「遅いぞ」と言われたこともあります。

だからこそ、レッスンを始めた頃は、生徒さんにもつい「もっとテンポよく」と言いたくなることがありました。

でも、それだけではうまくいきませんでした。

慌てて構えてミスをする。
ミスをして、余計に時間がかかる。
そしてまた焦る。

その姿を見て、「ただ急がせるだけでは違うな」と感じました。

経験が少ないうちは、迷うことも大事な練習です。
ただし、迷いっぱなしではなく、最後に自分でひとつ決めること。

スイングの前に、まず「決める力」を育てることが、ゴルフを楽にしてくれるのだと思います。


生徒さんとのエピソード

先日、ラウンドレッスンでこんな場面がありました。

ゴルフを始めて半年ほどの50代女性の生徒さん。
コースに出るたびに「迷惑をかけていないかな」と気にされる、とても真面目な方です。

セカンド地点で前の組が進んだのを見て、少し焦っている様子でした。

私はこうお伝えしました。

「何番で、どこへ打つか。ひとつだけ決めてから構えてみましょう」

少し考えて、その方は7番アイアンを選びました。
狙いはグリーン手前。

打ったボールは、きれいに前へ進んでいきました。

「ナイスです。ところで、グリーン手前に運ぶと決めていたなら、次に使うクラブは持ってきていますか?」

そう聞くと、その方は少し驚いた顔で言いました。

「え、持ってきていません」

実はここが、慌てないゴルフではとても大事なところです。

セカンド地点からグリーン手前に運ぶと決めているなら、アプローチ用のクラブやパターも一緒に持っていく。
それだけで、カートに戻る回数が減ります。

歩く距離も少なくなり、次の一打を考える時間も少し生まれます。

その生徒さんは、あとでこう言ってくださいました。

「少しの心がけで、後ろの組を待たせる不安が減るんですね」

本当にその通りだと思います。


今日の言葉『速さより、迷わない一歩』

早く動くことも、もちろん大切です。
スロープレーは、後続の組にも迷惑をかけてしまいます。

でも、ただ慌てて走ることだけが解決ではありません。

この言葉は、ゴルフの話でもあって、日々の決断の話でもあると思います。仕事でも、人間関係でも、「速さ」を求めるより「迷いを減らす」ほうが、結果として早く進んでいることがある。

ゴルフでは、次の準備をして使うかもしれないクラブを数本持っていく。
グリーン周りでは、次のホールへ向かう動線を考えてクラブを置く。

こういう小さな準備があると、急がなくてもプレーは自然とスムーズになります。


今日から試せること

セカンド地点へ行くときは、迷った番手の前後を含めて2〜3本クラブを持っていく。
グリーン近くへ行くときは、アプローチクラブとパターを一緒に持っていく。

これだけでも、焦る場面はかなり減ります。

いいショットを打つためには、やっぱり準備する時間が必要です。
その時間を作るために、先に少しだけ段取りをしておく。

速くなくていい。
迷わないだけで、体はちゃんと動きやすくなります。


決めた一歩が景色を変える

夕暮れのコースで、遠くからボールがフェアウェイに落ちる音が聞こえる。
「これでいこう」と決めて構えた瞬間、さっきまでの焦りが少し静かになる。

その一歩が、次の景色を変えてくれることがあります。


あなたは、スロープレーを防ぐために意識している準備や、
迷わないためのマイルールはありますか?
もしよければ、コメントで教えてください。

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