絵本感想&レビュー『わすれられない おくりもの』
こんにちは。tomoniです。
ページを開いてくださり、本当にありがとうございます。
このページでは、絵本『わすれられない おくりもの』の感想とレビューをまとめていきます。
ぜひ、最後まで読んでくださると嬉しいです。
作者
作・絵:スーザン・バーレイ
訳:小川 仁央(おがわ ひとみ)
スーザン・バーレイ / Susan Varley
美術学校に通っていた頃から絵本作家を目指し、卒業制作としてつくっていた「BADGER’S PARTING GIFT」でデビュー。その後、「The Monster Bed」などの作品を発表。電力会社のテレビコマーシャルでは長年にわたり「アナグマシリーズ」の絵を担当している。
小川 仁央(おがわ ひとみ)
翻訳家。英米の絵本・物語の翻訳を中心に活動している。絵本の翻訳に『わすれられない おくりもの』『どんなに きみがすきだか あててごらん』『だめよ、デイビッド!』『おじいちゃんのゆめのしま』『60秒のきせき一子ネコがつくったピアノ曲一』(いずれも評論社)など多数。
1. こんな人におすすめ
➢ 生死について考えたことがある人
➢ 心を癒したい人
➢ 大切な人に贈り物をしたい人
➢子どもと一緒に「死」というテーマから「生」について考えたい人
2. 概要
この絵本は、主人公のアナグマの死から、周囲の友人がどのように大切な人の死を乗り越えていくか、また、生死について考えるきっかけになるような心の奥深くにじんわりと残っていくような作品です。
まわりの誰からも愛されていたアナグマの死をきっかけに、周囲の友人が悲しみ、そして悲しみを乗り越えるためにアナグマとの思い出を振り返ります。皆それぞれ、アナグマとの思い出の中にたからものがあり、生きていくうえで大切な知恵や工夫をもらっています。
一人ひとりの思い出から、アナグマがどんな存在だったのかということがわかるような物語です。
アナグマの死をきっかけに、アナグマのこれまでの生き方が感じられ、作者が捉えている死生観が伝わってくるような作品です。
3. 感想
私は、この絵本を一番最初に読んだときに、なんて奥深い作品なのだろうと率直に感じました。
この絵本には、誰もが免れない「死」がストレートに描かれております。
しかし、「死」をきっかけに語られていたのは、「生」の物語でした。
アナグマのように死を恐れないということが私にできるのだろうか。
私が私の大切な人たちや関わってくれたすべての方々に残すことができる思い出とは何なのだろうか。また、私の大事な人の死を経験した後に私はどのように感じ、どう乗り越えていくのだろうという深い問いを贈られたような気持ちで読み進めていました。
また、死を見つめなおすことで、自分とはどういう存在で、どう生きたいのか?ということを考えるきっかけになるような作品だと感じました。
この作品全体を通して感じるのは、死が決してネガティブなことではないということです。
アナグマは、死んで、からだがなくなっても、心は残ることを知っていました。
一生懸命生きた証は、必ず人の心に残るのだなと感じました。
他の人の心に残ったものに自分という存在の本質があるのかなと思いました。
4. レビュー
この絵本は、子供の目線で読むときと、大人になった今読むときで感じ方が異なると思います。子どもと一緒に読んで、感想を共有するのもいいなと思いました。
アナグマの死から冬が始まり、やがて春が来て外に出られるようになり、アナグマとの思い出を語り合うという物語の展開から、友人たちの悲しみや悲しみの乗り越え方の心理的描写が季節を通して伝わってきます。
一人ひとりアナグマとの思い出を語る中で、一つとして同じ思い出はないにもかかわらず、アナグマがどういう性格で、友人たちにとってどんな存在だったのかということが一貫して伝わってきます。
アナグマが生前にながめた景色と、同じ景色を眺めるモグラの姿から、アナグマが最後まで周りの人たちを思っていたことが伝わります。
5. まとめ
この作品を読んで、絵本は、大人になって読み返すことで理解を深められたり、感じ方が変わる作品が多いなと改めて感じています。
だからこそ長年愛され続ける作品が絵本には多いのだなと思いました。
ぜひ、大きくなった子どもたち(大人)に改めて読んでもらいたい作品だなと強く思います。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました✨
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