あの頃、一番必死だった彼女は、20年後どう生きているのだろう ― 『プラダを着た悪魔2』で一番会いたいのはエミリー ― 2026年7月21日(火)R8
今日、新聞でアン・ハサウェイ主演の心理サスペンス映画『Mothers' Instinct(マザーズ・インスティンクト)』が紹介されていた。
1960年代を舞台に、最愛の息子を事故で亡くした母親が、悲しみの果てに狂気へと向かっていく物語だという。
私は『プラダを着た悪魔』のアン・ハサウェイの印象がとても強い。
夢を追いながら成長していくアンディを知っているだけに、その姿とのあまりの違いに驚いた。
もちろん俳優として新しい役に挑戦することは素晴らしいことだと思う。
それでも、不思議なことに「ぜひ見てみたい」という気持ちにはならなかった。
一方で、私が見てみたいと思ったのは『プラダを着た悪魔2』だった。
20年という時間を経て、ミランダやアンディがどのように変わったのかも興味深い。
しかし、私が一番会いたいと思ったのは、実はエミリーだった。
彼女は、誰よりもこの世界で生きることに必死だった。
「炭水化物は食べない」と自分を追い込み、夢だったパリ・ファッションウィークに行くために努力を重ねていた。
ところが交通事故でその夢は突然失われてしまう。
病院で泣きながら食事をする姿は、今でも忘れられない。
あの涙は、単に空腹だったからではなく、「この世界で生き続けたい」という強い執念だったように思う。
アンディは成長の物語だった。
ミランダは頂点に立ち続ける物語だった。
でも、エミリーは「生き残る」ために戦い続けた人だった。
だからこそ、20年後の彼女がどんな女性になったのかを、一番見てみたい。
人は年齢を重ねると、映画の見方も変わる。
若い頃には気づかなかった人物に、心が引かれることがある。
『プラダを着た悪魔2』は、20年前の続きを見る作品というより、自分自身の20年を重ねながら見る作品なのかもしれない。
もし見る機会があれば、私はミランダでもアンディでもなく、まずエミリーの姿を探してしまう気がする。
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