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大切だからこそ、今日を一緒に過ごしたい。

5年前、宮古島のホテルで出会った青いグラスがあります。

当時、ホテル内のレストランで使われていたもので、ガラス張りの外から目に入った瞬間、ハッと釘付けになりました。

あまりにもきれいで写真を撮っていたら、帰るときにフロントで購入できることを知り、喜んで二つ連れて帰ることに。

水を注ぐと、本当にきれいなんです。

深い青から、上に向かって淡くなっていく色合いがお気に入りで、家で水を飲むたびに、宮古島の海やあの場所の空気を思い出させてくれる、私にとって特別なグラスになりました。


大切に使っていたのですが、2年前、実はそのうちの一つをうっかり割ってしまいました。

宮古島へ行く予定もなく、残念な気持ちを抱えつつ、残った一つを大切に使ってきました。

でも、とても気に入っているからこそ、やっぱりもう一つ迎えたいという思いは少しずつ強くなってきたのです。


もしかしたら
送ってもらうことはできないかな。

そう思い、今年になってホテルへ問い合わせてみることにしました。

ところが、数日後に届いた返事には、すでに生産終了しており、ホテルでの取り扱いもなくなっていると書かれていました。

えー!!!!
もう出会えないの?
ショックすぎる!!


諦めきれない私は、今度は似たグラスがないかネットで探し始めました。

でも、あのグラデーションには出会えないまま、時間だけが過ぎていきました。

そんなある日、グラスを洗っているとき、何気なく底を見ると、ロゴのようなものが入っていることに気づきました。

その文字を頼りに検索してみると、どうやらこのグラスを企画した会社のよう。問い合わせてみようかなと思い立ちました。

でも、

場違いかもしれない。
迷惑かもしれない。
どうしようかな。

そんな思いもむくむく湧いてきます。でも、ここが最後の砦かもしれないと、思い切ってホームページの問い合わせフォームから連絡してみることにしました。


もちろん、もう一度このグラスを迎える方法がないか尋ねたかったのですが、文章を綴っているうちに、自然と、

「このグラスを企画してくださって、ありがとうございます」

という気持ちがあふれてきました。だんだんと、返事があるかどうかにかかわらず、この思いを伝えられるだけでも、連絡する意味があるんじゃないかと感じました。

勇気を持って送信ボタンを押した後、不思議と清々しい気持ちになっていました。できることをやったという思いもあったのかもしれません。


そんな中、今日、とても丁寧で温かいお返事をいただきました。心からうれしかったです。

私のメッセージを読んで時間を割いてくださったこと。そして、私が綴った思いを、きちんと受け取ってくださったことが文面から伝わってきたからです。


残念ながら、在庫はすでになく、制作されていた窯元も閉業されているとのことでした。

これで、もう同じグラスを迎えることはできないと分かりました。

でも、不思議と心は軽くなっていることに気づきました。


長い間、

「どこかにあるかもしれない」

と思いながら探し続けていたけれど、これからはもう探すのではなく、今あるこの一つと暮らしていこうと思えたからじゃないかと感じています。

もう同じものには出会えません。そう思うと、一瞬、「しまっておいた方がいいのかな」とも思いました。でも、やっぱり私は使い続けようと思いました。


もちろん、壊れるのは怖いです。

でも、未来のために残しておくことよりも、今の生活の一部にいてもらうことを選びたい。このグラスと、一緒に過ごしたい。

もし、いつか別れの日が来たとしても、毎日の食卓で水を飲み、季節を感じ、

「ああ、やっぱりこのグラスが好きだな」

と思いながら過ごした時間は、きっと私の中に残るから。


だから今日も、このグラスに水を注ぎます。



もうひとつの景色 🌿
未来のために取っておくことより、今日一緒に過ごすこと。その後、小さなすだちの苗からも、「今」の時間について考えました。


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