China Watch
ワシントンポスト、ウォール・ストリート・ジャーナルなどの米国の大手新聞に折り込まれている”広告”をご存知だろうか。

その”広告”は、”China Watch”というもので、中国の政府系企業のChina Dailyが発行する新聞風の広告である。
中国政府の広告塔的立ち位置からの発信であり、その中身は中国国内でのプロパガンダと本質において変わらないと考えられて然るべきである。
つまり中国政府によるプロパガンダが、他国の代表紙で広められるのである。
これは由々しき事態である。
本来、危険かつ非合理的な共産主義国家は国際社会で孤立しているが、その思想をステルス的に広められるという状況が作り出されているのだ。
繰り返すようだが、これは本当にマズい事態である。
China Watchの概観
繰り返しになるが、もう一度、China Watchについての概観を説明する。
China Watchは、中国共産党中央宣伝部が所有するChina Dailyという企業が発行する”広告”である。
但し、ただの広告ではなく、それは通常の新聞と遜色ない紙面であり、隅に小さな字で「広告」と書いてある。
紙面自体も違和感のないもので、政治・経済・社会・文化についての記述があるのみだ。
この広告は、世界中の全国紙で折り込まれている。
例を挙げれば、
ニューヨーク・タイムズ、ワシントン・ポスト、毎日新聞などである。
China Watchの問題点と懸念点
中国共産党の見解が普通の新聞に擬態して各国で配られている。
この事態の深刻さは、「他国の世論を誘導できる」点にある。
国家間では大なり小なり争い事がある。
その争い事についての一方的な意見(国際社会では異端とされている)を他国の草の根レベルに浸透させようとしているのだ。
これは許されざる事態である。
中国共産党側は、この「中国共産党のプロパガンダを他国に広める行為」を、「Tell China's Story Well」と呼称する。
和訳すれば、「中国の所説をよく伝える」である。
「我々が正しいのだ。間違っている他国民に正しい事実を教えるのだ」という態度で他国にプロパガンダを広める。
これを私は「中国によるプロパガンダ侵入」と呼ぶことにした。
私は、この中国によるプロパガンダ侵入について、日本国内での心配はもちろんだが、海外において行われていることを大変心配している。
日本国内でのプロパガンダ侵入
日本ではChina Watchは毎日新聞でそれが行われている。
毎日新聞では月に1度、China Dailyが出す折り込み広告(新聞に擬態した)が入っているようだが、これはタダではない。
毎日新聞はChina Dailyからの(つまり、その上位にある中国共産党中央宣伝部による)資金援助を受けることで折り込み広告を出しているのだ。
つまり、毎日新聞はスポンサーである中国共産党の意向に逆らう報道をすることなど不可能なのだ。
なぜ、他国の独裁政党が日本の全国紙のスポンサーになっているのだ?
そんな新聞社の新聞も(当然ながら)軽減税率が適用されており、普通の有料マスメディアよりも一般の人々の手に渡りやすくなっている。
つまり、毎日新聞は日本においてのマスメディアの役割を果たせていないのである。
もっとも、新聞はほとんど見向きもされないようなメディアの筆頭格だが。
ただ、新聞社がテレビ局と繋がっているとなると、話は変わってくる。
直近の参院選でも有名になった「大手テレビ局による偏向報道」。
最も偏向していたのは山本恵里伽擁するTBSである。
そのTBSと毎日新聞は同系列であり、一部のTBS系列のテレビ局・ラジオ局では現在も毎日新聞が大株主となっている。
大問題だ。
中国共産党をスポンサーにもつ新聞社と同系列のテレビ局(当然中国に頭が上がらない)が日本で偏向報道をしている。
海外でのマスメディア侵入
海外でも同様の事態が起きている。
例えば、アメリカの新聞として有名なニューヨーク・タイムズは毎日新聞と同様の状況に陥っており、中国共産党のプロパガンダを撒き散らしている。
「釣魚島(日本でいうところの魚釣島)は中国に帰属する」との記事が(建前は広告)折り込まれていたこともあり、実際そのプロパガンダが米国内で広まっている。
上のリンクを開いて見ていただきたい。2010年代、米国の大学で、尖閣諸島を巡る日中対立が講義で取り上げられていたそうだ。
講義の中では中国当局が(新聞を模した)「広告」を使い、「アジアではこんな小さな岩のような島をめぐっって対立している国もある」と紹介されていたそうだ。
これについて私は眉を顰めた。
日本は米国にとっても重要な同盟国である。
確かに、日本は米国としか同盟を組んでいないが米国は世界中の様々な国と同盟を組んでいる。
しかし、米国が東アジアで同盟を結んでいる国は、日本・韓国・中華民国・フィリピンである。
その日本と中国との対立なのだから、「アジアでは〜な国もある」といった矮小化された紹介は決して十分ではないのである。
ただ、このような(矮小化された)認識を米国人に広めたのは、「中国によるプロパガンダ侵入」だと私は信じている。
まとめ
中国による他国への侵入は、人工侵攻だけでなくプロパガンダを染み込ませるという方式でも進んでいる。
日本を含めて覇権主義に断固反対する国は、その国内でこのような侵攻が進んでいる事実を周知すべきである。
