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1日2回スピード違反した男が、免停を恐れて「超安全運転」をした結果、警察に捕まった理由


地方の営業所に勤務していると、一般道であるにもかかわらず、まるで高速道路かと思うほどのスピードで走り抜けていく車をよく見かけます。
わたしもご多分に漏れず、最低限の安全は担保しつつも、ついつい少しスピードを上げて走りがちになっていました。

ある日の早朝、気分よくハンドルを握っていると、突然、目の前に赤い旗を持った警察官が飛び出してきたのです。
スピード違反でした。 一瞬にして絶望的な気持ちになりながらも、大人しくサインをせざるを得ませんでした。

一日中、暗い気持ちのまま仕事をこなし、ようやく迎えた帰り道。
そこで、何ということでしょうか。
信じられない光景が目に飛び込んできました。 今度は道路の反対側から、またしても赤い旗を持った警察官が飛び出してきたのです。

「は? また速度超過!?」
嘘のような話ですが、朝の場所のちょうど反対車線で、同じ日に取り締まりをやっていたのです。
思わず警察官の方に「1日にこんなことありますか?」と、さんざんゴネてしまいました。
しかし当然、違反が取り消されるはずもなく、わたしは不名誉極まりない「1日2回スピード違反をやらかした男」になってしまいました。

これで、あと1点で免停という崖っぷちに立たされました。
営業マンにとって、運転免許がなくなることは「仕事ができない」を意味します。
大切な免許を何としても守り抜くべく、点数がリセットされるまでの期間、わたしは以下の「超安全運転」を徹底することにしました。

  • 停止線では、タイヤが完全に止まるまで確実に一時停止する

  • どんなに急いでいても、絶対に法定速度内で走る

  • 駐車スペースがなければどれだけ離れていてもコインパーキングに入れる

  • シートベルトは車が動く前に必ず締める

  • 前の車がどれだけ遅くても、絶対に追い越しをしない

「よし、あと2週間で点数が戻るぞ」 そんなゴールが見えかけていたある日のことでした。

高速道路を移動中、バックミラーにパトカーの姿をキャッチしました。
こちらは悪いことなど何一つしていないはずなのに、過去のトラウマからか、緊張で身体がガタガタと震え出します。
「とにかく刺激しないようにしよう。
スピードを極端に落として、先に行ってもらおう」 そう思ってハザード気味に速度を落として走っていると、背後のパトカーがいきなり赤色灯を激しく回し、わたしの車の真後ろにピタリとつけてきたのです。

スピーカーから、無情なアナウンスが響き渡りました。 「前の運転手さん、左の路肩に止まりなさい」

パニックになりながら路肩に止め、窓を開けると、警察官の開口一番のセリフはこうでした。 「はい、違反ですね」 「えっ!?」

実は、高速道路は「遅すぎても違反」になるのです。
対面通行ではない本線車道の区間では、法律によって最低速度が「時速50km/h」と定められています。
わたしはパトカーを恐れるあまり、この最低速度を下回って走ってしまっていたのでした。

こうして、あと一歩のところで免停となり、わたしはしばらくの間、車での営業ができなくなってしまいました。
切なすぎる思い出です。

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