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自分を大切にするには?【2】

自分を大切にすることは大切だ。

それを実感するのが、大きな病気になったり、大きな困難・転機に巻き込まれたりしたときだろう。どちらも何かに意識して取り組まなければならなくなる。そのとき、否応なく自分と向き合う必要が出てくる。自分にとって一番大切なことは何かを考え、最善の選択ができるように努めるだろう。非日常の大きな選択だ。

またその一方で、自分を実際に大切にすることができるのは、何の変哲もない日々の小さな場面場面だともいえる。何かを頼まれたとき、それを引き受けるかどうかを選択する。仕事が定時で終わりそうもないとき、残業をするのか帰るのかを選択する。日常の小さな選択だ。

非日常の大きな選択と日常の小さな選択とは、一見するとまったく別物のように見える。けれどよく考えてみれば、両者はしっかりとつながっていることがわかる。私の場合について考えてみたい。

私は、28歳のときに統合失調症を発症した。大きく困難な病気だ。仕事を辞め実家に帰るという大きな選択をした。まずは療養することが最優先だったからであり、それが自分を大切にすることだったからだ。

さて、「療養して回復する」という大目的を実行に移すのは日々の実際の生活でのことになる。よく寝ることが必要だし服薬を忘れないことが必要だ。やがて回復が進むと、できることが増えやりたいことができるようになってくる。嬉しい。しかしここで自制できるかどうかがキモだ。

たとえば、発病後に読めなかった本が読めるようになると調子に乗って夜更かししてしまう。すると翌朝起きれず作業所に遅刻する。職員に「児玉さんは遅刻が多いです」と指摘され「療養して回復する」という大目的から外れたことに気づく。

自分を大切にするには日常の小さな選択を大切にすることだとよく強調されるのは、非日常の大きな選択とのつながりを忘れがちだからだ。結果は大目的の破綻だ。日常の小さな選択を大切にしていきたい。

(800字)

このエッセイについて

作者意図

課題本には、起業のためのマインドセットと、それを身につけるためのハウツーが具体的にわかりやすく書かれていました。それらの一番の基盤・核となっていることはなんだろうと考えたとき、「自分を大切にすること」だと思いました。すべてはココから出てくると思ったんです。

そこで、「自分を大切にすることは大切だ」と冒頭にまず書き、内容をあらかじめ考えることはせず、自然に出てくる言葉をそのまま打ち込んでいきました。

完成までの経緯

この作品は第2稿です。

課題本は6月中に入手し、すぐに読み始めましたが三分の一程度の所でストップしてしまい、締め切りの7月20日の夕食後から残りを急いで読み始め、なんとか読了しました。

第1稿は2時間弱で完成させました。タイトルを先に書いてから書き始め、いったん書き終えた後、最後の段落の内容を吟味してタイトルに合うように調整して完成させました。

その第1稿についてふみサロで発表し、城村先生からフィードバックをいただきました。「まとまっていてすごく良いのだが、まとまり過ぎていて面白くなくなっている面がある」ということでした。第1稿では、始めから終わりまでずっと同じ調子で説明していたので、実例を挿入しようと思い、「夜更かしをして仕事に遅刻してしまう」というエピソードを入れました。


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