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合理的なサボり方 - - 「やる気が出ない日」との付き合い方

 「なんだか今日は、PCを開くのも億劫だ・・・」

 誰もが経験したことがあるでしょう。

 朝の出社時、あるいは午後イチの会議前、心の中でひっそりと

  「やる気が出ない」

 とつぶやく日。

 そんな日でも、プロのビジネスマンとしては、成果を求められるのが現実なのです。

 あなたは、この「やる気が出ない日」にどう向き合っていますか?


プロは「やる気」に頼らない

 私たちは義務教育の頃から「やる気と根性」を美徳とする文化で育ってきました。

 しかし、現代のビジネスにおいて、不安定で感情的な「やる気」に、あなたのプロとしての成果を委ねるのは非常にリスキーなのです。

 一流のアスリートが
  「コンディションに左右されないルーティン」
を持つように、

 ビジネスマンもまた、
  「感情に左右されない仕事の進め方」
を持つべきです。

 ここでは、「やる気が出ない日」を乗り越えて、むしろ質の高いアウトプットを生み出すための、具体的なテクニックとマインドセットを考えてみます。


「やる気が出ない」のはなぜ

 まず、「やる気が出ない」状態を「怠慢」と決めつけるのはやめましょう。

 やる気の低下は、あなたの脳や身体が発する「重要なサイン」であることがほとんどなのです。

(1)脳のエネルギー不足
 脳はブドウ糖をエネルギー源としています。
 長時間複雑な思考を続けると、脳のエネルギーが枯渇して、「これ以上、難しいタスクはやりたくない」と信号を出します。

(2)慢性的な疲労
 睡眠不足や運動不足が続くと、身体の回復が追いつかず、脳がセーブモードに入ります。
 これが「何をしても疲れる」という感覚につながるのです。

(3)心理的安全性(モチベーション)の低下
 達成感のないタスクの連続や、自分の仕事が社会に貢献している実感が持てないとき、ドーパミン(意欲を高めるホルモン)が分泌されにくくなります。

 つまり、「やる気が出ない日」は、「今日は脳をシンプルに使おう」という、あなたのシステム全体からの合理的な指示なのです。


「やる気が出ない日」との付き合い方

 やる気が出ない日に、無理に難しいタスクに取り組むのは非効率です。

 ここでは、最小限のエネルギーで仕事を進めて、かつ自己嫌悪に陥らないための

「合理的なサボり方」

について、具体的な方法を紹介します。

(1)脳の負荷を最小化する「スモールスタート」

 大きなタスク(例:企画書作成)を避けて、5分で終わるような超ミニマムなタスクから始めます。

 ・メールの未読を3通だけ処理する

 ・資料の誤字脱字チェックだけを行う

 ・企画書のタイトル案を5つだけ考える

 この「スモールスタート」は、作業興奮という現象を呼び起こすためのトリガーなのです。
 一度手を動かし始めると、脳は徐々に作業モードに入り、「やる気」が後からついてきます。


(2)判断を必要としない「ルーティンワーク」に集中

 やる気が出ないときは、複雑な判断や意思決定を避けます。

 ・データ入力や資料整理など、考える必要の少ない定型業務を優先する。

 ・アポ取りのためのリストアップなど、手を動かすことに特化した作業に切り替える。

 これにより、最も疲弊しやすい「脳の判断リソース」を温存しつつ、仕事を前に進めることができます。


(3)「今日はここまで」と明確なリミットを設定

 無理をしないための「逃げ道」をあらかじめ作っておきます。

 「今日は午前中、このタスクだけを終わらせる。終わったら、午後は読書か情報収集に充てよう。」

 このように、あえて目標を低く設定して、達成したら自分を許すことで、ネガティブな感情を打ち消すのです。
 「できた」という小さな成功体験で自己肯定感を維持できますよ。


「やる気の波」を小さく保つ習慣

 「やる気が出ない日」自体を減らすために、日頃から取り入れておきたい習慣を紹介します。

(1)タスクの「見える化」と「分解」
 タスクを細かく、具体的なアクションに分解して、ToDoリストに書き出します。

 【NG】
   ・企画書を作成する

 【OK】
  ・顧客データをExcelで集計する
  ・企画書の目次を考える
  ・過去事例を3つリサーチする

 これにより、「何をすれば良いか分からない」という漠然とした不安がなくなり、作業へのハードルが下がります。


(2)睡眠時間の「質」を担保する
 脳と身体の疲労回復には、何よりも睡眠が重要です。
 毎日同じ時間に布団に入り、同じ時間に起きるという習慣を守り、寝る前のスマホ操作を避けるだけでも、「やる気の出ない日」は劇的に減少します。


(3)意識的な「何もしない時間」を設ける
 仕事の合間に、意識的にPCから離れ、ぼーっとする時間(マインドワンダリング)を設けます。
 この時間は、脳内で情報の整理や結合が行われて、新しいアイデアが生まれるための重要な準備期間となります。


自分を責めないプロ意識

 「やる気が出ない日」は、誰にでも、そしてデキるビジネスマンにも訪れます。

 大切なのは、その事実を冷静に受け入れて、自分を責めないことなのです。

 やる気があるときに無理をしすぎないように、そしてやる気がないときにサボりすぎないように、コンディションの波をマネジメントすることこそが、真のプロ意識だと言えるでしょう。

 今日からあなたの仕事の進め方を「感情ベース」から「仕組みベース」に変えて、安定したパフォーマンスを発揮していきましょう。



書籍の紹介

ゼロ秒思考[行動編] Kindle版
 赤羽 雄二 (著)
 ダイヤモンド社; 第1版 (2016/1/15)
 10万部突破のベストセラー『ゼロ秒思考』のメモ書きを実践し、思考力を磨いた読者でも簡単に解決できない課題が、行動力や実行力のアップ。本書で紹介するオプションとフレームワークのメモ書きを繰り返し、「全体観」を身につけるほど、思考と行動のスピードが上がり「即断即決、即実行」に近づける。
( ※ 書籍の解説等は原則としてリンク先(Amazon)における解説をベースに記載しています。詳細内容はリンク先を参照願います。)

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習慣の力 The Power of Habit 単行本 – 2013/4/26
 チャールズ・デュヒッグ (著), 渡会 圭子 (翻訳)
 講談社 (2013/4/26)
 私たちは自分の意志で行動を決めていると思っているが、実はそうではない。人間の全行動の4割は「習慣」、つまり脳で考えることなく、無意識に身体を動かしているのである。したがって、この習慣のメカニズムを知ることで「良い習慣」を増やし、「悪い習慣」を減らすことができれば、人生は知らず知らずのうちに好転していくのだという。豊富な事例を挙げながら、知られざる「習慣」のメカニズムについて詳述した全米ベストセラー
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マンガでわかる! ディープワークは習慣化が9割: 集中力を武器に変える5つのステップ! 副業もスキル習得も思いのまま! 【deep work】 Kindle版
 ディープワーク ラボ (著), AI漫画家 すずひろ (著), りべるた出版 (著)
 集中できない時代だから、「集中」を習慣にする!
 「副業に挑戦したい」
 「スキルアップしたい」
 そう思ってはいても、
 「気づいたら一日が終わっていた」
 「やろうとしたのに集中できなかった」
 あなたにも、そんな経験はありませんか?
 この本は、そんなあなたのための一冊です。
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完訳 7つの習慣 人格主義の回復: Powerful Lessons in Personal Change Kindle版
 スティーブン・R・コヴィー (著), フランクリン・コヴィー・ジャパン (翻訳)
  キングベアー出版 (2013/8/30)
 全世界4,000万部、国内240万部を超え、今も読み続けられるビジネス書のベストセラー『7つの習慣』は、人生哲学の定番として親しまれてきました。
 今回スティーブン・R・コヴィー博士没後1年を期に、『7つの習慣』が本来持つ「人格主義」に基づき、原書に忠実に訳し直しました。
 よりわかりやすく理解しやすい完全訳の『完訳 7つの習慣 人格主義の回復』。
 豊かな人生を望むすべての人にお届けします。
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エッセンシャル思考 最少の時間で成果を最大にする Kindle版
 グレッグ・マキューン (著), 高橋璃子 (翻訳)
  かんき出版 (2014/11/17)
 Apple、Google、Facebook、Twitterのアドバイザーを務める著者の99%の無駄を捨て1%に集中する方法とは!?
 本書で紹介するエッセンシャル思考は、単なるタイムマネジメントやライフハックの技術ではない。
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