ーブリオッシュは手強いー
未来のビジネス
ーブリオッシュは手強いー
ブリオッシュ。
日本人も名前よりもこの形でご存じの方も多いと思う。
フランスでも日本でも今はこの形だけではない。
食パンの形もあれば、丸生地の連結形などもあり、
フランスパンの国が生んだ、数少ない甘いパンである。
でも、ただの甘いパンではない。
ブリオッシュは、素材そのものを価値に変えたパンだ。

日本でいえば、菓子パン生地に近い存在だ。
ところが――
日本の菓子パン生地とは、まったく性格が違う。
最大の理由は、バター。
ブリオッシュはバターや卵を贅沢に使うため、生地は非常にデリケートだ。
バターが多いほどグルテンの形成は遅くなり、
十分にこねようとすると、今度は生地温度が上がりすぎる。
すると、せっかくのしっとり感は失われ、
焼き上がりはパサついたパンになってしまう。
だからブリオッシュは、昔から職人泣かせの生地と言われてきた。
日本の菓子パンは、
あんこやクリーム、カレーフィリングなど、
「中に何を包むか」を楽しむ文化へ発展した。
一方、フランスのブリオッシュは違う。
生地そのものの香り、
バターの風味、
口どけ。
余計なものを加えず、生地そのものを味わうパンである。

ブリオッシュの歴史ブリオッシュの起源は15〜16世紀頃のフランス・ノルマンディー地方といわれている。酪農が盛んな地域だったため、良質なバターが豊富にあり、それを惜しみなく使った贅沢なパンとして発展した。かつては王侯貴族や裕福な家庭だけが口にできる特別なパン。そして18世紀には、「パンがなければブリオッシュを食べればいい」という有名な逸話でも知られるようになった。(実際に誰が言ったかは諸説ある。)何百年もの時を経ても、ブリオッシュは「バターを味わうパン」という本質だけは変わっていない。

私の未来のビジネスのヒントも、
ここにある。主役は、具材ではない。
素材そのものの価値を、
どんな形で全国に広めるか。
パンの商売も、まだまだ隙間はある。
パン市場は数兆円規模。
その隙間を見つけた者が、人生を変える。
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