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「勘と経験」に頼るから終わらない、工程逆算の落とし穴

昨日、同僚のAさんがボヤいていた「工期の逆算がめんどくさい」という悩み。

「細かい工程表はあとでいいから、大体の流れだけ教えて」
実務でこう頼まれることって、本当に多いですよね。

でも不思議だと思いませんか?
「細かくなくていい」「ざっくりでいい」と言われているはずなのに、いざ考え始めると、僕たちの頭は完全にフリーズしてしまいます。

カレンダーを前にして、
「えーっと、基礎工事はこれくらいかな……。
いや、今回は少し敷地が狭いからもう数日かかるかも……。
そうなると大工さんの入りがこの日で……」
と、気づけば10分も20分も、手元のアナログな計算に時間を吸い取られている。

「適当に答えて、あとで『話が違う』って言われるのが一番怖い」
「でも、毎回ゼロからカレンダーをめくって数えるのは、地味にめちゃくちゃ疲れる」

なぜ、この「一歩手前のざっくり確認」は、僕たちをこれほどまでに迷わせるのでしょうか。

昨日、Aさんのボヤキを聞いたあと、僕は自分のデスクで「なぜ、あの時間がこんなにしんどいのか」をじっくり考えてみました。

そこで、ひとつの答えにたどり着いたんです。


基準がないから、毎回「ゼロから」悩んでいる

僕たちがざっくりした工期の計算でフリーズしてしまう最大の原因。
それは、「各工程に、全体の何%の期間を割り当てるか」という数値の目安が、頭の中で言語化・ルール化されていないからでした。

つまり、毎回その場の「勘と経験」という名のゼロからパズルを組み立てようとしている状態です。

例えば、お客様から「総工期は130日くらいを想定しています」と言われたとします。

このとき、頭の中で、

  • 準備・仮設工事:〇日

  • 基礎工事:〇日

  • 木工事:〇日
    ……と、カレンダーの日付をダイレクトに埋めようとすると、一気に難易度が上がります。

「今回はいつもより工期が10日長いから、木工事をちょっと多めに割り振るべき?」
「いや、基礎を長めにとった方が安全か?」

基準となる「型」がないため、工期が変わるたびに、毎回「どの工程に何日あてるべきか」をその場でウンウンと悩み直すことになります。

これでは、いくら時間があっても足りませんし、何より脳のメモリがいくらあっても足りなくなってしまいます。


過去の失敗:曜日を数え間違えて、大慌てした日

実は私トクコウも、この「逆算」で大失敗をしたことがあります。

まだ業務の流れに慣れていなかった頃、営業さんから「お客様に大体の流れを説明したいから、〇〇がいつ終わるかだけ教えて」と言われました。

私は手元のカレンダーをパパッと指で数えて、「だいたい◯月◯日頃には終わると思います!」と、自分の経験だけでざっくり答えてしまったんです。

ところが数日後、いざ正式な工程表を作ってみると、とんでもないことに気づきました。
途中にある祝日や、天候の予備日を完全に計算に入れ忘れていたんです。

実際の終了予定日は、私が伝えた日付よりも1週間近く後ろにズレていました。
※太助くんで伝えます(笑)

太助くん
「あのときは、営業さんにもお客様にも平謝りで、本当に冷や汗が出たっす……。
ざっくりでいいと言われたから、つい油断して頭の中だけで計算しちゃいました」

京香さん
「あんたね、感覚だけでカレンダー数えてるからそうなるのよ。
現場の状況によって前後するとはいえ、最初の『目安』を出す段階で、毎回そんなギャンブルみたいな数え方をしてたら、いつか大事故になるわよ」

太助くん
「うぅ、耳が痛いっす……。
でも、正式な工程表を作る前なのに、毎回そこまで細かく計算してたら、それだけで1日が終わっちゃいませんか?」

京香さん
「誰も『最初から細かく作れ』なんて言ってないでしょ。
面倒なのは、毎回ゼロから『この工程は何日かな』って考えてるから。
過去のベストな実績から、大体の『比率』を割り出しておけばいいだけの話じゃない」

比率。
京香さんのその一言で、僕の頭の中にパッと霧が晴れるような感覚がありました。


全体を「100%」としたときのバランスを知る

現場によって細かい条件は違っても、僕たちが手がける工事には、ある程度「いつもの黄金バランス」が存在します。

例えば、全体の工期を「100%」としたとき、

  • 基礎工事には全体の【15%】くらいの期間がかかる

  • 木工事・建方には全体の【40%】くらいを割り振るのが一番スムーズ

このように、日数を直接考えるのではなく、「全体に対する比率(%)」をあらかじめ言葉にしておく。

これが、逆算の迷宮から抜け出すための最大の鍵だったんです。

「総工期130日の15%だから、基礎は20日間だな」
「総工期が120日に縮まったら、その15%だから18日間だな」

あらかじめ自分の中に「比率の目安」という物差しさえ持っていれば、総工期が変わっても、もうカレンダーの前でフリーズする必要はなくなります。
毎回ゼロから悩んでいたのは、計算が下手だったからではなく、単純に「物差しを持たずに長さを測ろうとしていたから」だったんです。


明日試せる小さな一歩

もしあなたも、毎回「工期のざっくりした逆算」で頭を悩ませているなら、明日現場へ行く前に、ぜひこの「小さな一歩」を試してみてください。

「過去に一番スムーズに終わった現場をひとつ思い出し、全体の工期のうち、大工さんの期間(木工事)が何日くらいかかっていたか、割り算してみる」

まずは一番期間の長い「木工事」だけでも大丈夫です。
「あぁ、大体いつも全体の4割(40%)くらいは大工さんの期間に使っているんだな」
と数値で自覚できるだけで、次からスケジュールを考えるときの心の負担が、驚くほど軽くなります。

明日は、この「比率(%)」の考え方を使って、実際にどうやって頭を使わずに工期を自動で弾き出すのか。
その具体的なロジックについて、お話ししていきたいと思います。


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トクコウ|「めんどくさい」はチャンスの宝庫 このnoteが、あなたの仕事の効率化や、そこから生まれる「心の余裕」に少しでも繋がっていたら嬉しいです。 これからも業務改善の発信を続けていくために、チップで応援していただけると大変励みになります☕️