見出し画像

土潤溽暑、季節は静かに次へ。

今日で七十二候の「土潤溽暑(つち うるおうて むしあつし)」が終わります。

「土が潤い、蒸し暑さが続く頃」という意味を持つこの季節。

……とはいえ、正直なところ、

毎日、本当に暑い。


昔の人が残してくれた暦を読んでいると、「土が潤い、蒸し暑さが続く頃」という言葉に風情を感じます。

でも、昔の「暑い」と、今の「暑い」は、少し違ってきているのでしょうね。

毎年のように記録的な暑さが続く今。

これから先、何十年、何百年という時を重ねたら、暦の言葉も少しずつ変わっていくのでしょうか。

そんなことを思いながら空を見上げると、昔の人が見ていた夏と、今私たちが過ごしている夏を、つい重ねてしまいます。

けれど、自然に目を向けると、その暑さの中で土は雨を受け止め、野菜はぐんぐん育ち、稲穂は実をつけ、木々は青々と葉を広げています。

自然は次の季節へ向けて、静かに歩みを進めているようです。

暦を知るようになってから、季節を「暑い」「寒い」だけで感じることが少なくなりました。

今日はどんな風が吹いているのだろう。

庭の草木はどんな表情をしているのだろう。

そんな小さな変化に気づく時間が増えたように思います。

忙しい毎日の中では、季節はあっという間に過ぎていきます。

だからこそ、七十二候の数日ごとの移ろいは、「今」を少しだけ立ち止まって見つめるきっかけを与えてくれます。

そして明日からは、新しい候「大雨時行(たいう ときどきに ふる)」。

夏空に入道雲が湧き、夕立が大地を潤す頃です。

同じ夏でも、暦はまたひとつページがめくられていく。

そんなことを思いながら、今日の暦も閉じていきます。

いいなと思ったら応援しよう!

ときのおと チップは、発酵の学びや制作活動の糧として、大切に循環させていただきます。応援、本当に励みになります。