もし入院が長期化したら、何が起きるのか
重苦しい話が続いたので、ここでいったん視点を変えてみます。
入院で起こり得る事柄を、時間の経過に沿って並べてみました。
事実や推測が入り混じっていますが、「こういう変化が起きうる」という一例として見てもらえればと思います。
ほかにもあれば、ぜひコメントで教えてください。
入院1日目
混乱。あるいは入院ハイ。
病棟での生活がまったくわからず、ほとんどのことが未知。
説明を受けても頭に入らない。
早く家に帰りたい。
入院1か月目
病棟での生活に慣れてくる。
顔見知りも増える。
看護師の名前や勤務の流れも把握していく。
早く退院したい。
入院3か月
気づくと自分より後に入院してきた人が増えている。
病棟内の人間関係や力関係もわかってくる。
同時期もしくは自分より後に入院していた人が退院をしていく。
自分もそろそろ退院かな、と期待する。
強制入院だと退院支援委員会が開催される。
入院6か月目
病棟の外の時間感覚が薄れていく。
生活感覚が徐々に鈍る。
退院の希望を伝えても、具体的な調整がすぐに進まず、もどかしい。
このまま入院し続けるのかもしれないと不安になる。
生活保護の場合、家賃扶助が打ち切られるタイミングと重なることがある。つまり、帰る家がなくなる。
入院1年目
完全に病棟生活に適応する。
新しく入院してきた患者に教える立場になることもある。
一部のスタッフと距離が近くなる。
一方で、主治医は週に1回くるがあまり話ができない。
退院したいけど、どうせ無理だろうと諦めている。
入院10年目
病棟内での生活が安定し、トラブルを避けながら過ごすことが優先される。
病院が「内」、地域での生活を「外」と認識している。
実際自分の住所が病院になっている場合がある。
自分より若い看護師も多いが、からかわれたり、あだ名で呼ばれたりすることにも慣れてしまっている。
時々来る実習生などに退院したいかと聞かれると、退院したいというがすでに病棟生活が自分のすべてなので、全く病院外での生活はイメージがつかない。
外での生活は難しいと感じている。あるいは、昔経験があるのでその感覚のまま元に戻れると考えることもある。
入院20年目
身体機能の低下も重なり、環境の変化への適応はさらに難しくなる。
当たり前に一生「ここ」で過ごすものだと思っている。
一度長期化すると、病院外での生活に戻ることは簡単ではありません。
ただ、絶対に不可能というわけでもありません。
