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曖昧な表現は、加害者を守る

 今度は長野県でJICA研修施設での問題が発覚したようだ。最初に信濃毎日新聞が2月4日午前に「性トラブル」と報道し、わたしは心の中で「なんでトラブルなんだ、加害者がいて被害者がいる場合ならばその言葉は許せない、曖昧にするな」と思ったところ、夕方になってTBSによる全国的な報道では「性」が除去され、「重大な規律違反」となっていた。プライバシー保護のため詳細は避けると。

 ふざけるな、である。

 何十年も前から、年少の子供への性犯罪は「いたずら」、成人女性への性的暴行は「乱暴」と表現されてきた。やんわり書いてどうすると思っていたが、「トラブル」だの「規律違反」だの、何を考えているのか。
 被害者がいる性犯罪であるならば、被害者の情報を徹底的に守った上で加害者の所業を代に伝えなければいけない。似たような犯罪がつづくことをそれで防げるかもしれないのだ。

 かつてアメリカ映画「将軍の娘」という作品があった。将来有望視されていた優秀な女性士官が、その才能と、有名な将軍の娘であるということへのやっかみから、集団で性的暴行を受ける。だがその女性がどれほど悔しかろうと、周囲はそれを「軍のため」に隠蔽しようとした。女性はそこで壊れた。鬱屈した気持ちのなかで、仕事としては軍に居つづけたものの、精神的に壊れて数年後に彼女は殺害された。いったいその裏になにがあったか…実におぞましく、そしてかなり「ありそうな」話である。

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 事件があった際、「世の中で騒がれては被害に遭った方を傷つける」などと配慮のふりをし、実際には加害者側や関係者がそれを隠れ蓑にして物事を曖昧にするのは、ほんとうに許せない。

 わたしは、ぜったい「わきまえない」。


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杜地都 家にいることの多い人間ですが、ちょっとしたことでも手を抜かず、現地を見たり、取材のようなことをしたいと思っています。よろしくお願いします。