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【東京競馬場(府中)のあるきかた】~日本の夏、府中の夏~

東京競馬場花火が近づくと、SNSには毎年のように「穴場スポット」の情報が流れてきます。

多摩川河川敷、是政橋周辺、郷土の森公園周辺。

チケットが取れなかった人や、少し離れた場所からゆっくり楽しみたい人に向けて、多くの情報が共有されています。実際、競馬場周辺には花火を見ることのできる場所がいくつか存在し、多摩川河川敷や是政橋周辺は定番の観覧スポットとして知られています。

しかし、今回は「どこが見えるか」という話ではありません。

競馬場の外から花火を見る人が増えることで、どのようなことが起きるのか。その側面について考えてみたいと思います。



周辺エリアは"観覧席"ではありません。

多摩川河川敷や郷土の森周辺は、確かに花火を楽しめる場所です。視界が開けており、会場内ほどではないにせよ花火そのものを楽しむことができます。

しかし、忘れてはいけないのは、これらの場所は本来、花火観覧のために作られた場所ではないということです。

河川敷は散歩をする人やランナー、自転車利用者のための空間でもあります。

公園には地域住民や家族連れがいます。

普段は静かな場所に、花火大会の日だけ数千人規模の人が集まる。

その時点で、普段とは異なる使われ方が発生しています。


人気の是政橋


最近感じる変化

ここ数年、東京競馬場周辺を歩いていて感じることがあります。

それは、訪れる人の国籍が非常に多様になったことです。

競馬開催日でもそうですが、イベント開催時にはさらに顕著です。

もちろん、これは悪いことではありません。

東京競馬場は競馬ファンだけの場所ではなくなりつつありますし、府中を訪れる観光客も増えています。

むしろ多くの人に競馬場や府中という街を知ってもらえるのは歓迎すべきことだと思います。

ただ、その一方で考えたいこともあります。


花火の楽しみ方は国によって違う

日本人にとって当たり前のことでも、それは世界共通ではありません。

例えば、

・どこまでが場所取り可能なのか
・通路を塞がないという感覚
・ゴミの持ち帰り
・花火終了後の移動方法

こうしたものは、実は明文化されていないことも少なくありません。

日本の花火大会では、多くの人が暗黙の了解として理解していることでも、初めて訪れた人には分からないことがあります。

そして、それは外国人に限った話ではありません。

初めて訪れる日本人にも同じことが起こります。

特に、暗い中で花火を見る。ということは、照明等はなるべく控えるようにしたいところです。
せっかくの美しい花火も、視界の端に明かりがあっては台無しです。

そうしたことが起きてしまうのは、「マナーが悪い人がいる」ことではなく、「前提としているルールが共有されていない」ことなのかもしれません。

だから、この記事を読んで頂いた方にお願いしたい。

自分が楽しいだけでなく、他に見ている人に対しても、いい夏の思い出を持って帰ってもらいたい。
その意識を忘れず、少しばかりの気配りと、それを教えていく心をなくさないようにしてほしいと思います。


穴場スポット紹介の難しさ

SNSやブログで穴場スポットを紹介すること自体は悪いことではありません。

しかし、その情報を受け取る人は想像以上に多様です。

どこから来るのか。

どのような文化で育ったのか。

その場所を初めて訪れるのか。

私たちには分かりません。

だからこそ、「ここから見えます」という情報だけでは不十分なのではないかと思うのです。

例えば、

・最寄駅はどこか
・トイレはあるのか
・ゴミ箱はあるのか
・帰りはどの駅が混雑するのか
・通行の妨げにならない場所なのか

そういった情報まで含めて伝えることが、本当の意味でのガイドなのかもしれません。

花火大会は地域全体のイベント

東京競馬場花火は、競馬場の中だけで完結するイベントではありません。

音は競馬場の外まで届きます。

光は多摩川の向こうからでも見えます。

そして人の流れは、府中本町駅や東府中駅だけでなく、是政駅や周辺の道路、公園にも広がっていきます。

だからこそ、周辺エリアで観覧するという選択肢を考えるときは、「どこで見えるか」だけではなく、「その場所を誰と共有しているのか」も考えてみたいところです。

花火を楽しむ人。

地域で暮らす人。

散歩をする人。

観光で訪れた人。

そして、日本から来た人も海外から来た人も含めて。

同じ空間を気持ちよく使えること。

それこそが、競馬場花火がこれからも地域に愛されるイベントであり続けるために必要なことなのではないでしょうか。


ワンポイントアドバイス

ここまで書いてきて、「地域に住んで長い立場からただの不満を書いているだけじゃないか」と思われてしまうので、少しだけアドバイスを書いて締めたいと思います。

覚えておいてほしいのは、主に3つです。

  • 終了のタイミングを覚えておこう

  • 周辺駅が混雑することを頭に入れておこう

  • 路線バスはあてにしないでおこう


まず、終了のタイミングですが、東京競馬場のスタンドの見える位置であれば、「スタンドの照明が点いた」のが、終了のサインになります。

その前のフィナーレは、動画等で事前に見ておくとよいでしょう。
東京競馬場のコース一周から同時に上がる様は圧巻です。

フィナーレの1シーン

次に、周辺の京王線、JR線、西武線は軒並み混雑しています。
京王線では、臨時停車等の特別ダイヤで運行されていますので、
なるべく京王線を利用できるところで観覧するのが良いでしょう。

また、それ以外のエリアで観覧する場合は、少し時間をおいて、人の流れが落ち着いたところを見計らって移動を始めるような、少し余韻を楽しんでから駅に向かうことをおススメします。

そして最後になりますが、この周辺を走る路線バスは、コミュニティバスが多く、終了する20:30頃には営業を終えていることがほとんどです。
道路も混雑していることが多いので、やはり最寄り駅から歩くような行動がスムーズになります。

こんなところになりますが、来年以降も、素晴らしい景色を楽しんでいただければ幸いです。

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