それは本当に我が子の夢なのか? 己のエゴではないのか?
我が子のスポーツ活動の応援に心血注ぐ親御さんたちは、日本はもちろん世界中にごまんと存在していて、僕の周りでもそういう人には事欠きません。子どもたちの夢を叶えるためのサポートは美しいけれど、それが自分のエゴに変容してしまったことに気付かないケースもままあるようで・・・。
▼前回のエピソードはこちら
【REVIEW】若い才能に群がる大人たち
1987年3月、高校バスケの州大会決勝戦で、優勝を勝ち取ったセインツ高校のスタープレイヤー、ハーマン。しかしその夜、何者かによって殺められた彼の遺体が高校のコートで発見される。物証が乏しく犯人特定できぬまま数年が経ち、父親と同じようにバスケプレイヤーとして活躍する高校生の息子に「金曜の試合に出れば殺す」と脅迫メッセージが届く。スティルマンの級友であるコーチの依頼を受けて、リリーたちは捜査を始める。
劇中では、ハーマンを殺害し、その息子・レイまでも脅迫する犯人の候補者がたくさん登場します。レイの母がハーマンの前に付き合っていた元カレ・ビリー、その父親、ハーマンの叔父でゴロツキのフレディ、ハーマンの指導者で今回の脅迫事件を相談してきたチームコーチ、スポーツ賭博の胴元、ハーマン争奪戦を繰り広げる大学のスカウトマンたち・・・。
まだ20歳にもならない若い才能に、羨望や憎悪などを抱いて近づいてくる大人たちが沢山いるんですね。その中には表向き「お前の夢を叶えるため」とうそぶきながら、私腹を肥やすことが目的の大人もいるでしょう。それは今も昔も、アメリカでも日本でも、スポーツや芸能の世界などを中心に耳にしますし、時には事件となって表面化しています。
そんな大人たちの中でも、我が子をプロにするために膨大な時間とお金と情熱を注いできた親というのは特別な存在かもしれません。自分のことだけに時間を費やしてきた僕には理解の範疇外ですが、気の遠くなるような自己犠牲が無くては成しえないことだというのは解ります。

「バスケで大成できなくても楽しくプレイできればいい」と言う息子に声を失う
期待をかけてた我が子が「プロは諦める。これからは趣味の範囲で楽しめればいい」と相談もなく自らコートから降りてしまうのは、とてつもなくショックな出来事でしょう。その原因をどこか別のところに求め、犯人を捜し、怒りをぶつけ報復したいという感情は人間である以上、普通にあるのかもしれないとも思います。殺人とまではいかなくても、陰口や嫌がらせをしたりなんていうのは、日本でも普通にある気がします。
でも別の角度で見れば、我が子が「自分で考え、自分で決断することができた」という成長の証でもあるわけです。たまたまそれが自分の望む方向と違っていただけ。「いままでの苦労」は水の泡となってしまうのではなく、成長していく我が子と築いてきた信頼の基盤になるのだと思うことも出来るのではないでしょうか? 今回の犯人には、それが出来なかったとも言えそうです。我が子は悩みに悩んで成長したのに、親は親として成長するチャンスを逃してしまったようです・・・。

母校の体育館に掲げられた父・レイのユニフォームに敬愛の眼差しを送るのでした
このエピソードも1984年に起こった事件をヒントにしたようですが、事件のプロセスや背景は全然違っています。それにしても本当にアメリカの高校生って10代に見えない体格だったり(ヒゲ濃かったり)して、日本人の僕らからは子供扱いすることがなかなか難しいですよね💦
【MUSIC】🎵 Walk Like a Man
🎤 ブルース・スプリングスティーン(1987)
今回は80年代後半のHIP-HOPミュージックが中心のセットリストになっていましたが、個人的にはあんまり好きでも詳しくもないので・・・(BGMとかでいい塩梅にマッチしているのは好き)。
そういうこともありますが、今回はエンディングに流れるスプリングスティーンの「Walk Like a Man」をピックアップしました。スプリングスティーンが自分の父親のことを歌ったともいわれますが、今回のハーマンとレイのつながりを象徴するような歌詞でもあり、心が温まる選曲になっています。

Well now the years have gone and I've grown
From that seed you've sown
But I didn't think there'd be so many steps
I'd have to learn on my own
Well I was young and I didn't know what to do
When I saw your best steps stolen away from you
Now I'll do what I can
I'll walk like a man
And I'll keep on walkin'
そして時は何年も過ぎて僕は成長した
あなたが蒔いたその種から
けれど、こんなに手順を踏まないといけないとは
自分で学ぶしかないんだよな
ほら、あの頃僕は若かったし、どうすりゃいいかわからなかった
あなたの最高の人生が奪われていくのを見たときに
だから今できることをやってみるよ
男らしく歩いてみること
僕は歩き続けるよ
◉その他の劇中挿入歌
🎵 Walk This Way 🎤 Run-D.M.C. ft.エアロスミス(1986年)
🎵 Word Up 🎤 キャメオ(1986年)
🎵 Big Time 🎤 ピーター・ガブリエル(1986年)
🎵 Push It 🎤 ソルト・ン・ペパー(1986年)
🎵 Don't Give Up 🎤ピーター・ガブリエル ft. ケイト・ブッシュ(1986年)
🎵 Niggaz Wanna Act 🎤 メイス ft.バスタ・ライムス(1997年)
【LOOK BACK JAPAN】1987年(昭和62年)
最後に、同じ年に日本で起きた出来事などを、僕の関心度の高いものを各月からひとつに絞ってピックアップ。その年にヒットした邦楽も紹介します!
◉メニホビ的トピックス
<1月>日産自動車がコンパクトカー「Be-1」を発売
<2月>NTTが民営化後、東証等へ株式上場
<3月>任天堂「ファミリーコンピュータ」国内出荷累計1,000万台突破
<4月>日本人初のフルタイムF1ドライバーとして中嶋悟がデビュー
<5月>森高千里が「NEW SEASON」で歌手デビュー
<6月>テレビ朝日で『世界の車窓から』が放送開始
<7月>東京や千葉など首都圏1都5県が猛暑のため、280万世帯停電
<8月>フジテレビ『夕やけニャンニャン』放送終了
<9月>マイケル・ジャクソンが後楽園球場で来日コンサート
<10月>NECが家庭用ゲーム機「PCエンジン」を発売
<11月>10年ぶりにF1日本グランプリが開催(鈴鹿サーキットで初開催)
<12月>尾崎豊が覚醒剤所持で逮捕、BOØWY、解散宣言
バブル真っ只中へ驀進中、という時代でしょうか。ファミコン、F1、J-POP…本当にシャングリラのような時代でしたね。もう、あんな高揚した気分の時代はやってこない気がします。求められることもないのかも。少なくとも僕が生きている間には。でもメニホビの多趣味は、この時代に出逢ったものがベースになっていると思います。
◉メニホビ的ベストヒット邦楽
この年最大のヒットは瀬川英子さんの『命くれない』(売上枚数約42万枚)らしく、それにちょっと驚いています。2位には明菜ちゃんの『TANGO NOIR』が食い込んではいるものの、その次はまた吉幾三さんの『雪国』がきているという…。
そんな1987年は伝説のロックバンド・BOØWY解散の年でもありました。僕も当時、高校文化祭でコピバン組んで歌ったりしてました。全国にそういう人いたんじゃないかな。というわけで解散発表前のシングルで約23万枚のヒットとなった「MARIONETTE」をチョイスしてみました。
実は昨日(7/20)地元のライブハウスでBOØWY好きたちのためのコピバンライブがあって、友人と行ってきたんです。約3時間のスタンディングでしたが、最高に楽しかったです。永遠にカッコいいです。

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