見出し画像

終末時計が又進む   Tinny Bubbles 17 

 いつものようにMAGAの帽子を被ったトランプがテレビの画面に映っている。イランの国民に向けて、“行動せよ、我々はいつもあなた方と共に有る“と訴えている。それを観ている内に、段々気分が悪くなり少し吐き気も感じてきたので、僕はテレビを消した。以前は、ストレートな怒りを持ちながら彼の映った画面を睨みつけていたのだが、次から次へと続く彼の行動のおぞましさが、僕の耐性を超え、メンタルを犯し始めたたようで、段々彼のことを正視できなくなって来ているようだ。
 日本の首相を含む西側の首脳はほとんど誰も、彼の今回の行動を批判していない。中国とロシアが、まるで彼らは国際法違反を犯した事などないかのように、国連決議に基づかない武力行使は国際法違反だと、至極当たり前のコメントでアメリカを批判している。ロシアがウクライナで行っている事、中国が香港、モンゴル自治区で行った事に対する世界の怒り、懲罰意識が、トランプとイスラエルがガザとイランに対して行った事で相対化され、薄まり、ややもすると正当化されかねない状況になってしまっているように感じる。
 そして、当事者ではない人々は無関心を決めこみ、怒りの声を上げようともせず、“原油価格が上がったら、株価が下がったらどうしよう。“と、自分達の暮らしへの影響ばかりを心配している。

 世界はどうなってしまうのだろう?もう引き返す事のできないデッド・ラインを超えてしまったのではないだろうか?

 最近観た映画「ブゴニア」のラスト・シーンが思い出されてならない。
その映画では、エマ・ストーン演じる誘拐されたベンチャー企業のCEOが脱出する過程で、実は自分がアンドロメダ星雲から来たエイリアンだと知り、月蝕の夜、救出に来た宇宙船に戻り、人類は悪の存在だと結論し、人類を全滅させる事を決断する。そして、地球全土での人々の屍衣累々たる様子が映し出されてこの映画は終わる。
 とても暗示的なシーンだった。

いいなと思ったら応援しよう!