レースで差がつくカーボローディングの話
勝負は3日前から始まっている。
ロードレース・TTで差がつくカーボローディングの話
レース当日、脚が軽い選手と、なぜか重い選手がいます。その差は、実力だけではありません。前日までの準備で大きく変わる事があります。
気合いと根性で長距離レースを乗り越えようとする選手もいますが、100キロを超えるレースでは気持ちだけでは乗り越える事は出来ません。レース会場でも補給に失敗し、失速する選手を多く見かけます。
ではどう準備すれば良いのか、
その代表例が、カーボローディングです。
体内のエネルギーを満タンにしてスタートラインに立つこと。ロードレース、タイムトライアル、ヒルクライムなど、持久系競技では極めて重要な準備です。
なぜロードレースで重要なのか
ロードレースは、
・序盤の位置取り
・中盤の巡航
・登りでの高出力
・アタックへの反応
・終盤のスプリント
・集団変化への対応
など、強弱変化の連続です。
つまり、ただ一定出力で走る競技ではなく、何度も高強度を繰り返す競技です。そのエネルギー源として最も重要なのが、筋肉内のグリコーゲンです。
数字で見る効果
十分な糖質補給とカーボローディングにより、持久系パフォーマンスが2〜3%、条件によっては5%前後向上するとされています。
競技でこの差は非常に大きく、
・2時間ロードレース → 後半の動きが変わる
・40kmTT 60分 → 約1分短縮(2%)
・40分ヒルクライム → 約48秒短縮(2%)
さらにロードでは、
・最後の勝負所で脚がある
・千切れそうな場面で耐えられる
・集団加速に対応できる
という“勝負できる状態”が残ることが重要です。
揚げ物、とくに酸化した油に注意
レース前日に避けたいものの一つが、揚げ物、とくに古い油・何度も使われた油で揚げた食品です。
酸化した油は体内で炎症反応や酸化ストレスを高めやすいとされ、
・胃もたれ
・消化遅延
・だるさ
・回復低下
・翌朝の重さ
につながることがあります。
さらに揚げ物は脂質が多く、糖質中心で進めたいレース前日の食事バランスを崩しやすくなります。
つまり、理論上は「食べてもすぐ弱くなる」わけではありませんが、レース前日にわざわざ選ぶメリットが少ない食品です。
特にコンビニの揚げ物、惣菜の揚げ物、外食チェーンで大量調理された揚げ物などは、個体差はありますが注意したいところです。
レース3日前から前日にかけておすすめな食事
・ご飯+鶏むね肉
・パスタ+トマト系ソース
・うどん+卵
・おにぎり+味噌汁
・パン+はちみつ+ヨーグルト
・白米+焼き魚(脂控えめ)
高糖質・低脂質・消化しやすい が基本です。基本は(白い炭水化物)
前日のポイント
・水分をしっかり摂る
・塩分・電解質も意識
・食物繊維を摂り過ぎない
・夜は食べ過ぎず早めに寝る
・揚げ物・暴飲暴食は避ける
前日は「食べまくる日」ではなく、身体を整えながら満たす日です。
当日朝(3〜4時間前)
・おにぎり2〜4個
・パン+ジャム
・うどん
・バナナ
・スポーツドリンク
ロードレースは時間が長いことも多く、TTより少し多めでも問題ありません。
最後に
トレーニングで2%強くなるには時間がかかります。しかし準備で得られる2%がある事も知っておいて下さい。
そして、その準備を邪魔する食事もあります。
レース前日は、入れるもの(糖質・水分) と同じくらい、避けるもの(重い脂質・酸化した油) も大切です。
勝負は3日前から始まっています。
補給も戦術の一部。本気で勝ちたい選手ほど、細部までこだわってください。
