美容機器を選ぶ前に知っておいてほしいこと。
少し踏み込んだ内容になりますが、消費者の方にとって大切な話だと思っています。
私は神奈川県川崎市で美容機器の企画・開発・製造を手がける渡久クリエイトの専務、渡部悠と申します。製造の現場に長年携わってきたからこそ、「これは知っておいてほしい」と感じることがあります。
業界を批判したいわけではありません。ただ、消費者として、そして国内製造に携わる者として、正直にお伝えしたいことがあります。

美容機器は、肌に直接触れるものです
EMS、RF(高周波)、超音波、光フェイシャル——現代の美容機器は、電流や波長を使って肌や体に働きかけます。
だからこそ、品質管理が重要です。
検証が不十分な機器を継続的に使うことは、想定外の刺激を肌や体に与え続けることになりかねません。「安いから試してみよう」という判断の前に、その機器がどのように作られ、どんな検査を経て市場に出ているかを知っていただきたいのです。
販売価格の「中身」をご存知ですか?
美容機器の販売価格は、おおよそ以下のように構成されています。
製造原価:15〜25%
広告・マーケティング費:30〜40%
流通・代理店マージン:15〜20%
化粧箱・パッケージ:3〜5%
取扱説明書・印刷・塗装:3〜5%
輸入コスト(海外製の場合):5〜10%
企業利益:残り
10万円の美容機器であれば、実際のモノづくりに使われているコストは1万5千円〜2万5千円程度です。
これ自体は、どの業界でも似たような構造です。問題はここからです。
広告費と製造原価は、トレードオフの関係にあります。
テレビCM、有名タレントの起用、インフルエンサーへのPR——これらに予算を多く使うメーカーほど、製造原価を圧縮せざるを得ません。「よく広告で見る美容機器」が、必ずしも製造品質が高いとは言い切れないのはそのためです。

「Made in Japan」表示について、知っておいてほしいこと
店頭やECサイトで「Made in Japan」「日本製」と書かれた美容機器を目にすることがあります。
ただ、日本の景品表示法では、最終的な製造工程が国内で行われていれば「国産」と表示できるケースがあります。
・部品の設計:海外
・主要部品の製造:海外
・最終組み立ての一部のみ:日本
→「Made in Japan」と表示
これは違法ではありません。しかし、消費者の方が「日本製」という言葉に期待する——日本の品質基準で、丁寧に作られたもの——とは異なる場合があります。
購入前に「どこで何が作られているか」を確認することをお勧めします。

製造の空洞化という背景
なぜこのような状況が生まれたのでしょうか。
日本の製造業の空洞化が、一因としてあります。
かつて川崎市をはじめとする工業都市には、精密部品を作れる工場が数多くありました。しかし後継者不足とコスト競争の中で、多くの工場が廃業しました。国内で製造しようとしても「作れない」「コストが合わない」という現実が生まれ、「企画だけして製造は海外へ」というメーカーが増えました。
製造現場を持たないメーカーは、品質管理も難しくなります。どこで何がどう作られているかを把握できないからです。
これは特定のメーカーの問題ではなく、日本の製造業が直面している構造的な課題です。

長く使える美容機器を選ぶための5つの質問
安全で、本当に効果のある美容機器を選ぶために、購入前にメーカーへ確認してみてください。
①「不具合率を教えていただけますか」
品質管理をしっかり行っているメーカーは、この質問に答えられます。
②「製造工場を見学できますか」
国内製造にこだわるメーカーは、製造現場をオープンにしています。
③「主要部品はどこで製造していますか」
「最終工程のみ国内」と「設計から製造まで国内」では、意味が大きく異なります。
④「創業から何年になりますか」
長年継続しているメーカーには、それだけの信頼の積み重ねがあります。
⑤「アフターサポートの窓口は国内にありますか」
故障したときに、日本語ですぐ対応してもらえるかどうかは非常に重要です。
渡久クリエイトが製造原価にこだわる理由
私たちは1992年に川崎市で創業し、工業用検査機器から始まり、現在は美容・健康機器を作っています。
自社施設「Beauty Tech Lab」で設計・試作・製造を一貫して行い、川崎市内の専門工場と連携しながら部品を作っています。プロ用美容機器「TILLET」の不具合率は1%。10年後も同じ品質で、同じサポートを提供し続けることを約束しています。
広告にかける予算があるなら、製造原価とサポート体制に使う。それが渡久クリエイトの判断です。
川崎市ふるさと納税の美容機器ランキングで販売数1位を3年連続で獲得できたのは、広告費をかけたからではありません。使い続けてくださったプロの方々が、口コミで広げてくださったからです。
本物の品質は、広告よりも強い。
川崎のものづくりで、それを証明し続けます。
次回予告
次回は「TILLETができるまで——川崎の職人と過ごした開発の現場」をお届けします。
10,000分の1ミリの精度にこだわる職人が、どのようにTILLETの部品を作っているか。その現場を初めて公開します。
フォローしていただけると、見逃しません。
株式会社渡久クリエイト専務 渡部悠
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