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waratsutsumi
「夕やけこやけ」だ。秋になったなぁ。
夕焼け 小焼けで 日が暮れて~
山のお寺の 鐘が鳴る~
おててつないで みなかえろう~
からすと いっしょに かえりましょ~
休日の夕方5時。
布団にうつ伏せでゴロゴロしていると、市の防災無線から時報チャイムが聞こえてきた。
おっ、「夕やけこやけ」だ。
秋になったなぁ。
* * *
私の住んでいる地域では、毎日夕方の4時か5時になると、防災無線チャイムが1分ほど流れる。
流れる曲は季節によって違っていて、
3月~5月:春の小川
6月~8月:うみ
9月~11月:夕焼け小焼け
12月~2月:ふるさと
となっている。
曲が変わると四季の移り変わりが感じられるので、ひそかにワクワクする。
中でもいちばん好きなのが、今の季節に流れる「夕やけこやけ」だ。
あえて理由を挙げるとするなら、
「春の小川」のように浮ついた気持ちになりすぎず、
「うみ」のように曲が短すぎることもなく、
「ふるさと」のように物悲しすぎることもない。
すべてにおいてバランスが良いから・・・だと思う。
とにかくなんだか好きなのだ。
* * *
休日。夕方5時が近づく。
「もうすぐ『夕やけこやけ』が流れる時間だ!」
YouTubeで音楽を聞いていた私は、慌ててイヤホンを耳から取り外し、時報チャイムに備える。
平日の夕方5時は会社にいるので、休みの日ぐらいしかこの曲を聞くチャンスがない。
「何としても聞き逃すわけにはいかない」と、じっと耳をすませて長い1分を待つ。
デジタル時計の表示が「17:00」に変わった。
一瞬間があって、恒例の「夕やけこやけ」が窓の外で流れ始める。
はぁ~、良かった、今日も聞けた。
でも、この「夕やけこやけ」が聞けるのは、毎年9月~11月のたった3ヵ月間だけ。
1年中聞けないのは残念だが、今は1日でも多く季節限定のチャイムの調べを楽しみたいと思うのだった。
