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【和訳】BTSの独自性と、知人や関係者が見た姿【2018のバンタン】


出会いは「ヘラルド経済」

調べ物をしている時、たまたま出会ったインタビュー記事です。
2018年までの5年間を総括した内容で、4本立てになっています。最初読んだのは最後の記事だったのですが、興味深かったので丸ごと訳しました。

一緒に曲を作った人からの証言とか、バンタンの独自性はどこにあるのかとか、音楽との向き合い方や「防弾推薦図書」まで、いいテーマがたくさん盛り込まれていてすごく良かったです!
傍で見ていた人から語られるバンタンの様子、好きなんですよね。時期的には2018なので、アイドルとしてのキャリアがピークに達した頃です。

2018
主な公演:「Love Yourself」ツアー
新曲など:「LOVE YOURSELF 結 'Answer'」「LOVE YOURSELF 轉 'Tear'」
ソロ曲系:「Hope World」「mono.」『Promise』『Scenery』
出来事:最初の契約更新。メンバーだけでの旅行を切っ掛けに試練の時期は収束。2018MAMAではこの時期解散も考えていたことを語り、話題を呼んだ。
国連スピーチなどの活動により評価が高まり、国から「花冠文化勲章」受章するなど「国の顔」ポジション開始。その裏で兵役問題も動き出す。

「【時系列】手っ取り早く覚えたいBTSの歴史【アルバム】」より

元記事

②では、バンタンが言及した本のタイトルが結構わかって嬉しかったです。さすが本国! 探せた範囲でリンクをつけておきました。
④では、BTSバンタンと一緒に曲を作った方なども出て来たので、記事の最後に補足しています。

注意書き

申し訳ないですが、素人仕事なので品質保証はしかねます💦
引用する時は、この記事へのリンクを貼っていただければと思います。
※読みやすさのため、適宜改行を挿入しています。記事内の画像は元記事から。補足用のリンクは私が追加しました。


【特集-BTS Alive】①BTS、抑圧と偏見に立ち向かったアイドルらしからぬアプローチ

入力 2018-06-15 11:59:09

BTS(写真=Big Hit Entertainment提供)
BTS(写真=Big Hit Entertainment提供)

「最後まで生き残る」
2013年6月12日、BTS(防弾少年団)がデビューショーケースで放った言葉だ。そして今、彼らは単に生き残る以上の価値を築き上げた。

■ 抑圧と偏見に立ち向かったアイドルグループ

「抑圧と偏見を阻止する」という力強い抱負を掲げてデビューしたBTS。
JIN(キム・ソクジン、1992年生)
SUGA(ミン・ユンギ、1993年生)
J-HOPE(チョン・ホソク、1994年生)
RM(キム・ナムジュン、1994年生)
JIMIN(パク・ジミン、1995年生)
V(キム・テヒョン、1995年生)
JUNG KOOK(チョン・ジョングク、1997年生)
の7人で構成されている。

「100%リアルヒップホップ」を標榜した彼らは、10代・20代が受ける社会的偏見と抑圧を防ぎ、自分たちの音楽と価値を守り抜くという目標を掲げた。
通常のアイドルグループとは、目的の意義が異なっていた。成功のための手段ではなく、社会の不条理な通念を変えるために声を上げたのだ。

その始まりとなった最初のプロジェクトが「学校3部作」(2013~2014)だ。
デビューシングル「2 COOL 4 SCHOOL」のタイトル曲『No More Dream』(2013)は、彼らの信念をそのまま形にしたような曲だった。計3回の「学校シリーズ」では学生生活が主題となった。画一化された国内教育に一石を投じ、校内暴力の深刻さを訴えた。
学校3部作の最後を飾る『Boy In Luv』(2014)では制服を衣装に採用し、シリーズの象徴的な意味を付け加えた。重すぎず、かといって軽すぎもしない絶妙なバランスで、10代の人生を代弁したのだ。

続く「青春2部作(花様年華 pt.1~2)」(2015)では、少年から青年へと成長する過程の不安と揺らぎ、そして希望を歌った。
「もう一度自分に問いかけてみる、今幸せか」「叶わぬ夢だとしても、このままもう少しだけstay」など、20代であれば、あるいは青春を過ごす者なら誰もが心に抱いたことのある共感の言葉で歌詞を埋め尽くした。
「花様年華」のスペシャルアルバム(2016)では青春への賛歌を披露。国内で旋風を巻き起こした『FIRE』が収録されたアルバムだ。彼らは、この青春シリーズでビルボードのメインチャート「ビルボード200」への初ランクインに成功した。

BTS(写真=Big Hit Entertainment提供)

■「ガラスの天井」「セウォル号」など社会問題を想起させるアイドル

一つのシリーズが幕を閉じると、彼らはまた別の象徴的意味を込めた新テーマでカムバックした。『Blood Sweat & Tears』が収録された「WINGS」(2016)だ。
青春の悩みと葛藤を描いた「WINGS」は、夢と愛の間で苦悩する若者の姿を写実的に歌った。

さらに、「WINGS外伝:YOU NEVER WALK ALONE」(2017)では社会問題にまで踏み込んだ。
収録曲『Not Today』には、米国の公民権運動指導者マーティン・ルーサー・キング・ジュニア牧師の有名な演説の一部を引用した「飛べないなら走れ」という歌詞がある。
特にこの曲には「おまえを閉じ込めるガラスの天井なんて壊してしまえ」という一節がある。「ガラスの天井」とは、女性やマイノリティの昇進を阻む組織内の見えない障壁を指す言葉だ。

「BTSを含む僕たちが、社会問題や不条理に対して沈黙せず、打ち破り、問題を提起していこうという意味で歌詞を書きました。社会的な課題について共に学び、本を読み、専門家にも会いながら考えています。
至らぬ点もありますが、指摘や批判を謙虚に受け止めながら、悩み、成長していきます」

「ガラスの天井」の歌詞について、リーダーのRMが語った言葉だ。明確な目的と信念があったからこそ可能な回答だった。
RMの言葉通り、彼らは社会問題を継続的に想起させた。『Spring Day』のMVでも、セウォル号沈没事故を連想させるメタファー(黄色いリボンや「9時35分」で止まった時計など)を登場させたことは、彼らの発言が単なるポーズではないことを裏付けている。
「学校」「青春」シリーズで10代・20代の代弁者を務めた彼らは、「WINGS」で社会問題へのアプローチをさらに深めた。画一的な教育システムを批判していた初期とは異なり、主題の選定基準からして変化した。年齢、そしてアルバムの流れとともに、彼らの主体意識も深まっていったのだ。

その流れの到達点となったのが、現在進行中の「LOVE YOURSELF」(2017~2018)起承転結シリーズだ。「自分自身を愛せ」という普遍的なメッセージを込めたこのシリーズは、ついにビルボード200で1位という栄光をもたらした。
彼らは自分たちの物語を歌に投影する。10代から20代になった現在に至るまで、意識の流れに沿って青春の愛、悩み、不安といった成長痛を音楽で具現化している。

さらに特筆すべきは、多くのアイドルグループが避けて通りたがるような論争を呼ぶテーマ(社会・政治的問題)を、デビュー時から一貫して扱ってきた点だ。
当初は懸念もされたこのアイドルらしくないアプローチこそが、今やBTSだけの最強の武器となっている。

BTS(写真=Big Hit Entertainment提供)

■ BTSの「ビルボード」メインチャート記録

2015年12月19日、これは彼らがビルボード200に初めてランクインした記念すべき日だ。「花様年華 pt.2」を皮切りに、彼らはビルボードでの影響力を着実に拡大させていった。
2016年5月21日には「Young Forever」で107位、翌年には「WINGS」で26位と106位、2017年「YOU NEVER WALK ALONE」で61位と151位を記録。同時にソーシャル50チャートにも数十回名を連ねた。
その結果、2017年5月のビルボード・ミュージック・アワード(BBMA)で、ジャスティン・ビーバーを抑えてトップ・ソーシャル・アーティスト賞を受賞した。

ビルボード受賞で弾みをつけた彼らは、その後驚異的な成績を見せる。受賞の翌年に発売された「LOVE YOURSELF 承 'Her'」は、2017年10月に7位で初登場。その後、2018年4月まで30週近くチャートにランクインし続けた。
続く日本語アルバム「FACE YOURSELF」もランクインし、BBMAでは2年連続でトップ・ソーシャル・アーティスト賞を受賞。
そしてついに2018年6月2日、「LOVE YOURSELF 轉 'Tear'」でアジアの歌手として初めてビルボード200の頂点に立った。また、同アルバムでシングルチャートのHot 100にもランクインし、3週間にわたってチャートに留まった。

■ 毎年塗り替えられる販売記録と「億超え」のMV再生数

彼らはビルボードだけでなく、韓国内でも連日記録を更新し続けた。「WINGS」(2016)で予約注文50万枚を記録し、わずか2ヶ月で75万枚を販売。「LOVE YOURSELF 承 'Her'」(2017)では予約105万枚に達した。
これはガオンチャートの集計史上最高の販売量であり、単一アルバムの月間販売基準では、2001年のgod 4集(訳注:ボーイズグループgodによる4枚目のフルアルバム『Chapter 4』)以来16年ぶりに120万枚を突破する快挙だった。

最新作「LOVE YOURSELF 轉 'Tear'」では、予約注文だけで150万枚という史上最大の数字を記録。発売からわずか14日で166万枚を売り上げ、2000年のチョ・ソンモ3集以来、約17年ぶりに166万枚突破という金字塔を打ち立てた。
また、日本でも3作連続で「プラチナ」認定を受けるなど、圧倒的な人気を誇っている。

MVの再生数も驚異的だ。『DNA』は公開から9ヶ月で4億ビューを突破。『FIRE』『DOPE』『Blood Sweat & Tears』は3億ビューを超え、その他多くの楽曲が1億〜2億ビューを記録している。
最新曲『FAKE LOVE』も公開からわずか9日で1億ビューを突破し、彼らの勢いが止まる所を知らないことを証明している。


【特集-BTS Alive】②「単なる現象ではない」文化を拡張するアイドル

入力 2018-06-15 12:02:59

BTS(写真=Big Hit Entertainment提供)
(写真=出版社提供)

国内の芸能界には「文化大統領」と呼ばれる人物がいる。彼を愛する人も、よく知らない世代も認める存在、ソ・テジだ。
2005年、ソ・テジカンパニーが発刊したDVDブック『落葉落ちる鳥』は、出版市場に波乱を起こした。この本は「最短期間・最多金額の予約」という記録を打ち立て、沈滞していた出版市場を活気づけた。世界的なベストセラー『ダ・ヴィンチ・コード』さえも上回る勢いで、出版マーケターたちの間ではまさに「事件」だった。
当時、教保文庫をはじめとする主要なインターネット書店では、事前予約販売だけで1週間に1億ウォンを超える売上を記録した。これはネット書店開設以来、最大の実績だった。

それから13年が経った2018年、出版界にはBTS旋風が巻き起こっている。
BTSが新譜のインスピレーションを得たことで知られる『スタンフォードの脳外科医が教わった人生の扉を開く最強のマジック(原題:Into the Magic Shop)』は、刊行から2年経って2018年6月第1週のアルラディン(訳注:ネット書店)でベストセラー1位に輝き、逆走神話(訳注:チャートの再浮上)を書き換えた。
メンバーが「Magic Shop」でトラウマの詰まった品物を別の品物へと交換する姿を描いたティーザー映像の公開後、この本の販売量は前週比で510倍も増加した。彼ら自身や事務所が執筆した本ではないが、BTS効果であることは明白だ。

この本は、韓国歌手として初めてビルボード200で1位を獲得したBTSの3rdフルアルバム「LOVE YOURSELF 轉 'Tear'」のモチーフになったとされている。この事実が広まると、アルバム発売後の本の販売量だけで3万部に達した。
著者はBTSがビルボード・ミュージック・アワードで受賞した日、自身のTwitter(訳注:現X)を通じて「私の本からインスピレーションを得てくれてありがとう」というメッセージを送った。

BTSに関連する書籍(写真=各出版社提供)

■ BTS熱風に出版業界も「活況」

この本だけではない。BTSは2016年の2ndフルアルバム「WINGS」において、ヘルマン・ヘッセの小説『デミアン』のコンセプトを取り入れ、アルバムと本の内容を合致させることで、ファンたちの「デミアン読書ブーム」を巻き起こした。
昨年も『Spring Day』のMVにSFファンタジー作家アーシュラ・K・ル=グウィンの短編『オメラスから歩み去る人々』のコンセプトを借用し、「文学ドル(文学+アイドル)」というニックネームを得た。
この作品を収録した短編集『風の十二方位』は、2014年に出た改訂版が重版(2刷)で止まっていたが、昨年ついに6刷(1万5000部)を突破した。BTSが読み、インスピレーションを得た本は、各アルバムの発売後に何度も重版がかかっている。

BTS(写真=Big Hit Entertainment提供)

BTSはその後も継続的に、吉本ばなな、エリザベス・キューブラー=ロス、ジュール・ヴェルヌ、フィリップ・チェスターフィールドなど、多様な作家の作品に言及し、ファンと共に知的な成長を続けている。
特にファンは、それらの本を探して読んだ後、歌詞やトレーラー映像、MVに使われた象徴を結びつける。世界観のストーリーを分析してSNSで共有することもある。
そのため、BTSに関連する本は「防弾推薦図書」と呼ばれ、波及力の高いアイドルのあるべき方向性を示していると評価されている。

BTSの文化的な影響力について、出版業界の関係者は「文学的な想像力が詰まった本と、ミュージシャンの音楽・映像が出会うとき、その意味は拡張される。波及力の高いアイドルだからこそ、ファンがそれぞれ新しいバージョンのストーリーを再生産する、新しい形の読書熱が続いている」と分析した。
芸能界側でも、BTSの卓越したストーリーテリング能力が他のアイドルとの差別化はもちろん、幅広い年齢層のファンを確保する一助となったという意見が出ている。

一方、BTSがアルバム制作でインスピレーションを得た本の人気だけでなく、BTSの成功神話を分析した本も続々と発刊されている。
昨年、大衆文化研究者のチャ・ミンジュがBTSの音楽をニーチェやハイデガーなどの哲学的理論で解釈する『BTSを哲学する』を上梓した。
今年は哲学博士イ・ジヨンの『BTS 芸術革命』、放送作家出身ク・ジャヒョンの『BTS ようこそ、防弾は初めてだろ?』、記者出身キム・ソンチョルの『This Is 防弾DNA:BTSコンテンツとソーシャルパワーの秘密』、芸能記者ホン記者の『BTS音楽:彼らの音楽&エピソード』など、多角的に分析した書籍が登場している。
彼らの成功が政治・社会・人文など多様な分野の図書として分析されることは、少年たちの成功が単なる芸能界の快挙にとどまらず、社会的な価値を持っていることを端的に示している。

RMが当時投稿した写真(写真=BTS公式SNS)

■ BTSと文化の相関関係、影響力を分かち合う方法

BTSが音楽市場を超えて他の領域にも影響を及ぼす現象は、これだけではない。逆にBTSは、自分たちを取り巻く文化から影響を受け、それを再び音楽として表現することで新たな力を発揮する。
一言で言えば、BTSの音楽と文化は「好循環」を成しているのだ。

一例として、BTSが2016年に女性蔑視的な歌詞で論争を巻き起こした際に見せた態度が挙げられる。
当時、アルバム収録曲『War of Hormone』とRMのミックステープ『Joke』の歌詞中に、女性を蔑視する内容があるとの批判を受けた。
これに対し事務所は「2015年末からBTSの歌詞内に女性嫌悪(ミソジニー)の論争があることを認知し、検討した。内容の一部が創作意図とは関係なく女性蔑視の誤解を招く恐れがあり、それによって多くの方に不快感を与えたことを知った」との立場を表明した。

女性の権利問題は、今になって熱く議論されているように見えるかもしれないが、実際には古くから根深く続いてきた論争だ。定着してきた文化であるため正解を出すのが難しい部分もあり、何が正しく何が間違いか認識できていない可能性もある。
BTSはこれを認めた。そして、誤解のないように該当する歌詞を修正して歌った。さらにRMは論争後、女性学の教授にアドバイスを求めたり、フェミニズム関連の書籍を読んだりする姿を見せた。
実際にRMがBTSの公式SNSに投稿した部屋の写真には、『メン・ボックス:男らしさという箱に閉じ込められた男たち(原題:The Man Box)』という本が写り込んでいた。

アイドルは大衆の認識に絶大な影響を与えるだけでなく、大衆文化の重要な一翼を担う存在だ。
つまり、アイドルが文化を量産する人物である以上、彼らが持つ考えや価値観は、より正しい姿であるべきだ。そうでなければ、賢明な音楽は生まれず、良い影響力を発揮することもできない。
もちろん、一度書かれた歌詞は大衆の記憶から消えることも、完全に正当化されることもない。しかし、闇雲に自分たちの世界観をアピールすることだけに集中するのではなく、目と耳を開いて文化を受容する態度を見せたという点で、極めて異例な現象であることは確かだ。

それ以降、BTSが同様の論争に巻き込まれたことはない。過ちを反省し、それを繰り返さないために学び、努力した結果だ。
こうしてBTSは、自分たちを取り巻く環境を積極的に受け入れ、形骸化した音楽ではなく、中身の詰まった音楽を作り上げる。そしてその音楽を通じて、新たな文化を広げ続けているのだ。


【特集-BTS Alive】③真実な価値観、「曝け出すこと」が呼び寄せた相乗効果

入力:2018-06-15 12:06:47

BTS(写真=Big Hit Entertainment提供)
数多くのコンテンツが投稿されているのチャンネル(写真=YouTubeキャプチャ)

楽曲がチャートを逆走したり、グループが急激に人気を得たりする時には、特定の映像が話題になったり著名人が言及したりするなど、明確なきっかけがあるものだ。徐々に口コミが広がっていく過程も目に見える。
しかし、グループ「BTS(防弾少年団)」の成長曲線は指数関数的だった。その速度は手の施しようがないほど速く、理由として挙げられる目に見える要因を明確に語ることも困難だった。

BTSを生んだBig Hit Entertainmentのパン・シヒョクプロデューサーもまた、「驚くべきことが多く起きており、どの時点から成長したのかを特定することができない」と語った。
彼が言うには、多くの人々が分析した結果、楽曲『DOPE』がリアクション専門のYouTuberの間で反響を呼び海外ファンを集結させ、『FIRE』でファンダムの成長を、そして『Blood Sweat & Tears』で大衆性を確保したように見えるという意見が妥当だと考えているそうだ。

一般的に、韓国のアイドルは国内市場をまず攻略した後、海外に進出して活動を並行させる。あるいは、最初から海外ファンダムを目標に据える。
BTSの場合は異なっていた。彼らは特別なプロモーションなしに海外で先に注目を集め、その後国内でその地位を認められた。成長のポイントを正確に指し示すことはできずとも、彼らが生み出す結果は鮮明であり、人々を納得させるものだ。
この事実は、BTSがマーケティングではない別の要素によって勢力を拡張したことを裏付けている。BTSの成果は、本質と見なされる要素が相乗効果(シナジー)を起こしたことによる「爆発」のようなものだ。

BTS FESTA(写真=Big Hit Entertainment提供)

■ ソーシャルメディアから見たBTSの姿勢、何が違ったのか

「BTSの成功背景」を語る際、最も頻繁に言及される要素の一つがSNSだ。実際にBTSは、ビルボード・ミュージック・アワードの「トップ・ソーシャル・アーティスト」部門を2年連続(2017・2018年)で受賞している。この賞は、直近1年間のアルバムおよび音源販売量、ストリーミング、SNSへの関与指数、グローバルファン投票などのデータを合算して選定される。音楽的な要素だけでなく、SNSを通じてアーティストの影響力を確認できる部門だ。

BTS(写真=Big Hit Entertainment提供)

BTSはYouTubeやTwitterなど、各種SNSを通じてファンと対話してきた。実のところ、ここまではほとんどの国内アイドルグループも同様に行っている。では、BTSの活動は何が違ったのだろうか。
多くの人々が口を揃えて指摘するのは「ありのままの姿」だ。現代においてSNSはアーティストとファンの距離を縮める親近感の代名詞と言われるが、実態はマーケティングの一環と見なされる場合が多い。アイドル、特に新人であればなおさらだ。

一方、BTSはデイリールックやセルカをはじめとする日常の共有から、防弾TVなどの映像コンテンツに至るまで、メディアを自分たちを宣伝するための広報ツールとしてではなく、ありのままの姿を曝け出すための道具として活用した。
似たような意味に聞こえるかもしれないが、前者は徹底した計算と戦略の下で行われ、後者は「率直さ」を最優先にしているという点で異なる。

この違いは、コミュニケーションの方向性の違いを生む。BTSは単にファンが好みそうなコンテンツを掲載するにとどまらず、自分たちがどのようなグループで、どのような人間なのかを伝える。
ファンに無闇に「愛しています」と言うだけのファンサービスをするのではなく、「グループがすなわちファンダムであり、ファンダムがすなわちグループである」という価値観を形成したからこそ可能なことだ。
これこそが真の双方向コミュニケーションと言える。

デビュー日の前後に開催される「FESTA」は、こうしたやり取りが凝縮されたコンテンツの一つだ。
6月13日のデビュー記念日を中心に、BTSはフォトコレクションやビハインド映像、日常や考えを盛り込んだコンテンツなど、自ら制作した「プレゼント」を公開する。ファンからお祝いの言葉を受け取るだけでなく、ファンと「共に祝う場」を設けるのだ。
これを通じて、ファンもまた「私たちがBTSの顔である」という主体的な認識を持つようになる。

BTS(写真=BigHitエンターテインメント提供)

■「青春そのものであるからこそ」……相乗効果の源泉は?

BTSが全世界へと飛躍できた背景には、SNS以前に彼らの成熟した価値観があったと言える。BTSの根底に流れる思考は、自然と音楽にも滲み出ている。

成功要因の第2の要素は、「共感できる音楽」だ。SNS活動と同様に、これまで「青春」を扱ったアイドルグループは数え切れないほど存在した。メンバーと同年代であり、アイドルのファンダムも若い年齢層が中心であるため、適切な素材だからだ。
さらに、BTSがシリーズアルバムで成功を収めて以降、連作をリリースするグループも急増した。青春と物語を結合し、独自の叙事詩を作り上げようとするのだ。

しかし、BTSのように一貫してクオリティの高い作品を出し続けるグループは、今でも稀だ。青春を一つの「コンセプト」として捉えてしまうことが、他グループの主な敗因と考えられる。
「コンセプト」とは、イメージを重視した計算である。どう見られるべきか、という設定がある。そのため、「青春」という単語を掲げることはできても、具体的にどのような感情を、どのような経験を通じて溶け込ませたのか、何を伝えたいのかを鮮明に描くことは難しい。

記者会見などの公式な場でBTSに会った際に感銘を受けたのも、この点である。
これまで数多くのショーケースやインタビューに足を運んできた。そこでは、自分たちが表現するステージや制作した楽曲に込められたメッセージを問う質問が必ず出る。
しかし、これに対して納得のいく回答を出せるグループは、ほとんどいないと言っても過言ではない。多くは一生懸命暗記したプレスリリースをなぞるか、質問を正しく把握できずに、あるいは言葉を濁すために、表面的な回答に終始する。

一方、BTSは語ることが多い。「この曲のジャンルはどうで、どの作曲家と作業し、このようなメッセージを込めていて……」といった典型的な回答は中心ではない。
アルバムを貫くメッセージなどは聴き手の解釈の自由があるため、具体的な言及は避ける。代わりに曲を作ることになった経験から、そこから得た気づき、芋づる式に広がった思考に至るまでを、緻密に伝える。
おかげでメンバーの言葉を聞けば、「ああ、BTSはこういう考えを込めて歌を作ったのだな」と理解できる。

こうした回答は、その場で思いついたり暗記したりして出てくるものではない。日頃から絶えず考え、考察して初めて主張できる「自分自身の姿」だ。
さらに、このように強固で明瞭な主張は、外部要因や短期的な変化によって揺らぐことがない。BTSは海外進出を目的に作られたチームではないが、海外で注目を浴びた後も、その市場の好みに合わせるためにすべてを変えるようなことはしなかった。自分たちのスタイルを維持し、音楽ジャンルにおいてのみトレンドを素早く取り入れた。
彼らはむしろ韓国語の歌詞にこだわり、K-POP特有のカラーを維持し、韓国のファンダム文化を全世界に広めた。

パン・シヒョクプロデューサーによると、SUGAは「大人になりたくない」と語ったことがあるという。夢に向かって精進し続けるなら、いつまでも少年であるという意味だそうだ。
BTSにとって青春とは扱うべきテーマではなく、自分たち自身である。おかげで各トラックは一編一編の日記となり、日記が集まったアルバムは、BTSの、私たちの、そして「私」のエッセイとなる。これがBTSの自己表現のあり方だ。
そして、このようなBTSの姿勢が、すべての成功への相乗効果を呼び起こしたのである。


【特集―BTS Alive】④「人気の理由は?」知人・関係者が見たBTS

入力:2018-06-15 12:09:13

BTS(写真=Big Hit Entertainment)
BTS(写真=Big Hit Entertainment)

[ヘラルド経済 スター&カルチャーチーム=イ・ソヒ、ハン・スジン記者]

「実際に接してみて感じたのは、BTSは音楽と芸術に対する情熱が本当にあふれているチームだということです」

海外メディアでは、BTSの登場をビートルズになぞらえて語ることがある。
国内でも同様だ。BTSに関する記事が無数にあふれていることが、それを証明している。彼らの業績や歩み、成功の要因、さらにはSNS活動に至るまで記事になる。文在寅大統領がBTSに敬意を表したほどだ。
では、彼らを間近で見てきた関係者たちは、BTSをどう見ているのだろうか。各分野の専門家や関係者の視点から、BTSの成功と魅力、そして彼らの音楽がどのように映っているのかを見ていく。

■「BTSを見て己を省みました」

――ユン・ギター(「LOVE YOURSELF 轉 “Tear”」収録曲『Love Maze』共同作詞)

「他の歌手も同じだと思いますが、BTSの歌詞はとても比喩的です。そういう点があったからこそ、私にも作詞の依頼が来たのだと思います。
どのチームにも世界観があると思うので、BTSについても多く調べました。青春を代弁する歌であることは間違いありませんが、彼らは一つのトラックをアルバム全体のテーマとして束ねるチームです。そのため『LOVE YOURSELF』というテーマについても、深く考えるようになりました」

「その過程で、ファンの反応を注意深く見ていました。ファンが好きなBTSの歌詞を検索してみたりもしました。
そうするうちに、ファンは『こういう感性が好きなんだ』『こういう表現が好きなんだ』と感じるようになりました。また、ファンが積極的に音楽について語る姿もとても良いと思いました。
もちろん歌唱力やダンスライン、ビジュアルなど、目に見える要素も重要ですが、メンバーの楽曲やMVを分析し、メンバーが推薦した曲まで聴くなど、音楽と向き合う姿勢が何より印象的でした」

「こうしたファンの姿勢は、メンバーの参加があってこそ形成されたものだと思います。
BTSは、NAVERのVアプリでも、ファンに気に入っている歌詞を聞かせたり、自分が書いたパートを教えたりするなど、積極的にコミュニケーションを取っていました。特にTwitter(訳注:現X)では、こうしたやり取りが活発です。
また、BTSはカバー映像を投稿したり、音楽を推薦したり、SoundCloudに楽曲をアップしたり、ミックステープを発表したりと、さまざまな方法で自分たちの状況や思いを音楽で表現しています。
こうした活動は、会社に言われてやっているものではないと思います。しかも、こういうやり方は本来インディーミュージシャンがよく行うものです。そうした姿を見ながら、『BTSは、あれだけ有名になっても、ここまで多くのコミュニケーションをしているんだな』と、自分自身を省みることになりました」

BTS(写真=Big Hit Entertainment)

■「BTSのメンバー全員が、音楽制作を最優先にしていることにとても驚きました」

――プラネタリウム・レコード所属アーティスト ジュン(「YOU NEVER WALK ALONE」収録曲『Awake』『Lost』『Not Today』作詞・作曲)

「一緒に作業をしていて、BTSのメンバー全員が音楽制作を最優先にしていることに、本当に驚きました。傍で見ていて、時間的に割かなければならないことがとても多いと感じましたが、それらをすべて踏まえたうえで、音楽制作に没頭していました。
時間をやりくりしてスタジオに通い、作業が終わるとすぐに次のスケジュールへ向かう姿、自分の話をもっと伝えようとミックステープを通じて表現する姿勢、そして歌詞を自ら作り上げる部分が多い点がとても印象に残っています。こうした点こそが、BTSが大切にしている部分なのではないかと思います」

「音楽と芸術に対する情熱が、本当に溢れているチームだと感じました。自ら『こういう形で作業してみよう』と意見を出すこともあり、音楽的な悩みがあるときには、さまざまなアドバイスをしてくれました。
そのおかげで悩みが解けたこともあります。何事にも前向きに取り組む姿を見て、私自身も前向きで情熱的に作業することができました」

「傍で見ていると、メンバーたちはBTSそのものが “青春” だと考えているように思えます。だからこそ青春をテーマにする際に、自分たちの話を率直に取り出し、それによって私も一緒に自由にコミュニケーションを取りながら作業することができました。年齢も近いですし。
実は、こうした自由に話せる雰囲気は、音楽に携わるすべての人に必要なものだと思います。コミュニケーションが円滑であればあるほど、アイデアや制作物への意欲も高まります。それが全体として定着すれば、アイドルだけでなく音楽市場、さらには音楽そのものが持つ本質も、より良くなっていくのではないでしょうか」

■「BTSの成功には、ARMYの役割が最も大きかった」

――大衆音楽評論家が見たBTSの成功理由(イ・デファ 大衆音楽評論家)

「BTSの成功には、ARMYの役割が最も大きかったと思います。もちろん、ARMYの熱狂的なファンダムは、BTSがそれだけ魅力的であったからこそ可能だったものです。
献身的なファンと、圧倒的なSNSでの影響力を土台に、今の地位に立ったのだと思います」

「トップ・ソーシャル・アーティスト部門の受賞は、世界に彼らのインターネット影響力を誇示した出来事だったと思います。ビルボードチャートでの上位成績は、彼らの人気が韓国だけにとどまらないことを証明しました。
ただし、シングルチャートの順位がすぐに51位まで下がった点を見ると、アメリカの主流に完全に定着したと見るにはまだ早い。今は出発点であり、アメリカ市場で主流へと成長する可能性を示した段階だと思います」

■「BTSは、トレンディで難易度の高い振付を自分たちのものにする」

――振付・パフォーマンスに精通した匿名の歌謡関係者

「これまでも、いわゆる “カル群舞” を踊るグループや、海外の振付師と協業してきた歌手は多くいました。レベルの高い振付やパフォーマンスを披露したグループも少なくありません。そうした中で、BTSは非常に細かな部分にまで気を配り、メンバーたちはそれを完璧に消化してきました」

「BTSのカル群舞が特に高い評価を受けている理由としては、デビュー当初から積み上げてきた実力派パフォーマンス型アイドルというイメージも一因です。また、ダンスの最新トレンドが生まれるアメリカで、成功的なステージを磨いてきたことも大きいでしょう。
さらに、BTSのメンバーはデビュー以前から、アメリカ所属のディレクターのもとで教育を受けるなどした経験もあります」

「加えて、メンバーたちは膨大な時間を投資して、トレンディで難易度の高い振付を自分たちのものにしています。楽曲のパートごとに、ダンス能力の高いメンバーの実力を最大限に引き出す区間も設けられています。
こうしたやり方は、楽曲においてサウンドを整える “マスタリング” という工程を、パフォーマンスを通じてもう一度適用するようなもので、楽曲とステージをより立体的にしています。
さらに、BTSのパフォーマンスには、こうした要素と楽曲の起承転結を緻密に計算した痕跡が見られます。個人パートでダンスだけでは表現しきれない歌詞の意味は、表情演技によって補完されることもありました。
これらすべてが合わさって、歌詞や楽曲の雰囲気と見事に噛み合っています。また、音楽番組のカメラでは捉えきれなかった振付のポイントを確認できる映像コンテンツを、丁寧に提供している点も印象的です」

■「Big Hit Entertainment、アイドル育成の既存ルールを大胆に破る」

――多数のアイドルグループを輩出してきた、歌謡界に精通した匿名の芸能関係者

「これまでK-POPアイドルを作る際には、既に定型化されたシステムがありました。アイドル向けの音楽や振付が別に存在していたのです。
しかし、BTSは違いました。既存の要素ももちろん含まれていましたが、あらゆる分野で“より良いもの”を出そうとしていました。音楽から始まり、パフォーマンス、ミュージックビデオに至るまで、すべてに当てはまります。
努力は誰もがしますが、既存のものを打ち破ろうとするには、業界の枠組みを正確に理解している必要があります。例えば、BTSが見せたパフォーマンスは、アイドル基準から取ってきたものではなく、プロのダンサーたちの間で流行しているものを取り入れたものでした」

「楽曲についても、従来の大手事務所はポップ化された楽曲を歌わせる傾向がありましたが、BTSの音楽は、国内トレンドではなく、世界的なトレンドに合わせた傾向があります。SNS活動においても、グローバルで人気の高いものを素早くキャッチし、取り入れていました。
すべてにおいて動きが賢明でした。トレンド把握が速く、かつ正確で、それを適用するシステムも優れていました。BTSだけでなく、会社のスタッフも同様に、グローバル市場に足並みをそろえていました」

「Big Hit Entertainmentは、従来あったアイドル育成の法則を大胆に打ち破ったと思います。『アイドルはこういうことをしてはいけない』といった固定観念がありませんでした。音楽スタイルからファンマーケティング、プロモーションに至るまで、非常に賢く動いていました。
Big Hit Entertainmentは、単なる国内エンターテインメント会社というよりも、グローバル市場に焦点を当てた、スマートな先見性を持つ会社です。短期間でBTSが海外で成長できた理由でもあります。
メンバーたちの地道な努力も大きな力になりました。国内では、アイドルがキャリアを重ねて人気が高まると、以前よりパフォーマンスが緩くなるケースもあります。
しかし、BTSは違います。むしろ、人気が高まりキャリアを重ねるほど、さらに進化したパフォーマンスを重ねてきました。努力の価値は、世界中の人が見ても美しいものです。その微妙な違いを、彼らは的確につかんでいました」


補足

ユン・ギター(YOON GI THA)

  • 参加したBTS曲

    • 2018の『LOVE MAZE』(「LOVE YOURSELF 轉 'TEAR'」)

    • 2018の『I’m Fine』(「LOVE YOURSELF 結 'ANSWER'」)

    • 2019の『A Brand New Day (BTS World Original Soundtrack) (Pt. 2)』(「BTS World」)

ジュン(JUNE)

  • 参加したBTS曲

    • 2016の『THE LAST』(「AGUST D」)

    • 2016の『Awake』(「WINGS」)

    • 2016の『LOST』(「WINGS」)

    • 2017の『Not Today』(「YOU NEVER WALK ALONE」)

    • 2017の『오늘 취하면 (WINE) (Feat.창모) (Prod. SUGA)』(Suran「WINE」)

イ・デファ(이대화)音楽評論家

音楽評論家のイ・デファ氏は、「大手事務所出身のアイドルではないBTSは、デビュー当初、主流メディアから大きな関心を得られなかった。そのためBTSは、SNSに面白いコンテンツをアップし、ファンとリアルタイムで疎通することに重点を置いてきたようだ」とし、「アカウントが活発で、ミュージックビデオをはじめとする各種映像のクオリティも高い。ライブ映像を見れば実力も並外れている。ゆえに、K-POPに関心のある海外ファンはBTSを好きにならざるを得なかったのだろう」と語った。
(中略)
イ・デファ氏は、「BTSは他のグループと比較して、極めて忠誠心が高く大規模なファンダムを保有している。国内だけでなく海外にも巨大なファンダムが形成されている」とし、「何をしても大規模な反応が伴うため、米国でも『この子たちは誰だ?』と関心を持つようになった。その結果、米国3大地上波TVショーをはじめとする出演依頼が殺到することになったようだ」と述べた。
(中略)
イ・デファ氏は、「BTSは『自力成家(叩き上げ)』型アイドルの標本だ。SM、JYP、YGに代表される3大事務所の出身ではなく、デビュー当初は影響力がなかったが、本人たちが努力して高い場所まで上り詰めた」とし、「会社の規模が大きくなくても、実力さえ備えれば世界の舞台に堂々と立てることを証明した事例だ。これは後発のグループにポジティブな影響を与えるだろう」と語った。

ノーカットニュース「'BTS표' 음악·칼군무, SNS 타고 'K팝 대첩' 일구다(「BTS流」の音楽とカルグンム、SNSに乗り「K-POP大捷」を成し遂げる)」より

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