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アメリカに24年住んでも、英語は完成しなかった


先日、Threadsにこんな投稿をしました。


自分では、少し弱音に近い投稿のつもりでした。

英語ができないと言いたかったわけではありません。
アメリカで仕事をしてきた以上、英語を使わずに生きてきたわけでもありません。

ただ、24年住んでも、現地企業で20年以上働いても、それでも英語に対する不安や悔しさは消えない。
そのことを、正直に書いてみたくなりました。

コメント欄に集まった声

すると、思いがけず多くの方から反応をいただきました。

驚いたのは、反応の数そのものよりも、コメント欄に集まった声でした。

「私も30年以上アメリカに住んでいますが、同じです」
「40年以上住んでいても、いまだに知らない言葉があります」
「子どもに英語を直されます」
「アクセントを指摘されると、今でも少し傷つきます」
「ネイティブレベルを目指す必要はないのかもしれません」
「伝わること、仕事ができること、それで十分なのでは」

そんな声が、次々に届きました。

そこで初めて気づきました。

これは、私ひとりの話ではなかったのだと思います。

海外に長く住んでいる人。
現地企業で働いている人。
英語で子育てをしている人。
英語を使って仕事をしている人。
日本語と英語のあいだで、ずっと生きてきた人。

みんな、どこかで同じような気持ちを抱えていたのかもしれません。

「ペラペラなんでしょう」と言われるたびに

海外に住んでいると言うと、「じゃあ英語はもうペラペラなんでしょう」と言われることがあります。

現地企業で働いていると言うと、「それなら英語は問題ないんでしょう」と思われることもあります。

もちろん、まったく話せないわけではありません。
会議にも出ます。
メールも書きます。
仕事の話もします。
生活もできます。

でも、それと「自分の言いたいことを、いつでも自然に、正確に、気持ちよく言える」は別の話です。

会議で言葉に詰まることがあります。
相手の冗談が一瞬遅れて理解できることがあります。
言いたかったことを、家に帰ってから思いつくことがあります。
自分の英語を話しながら、「今の言い方、少し違ったな」と分かってしまうことがあります。

分かるからこそ、苦しいのです。

できるようになったからこそ、見えるもの

英語がまったく分からなかった頃とは、また違う苦しさがあります。
できることが増えたからこそ、できないことも見えるようになります。

長く住めば、ある日突然、英語が完成する。
私はどこかで、そんな日が来ると思っていました。

でも、少なくとも私には、そんな日は来ませんでした。

英語は、ある日完成するものではありませんでした。
少しずつ慣れて、少しずつ使える場面が増えて、それでも知らない表現に出会い続けるものなのだと思います。

ネイティブレベルという曖昧な目標

そしてたぶん、これは英語だけの話ではありません。

日本語でも、うまく言えない日があります。
母語でも、言葉に詰まることがあります。
あとから「ああ言えばよかった」と思うことがあります。

そう考えると、ネイティブレベルという言葉そのものが、少し曖昧なのかもしれません。

ネイティブのように話せること。
ミスをしないこと。
アクセントがないこと。
知らない単語がないこと。
会議で一度も詰まらないこと。

もしそれを目標にしてしまうと、たぶん一生、自分に合格点を出せません。

完璧さより、丁寧に伝えること

コメント欄で、ある方が「完璧に話せないからこそ、丁寧に話すことを心がける」と書いてくださいました。

その言葉が、とても心に残りました。

英語を完璧にすることよりも、丁寧に伝えること。
ネイティブのように見せることよりも、自分の言葉で相手に向き合うこと。
流暢さよりも、誠実さ。

もしかすると、私がこれから目指すべきなのは、そこなのかもしれません。

完成しなかったからこそ、得たもの

24年住んでも、英語は完成しませんでした。

でも、完成しなかったからこそ、今でも学び続けています。
間違えたことに気づけるようになりました。
言えなかった言葉を、あとから拾い直せるようになりました。
同じように悩んでいる人の気持ちも、少し分かるようになりました。

それはそれで、ひとつの成長なのかもしれません。

未完成な英語で、今日も働いている

英語が完璧にならないまま、今日もアメリカで働いています。

知らない単語に出会いながら。
会議で少し言葉に詰まりながら。
家に帰ってから、言いたかった一言を思いつきながら。

それでも、なんとか伝えています。
なんとか働いています。
なんとか暮らしています。

そして、同じように日々を積み重ねている人が、思っていたよりもずっとたくさんいることを知りました。

それだけで、少し救われた気がしました。

ここまで読んで頂きありがとうございます。
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