ゴミ箱がほぼ無い日本で、道が汚れない本当の理由
先月、友人から連絡が来た。「日本に着いたけど、コンビニの前でずっとペットボトルを持ったまま歩いてる」。空港からホテルに向かう途中、飲み終えたお茶のペットボトルを捨てる場所が見つからず、結局ホテルの部屋まで持ち帰ったという。
彼女はオーストラリアから来た友人で、これが初めての日本だった。到着してすぐに気づいたのは、渋谷のスクランブル交差点も、浅草の参道も、道にゴミがほとんど落ちていないこと。それなのに、ゴミ箱を探しても、探しても、見つからない。
「これ、矛盾してない?」と彼女は本気で困っていた。ゴミ箱がほとんどないのに、道はきれい。海外から来た人の多くが同じ疑問にぶつかるらしく、SNSでも「日本にゴミ箱がない」という投稿は定番の話題で、旅行系のブログや動画でもたびたび取り上げられている。ちょうど夏祭りや花火大会が続くこの時期は、屋台のゴミも重なって、この疑問がいちばん強くなる季節でもある。
ゴミ箱を探して迷子になった友人
結論から言うと、日本のゴミ箱が少ないのは「マナーがいいから設置しなくていい」という単純な話ではない。今の状態になった背景には、はっきりとした歴史的なきっかけと、日本人が無意識に持っている、ある感覚の両方が関わっている。
正直に言うと、私自身も子どものころから、外で出たゴミは自分のかばんに入れて持ち帰るのが当たり前だと教えられて育った。当時はそれが特別なことだと思ったことは一度もない。なぜそうするのか、自分の言葉で説明できるようになったのは、大人になって海外の友人たちに何度も同じ質問をされてからだ。
この記事では、ゴミ箱が少ない本当の理由と、その背景にある日本人の感覚、そして旅行者が実際にどう振る舞えば困らないのかを、私の実体験も交えて書いていく。
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