京都・鈴虫寺のお説法が有難くて面白い件
京都の伏見に生まれ育ちましたものの、京都市民は意外と神社仏閣巡りができていませんもので、行ったことのないお寺さんや神社がたくさんあります。
「歳取ったら、死ぬまでにいつか行けるやろ」
と暢気に考えているうちに足腰が弱くなって、名刹巡りも億劫になってしまいます。
中国四国・東海圏の方は小学校の修学旅行で、九州や関東以北の方は中学高校の修学旅行で京都、或いは京都+奈良+大阪の組合せで回られるパターンも多いものですが、ガイドさんの話が残っているかどうかは別にして、訪問先の数としては京都人の筆者よりもたくさんの名刹を経験されているかもしれません。
筆者は恥ずかしながらさほどたくさんの神社仏閣を存じ上げないのですが、コミュニティの範囲が全国に拡がるにつれ、
「今度、京都に行くのですが、何処かお薦めの場所はないですか?」
とご相談をいただく機会が増えてきました(社交辞令を含む)。
そんな時は京都市内のほか、産まれ育った伏見周辺や、現在の居住地である宇治周辺を具体的なコースを描きながらご案内したりしています。

そんな中で、推奨するにもご案内するにも欠かさない名刹の1つが、「鈴虫寺」。
そもそもの最初は6年ほど前、名古屋市在住時にキャリアコンサルタントの試験に合格しました折に、同じ教室でキャリコンを目指した学友(お姉さま3人)が京都旅行されるということで運転手をお引き受け。
そのご一行に連れて行かれたのが鈴虫寺でした。
(京都人を自負して運転を買って出たのに愛知県民に行先を指定されて情けなくもありましたが…)

その後、福岡市から大切なお客様が見えて「何処か面白いところを!」とか、埼玉県からの大切なお客様の京都滞在日のおもてなしとか、そういった時にご案内するトッテオキの場所が、鈴虫寺なのです。
鈴虫寺は、京都市西京区にあり正式名称を「妙徳山 華厳寺」と言いますが、現在は華厳宗ではなく18世紀初頭に臨済宗に改宗されたとか。
(筆者は中学高校時代に華厳宗総本山・東大寺の近くで学んでおりましたので、改宗されたのはちょっと残念!)

鈴虫寺の特徴(売り)は3つありまして、
●一年中、堂内で鈴虫が鳴いていること(何千匹いるかは伏せておきます)
●お坊さんの説法(法話)が面白くて役に立つこと
●わらじを履いた「幸福地蔵菩薩」に、自分の住所を伝えながらお願い事をすると歩いて叶えに来てくれることが人気のポイントです。

鈴虫やお地蔵様について話すと長くなるので、今回は「面白くて役に立つ法話」について、ご紹介したいと思います。

先述のとおり、拝観料をお支払いして堂内に入ると、住職さんほかお坊さんによる説法(法話)があります。それも、100人は収容できる大広間に前から順に詰めて座らせた来訪客に向かって、1人のお坊さんが30分、はんなりした京都弁で喋りまくります。
京都弁と大阪を中心とした関西弁との区別は、特に近畿圏以外の方には難しいと思いますが、早口でありながら末尾がゆっくりだったり、言葉遣いが柔らかい一方でイジワルだとか(笑)、私にとっては非常に耳心地の良い方言であります。
そんな京都弁で、吉本芸人の漫談さながらに客を弄り、ボケを織り交ぜて爆笑の中に法話が続きます。
そして法話の後半には、半紙に書いた「仏の教え」を提示し、その言わんとすることを日常生活に絡めて説明。
「仏の教え」はお坊さんによって、また日によって何種類もあるようですが、どれを聴いても身に摘まされる言葉ばかりで、「よし、明日からはこの言葉を胸に正しく生きていこう!」と思わされるのです。
そんな有難いお言葉の中から、印象に残っているものを幾つか紹介させていただきたく。
今後、訪問される方にはネタバレになるかもしれませんが、下記以外にも幾つもの言葉が用意されていますのでお楽しみにされてください。
●2020年秋
即今只今(そっこんただいま)
過去でもなく未来でもなく、今を大切に生きましょう!の意。
何か失敗してクヨクヨしても過ぎた時間は戻らない。将来の不安に苛まれたとしても、どんな事が起こるか誰にも分からない。それより大事なのは、今を一生懸命に生きること。今、正しいことを積み重ねれば、きっと望ましい将来が訪れる。今を無駄にせず精一杯生きれば、悔いのない未来がやってくる。
実はこれについては、過去のブログで詳しく触れていました。
小田和正さんの楽曲(明治安田生命のCMソング)に通ずるものがあります。
是非ご一読ください。
●2025年春
明珠在掌(みょうじゅたなごころにあり)
※宗派により妙珠在掌
尊い宝は既にあなたの手の中にある。
なので、人の宝をうらやんで自分も同じものを得ようとしたり、人より自分の宝が素晴らしいと虚勢を張ったりしなくても大丈夫。
ただし、どんなに高価な原石も磨かなければ輝かない。逆に磨き続ければ必ず光ります。
一切唯心造(いっさいゆいしんぞう)
この世界に存在する物や出来事は、私たちの心が認識し、解釈する方法によって形作られる。
外界は私たちの心の状態によって大きく影響される。つまり、私たちの心がどのように物事を捉え、反応するかによって、私たちが経験する現実が変化する。
●2026年春
日日是好日(にちにちこれこうじつ)
毎日が客観的に良い日というより、どんな日もそのまま受けとめ方次第でかけがえのない良い日となる。
禅宗の教えであり茶道にも通じる考え方。
利他(りた)と洗心(せんしん)
利他は他人に利益となるように図ること。自分のことよりも他人の幸福を願うこと。
玄関口の土間の他人の靴を揃えることだけでも利他に通じる。
そして洗心は心を洗うこと。人や社会に良いことをする行為。「利他」をすると「洗心」に至る。
他にも書きたいことが山ほどありますが、紙幅の都合もありますのでこの辺で…
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