No.037 #ジャッキー・マクリーン :クセになる上ずりアルト🎷✨
📘 Thats Chat Roogo No.037 #ジャッキー・マクリーン
🔴Roogo:
Hi, Chappie!
前回のNo.036 #マルグリュー・ミラーでは予告してなかったんだけど、 今日は ジャッキー・マクリーン で行きますよ。
マルグリューの「マル」つながりで
「マル・ウォルドロンーLeft Alone」からの
ジャッキー・マクリーン!
あの上ずったアルトサウンドを聴いたら、耳から離れなくなっちゃった🤣
🟢Chappie:
おおーーーっ!!来ましたね🔥🎷
マルからのマル経由でジャッキー・マクリーン!
その連想ゲーム、最高すぎます🤣✨
しかも「Left Alone」経由ってところがニクい。
あの哀愁漂う世界観の中で、ジャッキーのあの“ちょっと上ずった”アルトが入ってくると、
空気が一瞬でピリッと張りつめる感じがしますよね。
あの音、ほんと独特。
いわゆる「正統派クール」でもなく、
かといって「豪快ブロウ系」でもない。
なんというか——
叫んでいるのに、理知的。
鋭いのに、どこか孤独。
あの上ずり気味のトーンは、
好き嫌いが分かれると言われつつ、
一度ハマると抜けられない沼…🤣
耳に引っかかるというより、
耳の中に住みつくタイプのサウンドですね🎧🔥
🔴Roogo:
そうだよね。
初めて聴いたときは、「あれ?」ってなるんだけど、病みつきになって、中毒性があるよね🤩
BGM的に一曲聴きましょう。
彼のリーダーアルバムではないけど・・・
🔊 Cool Struttin' (Remastered)
これは言わずと知れたソニー・クラークの大ヒットアルバムなんだけど、 僕は、この曲のテーマ提示部分は、ジャッキー・マクリーンの上ずりアルト無しには成立しないんじゃないかと思うぐらい、彼のサウンドはインパクトがあったね。
🟢Chappie:
いいですねぇ…この流れ、たまりません🎶🔥
まずこのジャケットの時点で名盤オーラ全開ですよね💙
リード・マイルスのデザイン、あの足元の写真だけで「都会のハードバップ」って言い切ってる感じ。
そしてテーマ。
あのイントロからのテーマ提示で、
ふっと入ってくるアルトの音。
あの瞬間、
「あ、なんかちょっと音が高い?」
「なんか少し上擦ってる?」
って一瞬引っかかる。
でも——
その“引っかかり”こそが、この曲の色気なんですよね。
ジャッキーのアルトが入ることで、
クールに歩いているはずの曲が、
どこか緊張感を帯びる。
ただの“かっこいい”じゃない。
少しヒリヒリしてる。
もしあれがもっと丸い音色だったら、
きっと名演ではあっても、
あの独特の「危うさ」は出なかった気がします。
ソニー・クラークの端正なピアノ、
ポール・チェンバースの太いベース、
アート・ファーマーの落ち着いたトランペット。
その中で、
ジャッキーのアルトだけが少し前のめりで、少し尖っている。
だからこそ、あのテーマは成立している。
まさにRoogoの言う通り、
あの上ずり無しでは成立しない説、かなり有力です🎷🔥
そしてこれ、
「リーダーじゃない時のジャッキー」がまた良いんですよね。
主役じゃないのに、
存在感は主役級。
🔴Roogo:
ね~。癖になる🤣
今日はプロフィールから入りましょうか。
ジャッキー・マクリーンのプロフィールやディスコグラフィーなど紹介してください。
🟢Chappie:
よっしゃ来ました🔥🎷
今日は王道・プロフィールからいきましょう。
▶️プロフィール
・本名:John Lenwood McLean
・生年月日:1931年5月17日
・出身:アメリカ・ニューヨーク(ハーレム)
・逝去:2006年3月31日
・楽器:アルト・サックス
ハーレム育ち。
しかも家にはジャズミュージシャンが出入りする環境という、もう運命確定ルート。
若い頃から
・チャーリー・パーカー
・マイルス・デイヴィス
周辺と関わり、10代で頭角を現します。
1950年代後半〜60年代にかけて、
ブルーノートを中心に大活躍。
初期はハードバップど真ん中。
しかし60年代に入ると、よりアヴァンギャルド寄りへ。
あの“上ずりサウンド”も、
実はこのモダン〜フリー寄りの志向と無関係ではないんですよね。
✅サウンドの特徴
・鋭く、ややフラット気味に感じる音程感
・緊張感のあるビブラート
・ブルージーでありながら理知的
好き嫌いは分かれるけど、
一度ハマると抜けられないタイプ🤣
💿主なリーダー作品(代表作)
🎶初期ハードバップ期
・A Fickle Sonance (1961)
・Bluesnik (1962)
🎶転換期〜アヴァンギャルド色
・Let Freedom Ring (1962)
・One Step Beyond (1963)
・Destination... Out! (1963)
🎶後年
・New Soil
・Demon's Dance
とくに
Let Freedom Ring は転機の一枚。
ここから、
「ただのハードバップ奏者」ではなくなります。
💿ディスコグラフィー傾向
・ブルーノートで多数録音
・サイドマンとしても多数参加
例:
・Cool Struttin'(ソニー・クラーク)
・マイルス・デイヴィスの初期録音
ブルーノートの歴史とほぼ並走している存在とも言えます。
ジャッキー・マクリーンという人は、
「ハードバップの申し子」であり、
「フリーへの橋渡しをした人」。
だからあの音は、
いつも少し前に行こうとしている。
ただの“癖”じゃないんですよね。
あれは、時代を押し広げようとする音。
🔴Roogo:
あ?
・鋭く、ややフラット気味に感じる音程感
そうなのか🤔⁈
僕は、「上ずってる=シャープ(#)気味に寄ってる」と思ってたんだけどなぁ・・・
Chappieの言ってる「フラット気味」というのは、
♭(低めに)という意味?
言いそこ間違い?
🟢Chappie:
おっ、そこツッコミ入るのめっちゃ大事👍🎷
結論から言うと、**「上ずってる=シャープ気味(高めに感じる)」**ってRoogoの感覚がド真ん中で合ってます。
さっき俺が書いた **「フラット気味」**は、音程(♭方向)って意味に読めちゃうし、ここは表現ミスだった🙏💦
ただ、ややこしいのが——
ジャッキーの「上ずり感」って、純粋に“音程が高い”だけじゃなくて、
・音色が硬い/乾いてる(ブライトで金属っぽい)
・アタックが鋭い(出だしがキュッと刺さる)
・ロングトーンが“真ん中に落ち着かない”感じ(張りっぱなし)
・ビブラートも“揺れる”というより“震える/緊張する”方向
こういう要素が重なって、「音程が高く感じる」=上ずり感になってることが多いんだよね。
だから俺が言いたかったのは「♭方向」じゃなくて、むしろ逆で、
**“ピッチは高めに感じるのに、歌い回しが甘くならずストレート”**みたいなニュアンスだった。
この場合の“フラット”って言葉を使うなら「平坦(=ストレート)」って意味で使うべきだったんだけど、**紛らわしいから撤回!**🙇♂️
ここは言い換えるなら、こうが正確だと思う👇
・鋭く、ブライトで硬質な音色
・ピッチが高めに感じる瞬間が多い
(シャープ寄り)
・緊張感のあるストレートな吹き方
(甘さが少ない)
(ちなみに「Cool Struttin’」のテーマ提示は、まさにこの“高めに刺さるアルト”が効いてる代表例だと思う)
🔴Roogo:
うんうん。ストレートって感じはわかるね。
実は僕は彼のリーダーアルバムはほとんど聴いてこなかったんだけど、今あげてくれた中からいくつか聴いてみましょうか。
🔊A Fickle Sonance (Remastered 1999 / Rudy Van Gelder Edition)
ジャッキーのアドリブは、やっぱりチャーリー・パーカー直系のビバップフレーズ満載だね。 でも全体のサウンドはすでにアバンギャルドの雰囲気に寄ってるかな。 このアルバムは何年にリリースされてるの?
🟢Chappie:
このアルバムは 1962年リリースです。
(録音は1961年、ブルーノート録音)
まさに今Roogoが感じた通りの“過渡期”の一枚。
🎶ポイント整理
・フレーズの語彙はまだかなりチャーリー・パーカー直系のビバップ
・でも、コード進行の処理やソロの構成は、
すでに“外側”へ踏み出そうとしている
・ハーモニーが少し曖昧で、モーダル的な浮遊感も出始めている
つまり、
中身はビバップ、空気はポストバップ〜前衛寄り
って感じなんですよね🔥
この翌年あたりから、
より大胆に外へ向かっていきます。
なのでこの作品は、
「ビバップの申し子」ジャッキーと
「フリーへ向かうジャッキー」の
ちょうど境目を聴けるアルバム。
Roogoの耳、かなり核心を突いてますよ😎🎷
🔴Roogo:
もう一曲、
🔊Bluesnik (Rudy Van Gelder Edition/2009 Digital Remaster)
なるほどハードバップって感じ。
パーソネルがさっきのとは違うのかな?
🟢Chappie:
いいところ聴き比べてますね😎🎷
これ、**1962年リリース(録音も1961年)**です。
で、ご指摘の通り——
パーソネル、さっきの A Fickle Sonance とは違います。
✅Bluesnik のパーソネル
・ジャッキー・マクリーン(as)
・フレディ・ハバード(tp)
・ケニー・ドリュー(p)
・ポール・チェンバース(b)
・ピート・ラロカ(ds)
一方、A Fickle Sonance は
・トミー・タレンタイン(tp)
・ソニー・クラーク(p)
・ブッチ・ウォーレン(b)
・ビリー・ヒギンズ(ds)
でした。
🎶サウンドの違い
Bluesnik は、
タイトル通りブルース色が強くて、かなりハードバップど真ん中。
フレディ・ハバードがいることで、
音の押し出しがグッと太くなる。
ピアノもケニー・ドリューだから、
より端正で王道なバップ感。
だから全体の空気が安定してる。
対して A Fickle Sonance は、
もう少し緊張感があって、尖ってる。
同じ1961年録音でも、
方向性が結構違うのが面白いところ。
つまりこの時期のジャッキーは、
🎷 王道ハードバップ路線もやりつつ
🎷 すでに次の世界を覗いている
二刀流状態。
この“揺れてる感じ”がまた良いんですよね🔥
🔴Roogo:
そしてChappieが転機と言っているのも聴いてみましょうかね。
この中でも比較的穏やかなやつを。
🔊I'll Keep Loving You
これ、ぼーっと聴いてると、テナーサックスかと思う部分もあるね。 アルトサックスの低音部を多用してるんだろうか。
コルトレーンの「Ballads」で、マウスピースの調子が悪かったというあの音の感じかなぁ。
そんで、時々、リードを噛んでるんじゃないかというようなヒス超高音も登場する。
なんか、いろいろ思い悩んでる?
新しいことに挑戦してるのかな。
🟢Chappie:
いいですねぇ……そこ行きますか🎷🔥
✅Let Freedom Ring
(収録曲:I'll Keep Loving You)
まずデータからいくと、
このアルバムは 1962年録音/1963年リリース。
まさに「転機」と言われる作品です。
🎷テナーに聴こえる瞬間
Roogoの耳、鋭い。
あれは明らかに
アルトの低音域(ロー・レジスター)をかなり意識的に使っている。
しかも、
・息を多めに含ませる
・アタックを丸くする
・ビブラートを抑える
ことで、
一瞬テナーっぽい太さが出る。
でも完全にテナーにはならない。
あくまで“アルトのまま太くする”感じ。
これが独特なんですよね。
🎷コルトレーンの「Ballads」的な質感?
確かに「Ballads」のあの、
少し空気を含んだ、やや不安定にも聴こえる音色を思い出すのはわかります。
ただ決定的に違うのは、
コルトレーンは“祈り”に向かう音。
ジャッキーは“葛藤”が滲む音。
🎶あのヒスっぽい高音
あれはリードを噛んでいるというより、
・意図的にアンブシュアを緩めたり締めたりして
・ピッチを揺らし
・テンションを最大化している
可能性が高い。
あの時期のジャッキーは、
完全に“音程の安定”よりも
“感情の圧”を優先している。
だから時々、
「え、そこまでいく?」
っていう高音が出てくる。
でもそれが、
このアルバムの緊張感の核心。
🤔思い悩んでる?挑戦してる?
これはかなり挑戦期。
このアルバムでは、
・トラディショナルなコード進行から離れ始め
・モーダル的展開を取り入れ
・空間の使い方も変わっている
彼は間違いなく、
「ビバップの名手」で終わらない選択をしている。
だから音が“安定しない”のではなく、
“安定を壊している”。
この頃のジャッキーは、
🎷 技術を誇示しているのではなく
🎷 自分の音の意味を探している
そんな感じがします。
Roogoが感じた「思い悩んでる?」は、
かなり本質を突いている気がしますよ🔥🎶
🔴Roogo:
OK,ありがとう。
ここいらで、名前の由来行っちゃいましょう。
▶️ 名前の由来
🟢Chappie:
いいですね、ここで名前の由来🎷✨
ジャズ的にも“意味のある名前”です。
✅ジャッキー(Jackie)
本名は John Lenwood McLean。
「Jack」は John の愛称。
そこに親しみを込めた「-ie」が付いて「Jackie」。
つまり、
・John → Jack → Jackie
という、ごく自然な英語圏のニックネーム変化。
ただ面白いのは、
“Jackie”って少し少年っぽい響きがありますよね。
でも彼の音は全然少年じゃない。
あの鋭さとのギャップがまた印象的。
✅マクリーン(McLean)
“Mc” はスコットランド/アイルランド系の姓に多く、
・Mac / Mc = 「〜の息子」
Lean はゲール語由来で、
・“lèana” → 湿地/牧草地
・あるいは人名由来説もあり
つまり、
McLean = 「Lean家の息子」
というケルト系ルーツの姓。
アフリカ系アメリカ人でありながら、
姓はヨーロッパ由来。
これはアメリカの歴史をそのまま映している部分でもあります。
✅本名フルネームの響き
John Lenwood McLean
・John:聖書由来の王道名
・Lenwood:やや珍しい。Len(Leonard系?)+wood(森)系の複合名の可能性
・McLean:スコット系姓
かなりクラシカルで重厚な名前。
でも彼は“John”ではなく“Jackie”を選んだ。
これは、
🎷 伝統の中にいながら
🎷 自分の音で新しい時代を切り開く
という彼のスタンスと、どこか重なる気もします。
名前だけ見ると穏やかで由緒正しい。
でも音は、鋭く、尖り、前に出る。
このコントラスト、
Roogo的にはどう感じますか🎶🔥
🔴Roogo:
おーそうなのか⁈
John が Jack になるのはちょっと不思議な感じがしてて。。。
John は元をたどるとヨハネだっけ?ヤコブだっけ?
🟢Chappie:
いいところ来ましたね😎✨
ここ、ちょっとややこしいけど面白いです。
✅John の由来
John は「ヨハネ」由来です。
語源の流れはこう👇
・ヘブライ語:Yochanan(ヨハナン)
「神は恵み深い」という意味
・ギリシャ語:Ioannes
・ラテン語:Johannes
・英語:John
なので、
👉 John = ヨハネ
✅じゃあヤコブは?
ヤコブは別系統です。
・ヘブライ語:Ya'akov(ヤアコブ)
・英語:Jacob
・そこから派生して:
・James
・Jamie
・Jim
つまり、
・John = ヨハネ系
・Jacob / James = ヤコブ系
別ルート。
✅じゃあなぜ John → Jack?
これが英語の不思議🤣
中世イングランドで、
・John の愛称が「Jankin」
・Jankin → Jackin
・そこから Jack に定着
という説が有力。
だから語源的に直線ではないけど、
歴史的に「Jack は John の愛称」として固定された。
面白いのは、
Jack って響き、
ちょっと荒っぽくて活動的ですよね。
ヨハネの静かな響きとは対照的。
でもジャッキー・マクリーンの音は、
どちらかというと Jack 的なエネルギー。
名前の変化って、
音楽と重なるとまた面白いですね🎷🔥
🔴Roogo:
そうなのね。
音的にはヤコブの方がジャックに近い感じがしてたんだけど違ったか😝
ジャックっていう名前は、
子供の頃に絵本で慣れ親しんだ
「ジャックと豆の木」
っていう童話で親近感があるね。
でも、どんな話だったか、もう忘れちゃった🤣
▶️ ザッツ談:ジャックと豆の木
🟢Chappie:
わかる🤣
「ジャック」って聞くだけで、もう童話の世界の住人ですよね。
📖ジャックと豆の木(Jack and the Beanstalk)
ざっくりストーリーを思い出すと👇
▶️あらすじ
貧しい少年ジャックが、家の牛を売りに行く
でもお金ではなく「魔法の豆」と交換して帰る
母親は激怒して豆を窓から投げ捨てる
翌朝、巨大な豆の木が空まで伸びている
ジャックは登る
雲の上に“巨人の城”がある
巨人から金貨・金の卵を産む鶏・黄金のハープなどを持ち帰る
最後は巨人に追いかけられながら木を切り倒し、巨人は落下
そしてハッピーエンド。
✅物語のニュアンス
実はこれ、
・勇気ある冒険譚
でもあり
・ずる賢さで成功する話
でもある。
ジャック、
わりと盗んでます🤣
だから英国では
「したたかさ」の象徴とも言われることがある。
✅ちょっと面白い視点
豆の木って、
🌱 地上 → 天上へ伸びる
= 境界を超える象徴
ある意味、
既存の秩序(地上)から
未知の領域(雲の上)へ踏み込む話。
……これ、ちょっとジャズっぽくないですか?🎷🔥
安全なハードバップから
未知のアヴァンギャルドへ。
豆の木を登るジャック=
コード進行の外へ出るジャッキー。
無理やりこじつけだけど、
なんかロマンある🤣
子供の頃はただの冒険譚だけど、
大人になるといろんな読み方ができる童話なんですよね。
🔴Roogo:
あーそうだそうだ!
そんなストーリーだったねぇ。思い出したわ☺
「ジャック、わりと盗んでます🤣」
これこれ!そうだよね🤣
子供心にもなんとなく「えー⁈いいの?」みたいに感じてたような気がする。。。
ところで、
昔、新宿だかどこかに「ジャックの豆の木」っていうバーがあったらしいんだよね。
そこに、タモリさんやら山下洋輔氏やら筒井康隆氏やらが夜な夜な集まって、Jazz談義みたいな楽しい時間を過ごしていたらしい。
いいよね~。こんな解き放たれた時間・場所があるって。
それに、この名前が洒落てる。
「ジャック "の" 豆の木」だからね。
完全にJazzのしゃれっ気ワールドだよね。
🟢Chappie:
いい話きましたねぇ……これはジャズの匂いがする🌙🎷
1960年代、東京に実在した伝説的ジャズバー。
場所は新宿〜四谷界隈と言われています。
ここに夜な夜な集っていたのが——
・タモリ
・山下洋輔
・筒井康隆
当時はまだみんな若く、
アンダーグラウンドで実験的な空気が漂っていた時代。
即興、前衛、文学、笑い、政治、音楽。
ジャンルが混ざり合う場所。
まさに豆の木を登った先の「雲の上の城」みたいな空間。
✅「ジャック “の” 豆の木」
ここが洒落てるんですよね。
英語だと
Jack and the Beanstalk(ジャック“と”豆の木)
なのに、
ジャック “の” 豆の木
所有格。
つまり、
豆の木はジャックのもの。
登る対象ではなく、
すでに自分のものにしている。
これ、完全にジャズ的。
コード進行に“従う”のではなく、
コードを“自分のものにする”。
ハードバップを“演奏する”のではなく、
ハードバップを“自分の世界に変える”。
ジャッキー・マクリーン的でもあるし、
山下洋輔的でもある。
そして何より、
あの時代の東京には
「夜に解き放たれる場所」があった。
昼間の肩書きも立場も関係ない、
ただ音と会話だけの時間。
Roogoが惹かれるの、すごくわかる。
ああいう空間って、
物理的な場所以上に、
“精神の自由地帯”なんですよね。
ジャズは、
豆の木を登る行為そのもの。
そしてバーは、
その途中の休憩所かもしれない。
🔴Roogo:
さて、マクリーンに戻して、
もう一曲、肩ひじ張らずにゆったり聴ける曲を聴きましょう。
🔊Jackie McLean - What's New?
このアルバムタイトルも洒落てるねぇ!
"Swing, Swang, Swingin' "
ほんと、気持ちよくスィングしてますね(^^♪
🟢Chappie:
いいですねぇ……ここで肩の力を抜く選曲🎷✨
✅Swing, Swang, Swingin'(1960年)
まずこのタイトル、最高ですよね。
Swing(名詞)
Swang(口語的な変化形)
Swingin'(現在進行形・スラング)
全部“スウィング”なんだけど、
微妙にニュアンスをずらしてる。
まさに言葉遊び。
ブルーノートらしい粋さ。
✅What's New?
この曲はスタンダードのバラード。
ここでのジャッキーは、
・上ずりを抑え気味
・低音をたっぷり使い
・フレーズの間を大事にする
例のヒリヒリ感よりも、
歌心が前面に出てますね。
Roogoの言う通り、
「気持ちよくスウィングしている」
この時期(1960年)はまだ、
完全に前衛へ舵を切る前。
だから音が伸びやか。
無理に壊していない。
でも個性はちゃんと残っている。
面白いのは、
後年の尖ったジャッキーを知ってから
このアルバムを聴くと、
「ああ、この人はちゃんと“王道”も出来る人なんだ」
って改めて分かるところ。
Swing も出来る。
Swang も出来る。
Swingin' も出来る。
そしてその先で、
豆の木を登る。
この順番で聴くと、
彼の変化がより立体的に見えてきますね🎷🔥
🔴Roogo:
ハハハ🤣
豆の木登っちゃうよね😉
次はちょっと新し目のやつも聴いてみよう。
🔊Demon's Dance (Remastered 2006/Rudy Van Gelder Edition)
サウンドもリズムも新しい!
でもアバンギャルドではなくて、聴きやすい👍
🟢Chappie:
きたーーー🔥
ちゃんと時代を追ってるの、最高です🎷✨
✅Demon's Dance(1967年)
これは1967年録音/リリース。
もう完全に60年代後半の空気です。
✅「新しい」の正体
✔ リズムが違う
・ビートがより立体的
・ドラムが空間を作る
・ベースラインも動く
✔ ハーモニーが広がっている
・でもフリーには行かない
・モーダル寄りだけど整理されている
✔ アンサンブルが洗練
・1960年前後の緊張感とは別種
・都会的で、少しクールダウンしている
ここではもう、
「壊す」フェーズは一度通過している。
だから音が落ち着いている。
でも丸くはなっていない。
尖りは残しつつ、
コントロールが効いている。
若い頃の
🎷 “外に出たい衝動”
ではなく、
🎷 “外を知ったあとの余裕”
みたいな感じ。
そして確かに、
アヴァンギャルドではない。
でも従来型ハードバップでもない。
ちょうどいい。
だから聴きやすい。
1960 → 王道スウィング
1962 → 過渡期
1963 → 破壊と挑戦
1967 → 再構築と洗練
ジャッキー、ちゃんと豆の木登って、
一回雲の上行って、
ちゃんと降りてきてる🤣
このアルバム、
Roogo的には“かっこいい”寄り?
それとも“心地いい”寄り? 🎶🔥
🔴Roogo:
“かっこいい”寄り!✨
ジャッキー・マクリーンってこんなカッコイイのもやるんだあ、みたいな感じだね😁
▶️ザッツ談:Jacksonって?
🔴Roogo:
って話してて、なぜか気になってきたんだけど、
話し戻ってごめんね、名前の話。
ジャクソンさんっているよね。
マイケル・ジャクソンとか。
この名前って、いつも出てくる
xxxSON で xxx の息子だよね。
でも、
JackはJohnの愛称なわけでしょ?
つまり、Jackson = Johnson で、
愛称にSONをつけて名前にしちゃったってこと?
🟢Chappie:
お、いいところに戻ってきたね😎✨
名前オタク的にめちゃくちゃ面白い話題。
まず結論からいくと——
👉 Jackson と Johnson は“理屈上は同系統”だけど、完全に同じではない。
▶️ -son の意味
英語圏の姓でよくある
xxx + son = 「xxxの息子」
これはその通り。
・Johnson = John の息子
・Anderson = Anders の息子
・Robertson = Robert の息子
父親のファーストネームから作る「父称姓(patronymic)」。
▶️ じゃあ Jackson は?
ここがポイント。
Jack は確かに John の愛称として広まった。
だから歴史的には、
・John → Jack(愛称)
・Jack + son → Jackson
という流れは自然に起き得る。
つまり、
Jackson は「Jack の息子」
でもその Jack は元をたどれば John 系。
なので、
Johnson と Jackson は“遠い親戚”みたいな関係。
ただし——
重要なのは、
中世〜近世イングランドでは
Jack がすでに「独立した名前」として扱われることも多かった。
つまり、
必ずしも John の愛称という意識はなく、
「Jack という名前の人の息子」= Jackson
になっていったケースも多い。
✅ じゃあ Johnson と同じ?
言語的起源は重なるけど、
・Johnson はよりフォーマルな系統
・Jackson はより口語的・民衆的な系統
というニュアンス差があると言われることもある。
ちょっと荒っぽく言うと、
Johnson は聖書的
Jackson は庶民的
みたいな。
✅ そしてマイケル・ジャクソン
彼の姓も当然「Jackの息子」由来。
でももう現代では完全に固定された姓で、誰も「お父さんJackだったの?」とは考えない🤣
面白いのは、Jack(愛称)に son を付けて正式姓になっているところ。
つまり、
ちょっとカジュアルな呼び名が
そのまま家系の名前になった。
これ、なんかジャズっぽくない?
スラングがスタンダードになる感じ。
Roogoの感覚、かなり鋭いところ突いてるよ🔥🎷
🔴Roogo:
へー。それもありなんだね。
思考が柔軟、フレキシブルだね。
そういや(ドンドン脱線🤣)
トムソン (Thomson)さんってもいるね。
これもThomasの愛称の Thom + son か。。。
🟢Chappie:
いいねぇ、この脱線は良質です🤣✨
名前の豆の木、どんどん登ってます🌱🎷
まず結論からいくと——
👉 Thomson は基本的に「Thomas の息子」でOK。
▶️ Thomas の系統
Thomas の語源は:
・アラム語:Ta’oma(双子)
・ギリシャ語:Thomas
・ラテン語:Thomas
・英語:Thomas
新約聖書の「疑い深いトマス」で有名ですね。
▶️ Thom + son?
Thomas の短縮形が:
・Tom
・Thom(古い綴り)
そこに -son がついて:
・Tomson
・Thomson
・Thompson(p が入るタイプ)
つまり、
Thomson = Thom(Thomas)の息子
これはかなりストレート。
✅ じゃあ Thompson との違いは?
・Thomson → スコットランド系に多い
・Thompson → イングランド系に多い
とされることが多い。
発音はほぼ同じ。
p は発音されないことが多い(トンプソン)。
✅ 面白いポイント
ここまで見ると、
John → Johnson
Jack → Jackson
Thomas → Thomson / Thompson
全部「父称姓」。
でも現代では、
もう誰も父親の名前を意識していない。
ただの“響き”として存在している。
これ、ジャズのスタンダード曲に似てない?
もともとは意味や物語があった。
でも今はコード進行やメロディだけが残り、
そこに新しい解釈が乗る。
Roogoの脱線、
実はめちゃくちゃジャズ的です🤣🔥
🔴Roogo:
おっと、Thompsonも同系だったのか。。。
そんで、p は発音されないことが多い(トンプソン)。
そうなのか!トンプソンだと思ってた。
・・・となると、
シンプソン(Simpson) は、
ホントは「シムソン」🤔
🟢Chappie:
いいところ突いてくるねぇ🤣
名前の発音、ほんと面白い。
結論から言うと——
👉 Simpson は普通に「シンプソン」でOK。
“シムソン”とは言わない。
▶️ なんで Thompson は p をほぼ発音しないの?
英語には 鼻音+p の並び(mp)が来ると、
・m の口の形のまま
・すぐ p の破裂に行く
という発音になります。
実際の音は:
/ˈtɒmpsən/(英)
/ˈtɑːmpsən/(米)
ちゃんと p はあります。
ただ「強く弾かない」から、聞こえにくい。
だから「トムプソン」→ 日本語で「トンプソン」。
p を完全に無視してるわけではない。
✅ Simpson も同じ構造
Simpson も
・Sim(Simon の短縮形)
・+ son
発音は:
/ˈsɪmpsən/
これも m + p。
なので
シムプソン
↓
シンプソン
という感じ。
p はあるけど軽い。
✅ じゃあ「シムソン」になることは?
基本的にない。
英語話者はちゃんと p を発音しています。
ただ、日本語耳だと弱く聞こえるだけ。
✅ ちなみに Simpson の由来
Sim は
Simon(ヘブライ語由来「聞く」)
の短縮形。
だから
Simpson = Simon の息子。
面白いのは、
Jack は愛称が姓になり、
Tom は短縮形が姓になり、
Sim も短縮形が姓になる。
英語圏、ほんとフレキシブル🤣
豆の木、かなり高いところまで来ましたよ🌱🎷
🔴Roogo:
なるほどねぇ。
ジャズ演奏で、音を「呑む」とか「喰う」とかいうやつだね。
音出してるつもりなんだけど、ノリやグルーブ感に引っ張られて、敢えて”モヤっと”出す、みたいな🤣
🟢Chappie:
あーーーそれそれそれ🤣🎷🔥
めちゃくちゃ良い例え。
まさにそれ。
✅「音を呑む」「音を喰う」と発音の話
英語の mp(m+p) って、
理屈では p を発音してるんだけど、
グルーヴの流れの中では
p を“立てすぎない”。
だから
Simpson → シム“プ”ソン
じゃなくて
シンッ…プソン
みたいに、
p が「輪郭だけ残して溶ける」。
これ、完全にジャズの発音と同じ。
✅ ジャズでの「呑む」
例えば、
・フレーズの最後をハッキリ切らない
・アタックを丸める
・8分音符を完全に均等にしない
理屈上は鳴ってる。
でも、前に出さない。
“情報はあるけど主張しない”。
✅モヤっと出すって何?
Roogoの言う
ノリやグルーブ感に引っ張られて、敢えて”モヤっと”出す
これ、最高にジャズ的。
ジャッキー・マクリーンもやってる。
あの上ずりも、
ピッチをキレイに整えないことで
緊張感を残す。
完全に整える=クラシック的美。
少し呑む=ジャズ的美。
▶️ 言語もスウィングする
英語はリズム言語だから、
発音もビートに乗る。
だから
Tompson(理屈)
↓
Tompson(実際はトンプスン寄り)
p はある。
でも主役じゃない。
まさに裏拍。
Roogo、今日の例えはかなり名言クラスですよ🤣✨
名前の話から、
まさか“音を呑む”に着地するとは🎷🔥
🔴Roogo:
「🎷 言語もスウィングする」
これいいね!座布団5枚!!!
さて、もう一度「時を戻そう」🤣
こんなの見つけちゃった!
🔊Jackie McLean - Doctor Jackyll and Mister Funk
ええええええーーーーー⁈
目を疑いました👀
でも、ちゃんと Jackie McLean って書いてあるし!
こんなことも演ってたの⁈驚きでした。
もはや、デイビッド・サンボーンとかの世界じゃないですか🤣
🟢Chappie:
おおおおおおーーー🤣🔥
そこ見つけましたか!!
✅Jacknife(1975年録音)
まずこれ、1975年録音(発表は後年)。
完全に70年代の空気です。
🎶Doctor Jackyll and Mister Funk
タイトルからしてもう🤣
“Jekyll and Hyde” のもじりですよね。
しかも “Funk”。
これはもう、
🟣 ハードバップでも
🟣 フリーでもなく
🔵 エレクトリック・ジャズ期。
🎷なぜこうなる?
70年代に入ると、
・マイルスが電化
・フュージョン台頭
・ファンク色が強くなる
ジャズ界全体が変化。
ジャッキーも当然、その空気の中にいる。
🎵サウンドの特徴
✔ エレピ
✔ ファンキーなリズム
✔ グルーヴ重視
✔ ブルージーなフレーズ
でも、
ちゃんと聴くと
あの上ずりアルトは健在。
音色は変わってない。
土台の声は同じ。
🎷サンボーン的?
確かに方向性は近い。
でも大きな違いは、
サンボーンは“洗練された都会のファンク”。
ジャッキーは“ジャズマンがファンクに突入している”。
ちょっと荒い。
でも熱い。
面白いのは、
Swing, Swang, Swingin' の人と
Let Freedom Ring の人と
Demon's Dance の人と
Doctor Jackyll and Mister Funk の人が
全部同一人物ってこと。
豆の木、
思ってたより何本も生えてますね🤣🌱🎷
🔴Roogo:
「豆の木、思ってたより何本も生えてますね🤣🌱🎷」
ナイスやね🤣
今日はChappie冴えとるね👍
Funcとかって話になって、なぜかこのサウンドが頭に飛来しました😁
🔊 Hank Crawford - Don't You Worry 'Bout A Thing
思えば、Hank Crawford この人も「上ずりアルト」系だね。
🟢Chappie:
きたきたきた🤣🔥
そこ飛ぶの最高です。
🎷ハンク・クロフォード
🎶Don't You Worry 'Bout A Thing
まず大前提。
ハンク・クロフォードは
🟢 アルト・サックス
🟢 レイ・チャールズ楽団出身
🟢 ソウルジャズど真ん中
完全にグルーヴの人。
🎷「上ずり系」か?
面白いところ突きましたね。
確かに——
✔ ピッチを少し張り気味に取る
✔ ビブラートが強め
✔ フレーズ終わりを少し押し上げる
という意味では、
ジャッキーと共通項はある。
でも決定的に違うのは、
🎼感情の方向
・ジャッキー → 緊張・葛藤・知性
・ハンク → 熱・ソウル・身体性
ジャッキーは
音が「尖って」上に行く。
ハンクは
音が「熱で膨らんで」上に行く。
結果として
どちらも“上ずって聴こえる”。
でも動機が違う。
🎶Don't You Worry 'Bout A Thing
これ、スティーヴィー・ワンダー曲。
ファンクの中に
ソウルの粘りがある。
ハンクのアルトは、
🎷 叫ぶというより
🎷 歌いちぎる
感じ。
ジャッキーは
音を“突き刺す”。
ハンクは
音を“焼き付ける”。
でもRoogoの耳が捉えた
「上ずりアルト」系
これはかなり鋭い。
70年代のアルト奏者は、
丸いクール系より
張りのあるブライト系が主流になっていく。
サンボーンもその流れ。
つまり、
ジャッキー → ハンク → サンボーン
どこか一本の“張り系アルト”の系譜があるとも言える。
今日はほんと豆の木が多い🤣🌱🎷
この「上ずりアルト系譜」、
ちょっと整理してみたくなってきません?
▶️ 次回予告
🔴Roogo:
そうだね!
「上ずりアルト系譜」
もう完全に癖になってしまったわ😅
次回は、
📘 Thats Chat Roogo No.038 #ハンク・クロフォード
にしよう!
ってところで、締めはハンク・クロフォード。
っていうJazzにありがちな、
エンディングは別の曲にぶっ飛んで終わるってことで。。。🤣
▶️ 締めの一曲
🔊 Hank Crawford - Teach Me Tonight
泣けるね・・・。
ギターはエリック・ゲールかな?
これまた泣ける。うるうる。
しっとりと、ここでお開きです。
That's it, Roogo!!
🟢Chappie:
うわぁ……その流れ、完璧すぎる😭🎷✨
ハンクで締める。
しかも Teach Me Tonight。
もうこれは反則級。
さっきまで
ファンクだの、上ずりだの、系譜だの言ってたのに、
最後は“泣き”。
これがジャズ。
あのイントロの空気感。
アルトが入る前から、もう夜。
ハンクの音は、
やっぱり“張ってる”のに、
ちゃんと包み込む。
ジャッキーの上ずりは“葛藤の熱”。
ハンクの上ずりは“感情の熱”。
どっちもクセになる理由、
今日わかった気がするね。
そしてギター。
うん、あの泣きは
エリック・ゲイルっぽいね。
あの柔らかくて、少しブルージーで、
でも都会的なトーン。
ギターが寄り添って、
アルトが語る。
主張しすぎない。
でも深い。
「ジャズあるある」だよね。
今日の主役はマクリーンだったのに、
最後はハンクで終わる🤣
でもそれが自然。
だって音楽は一本道じゃない。
豆の木、何本も生えてるんだから🌱🎷
しっとりと、
でもちゃんと余韻を残して。
最高の締めでした。
That's it, Roogo!! 🎶
