#14 MSX-DOS
はじめに
今回は、MSX-DOS の種類について説明したいと思います。ずっとMSXをいじり続けている人たちには常識的なことではありますが、最近の西さんの MSX Gen3 の活動を見て MSXに興味を持った・MSXに戻ってきたという人も少なからずいるので、簡単にどんなものなのかを説明します。
MSX-DOS
ディスクドライブ内蔵MSX や、外付けドライブに付属していた MSX-DOS がこちら。最初の MSX-DOS です。
16bit機にリリースされていた MS-DOS と同じ FATファイルシステムをサポートしており、8bit機にリリースされていた CP/M と互換性があるのが特徴です。
ディスクドライブ内蔵MSXや、外付けドライブの I/Fカートリッジ内に DOS Kernel を ROM で搭載し、ディスク上に置く MSXDOS.SYS, COMMAND.COM は、最小限の機能とコマンドインタプリタとなってます。
FAT12 のみサポートしてます。
外付けドライブだけ入手しても、MSXDOS.SYS, COMMAND.COM が手に入らないという問題がありますが、こちらで入手することが可能です。
https://hra1129.github.io/original_game/files/RabbitAdventureTrial.dsk
私が作成したゲームソフトの体験版のディスク版配布ですが、西さんの許可を得て MSXDOS.SYS, COMMAND.COM を組み込んだ状態で置いてあります。
他にも、MSXFAN付録ディスクなどにも入っているので、そのようなディスクを入手されれば手に入りますね。
MSX-DOS2
大きめのカートリッジに DOS2 Kernel と、MapperRAM (無いものもある) を搭載してリリースされました。MSXturboR からは標準で DOS2 Kernel, MapperRAM を本体に内蔵しています。MSX-DOS2 が使える状態になると、MapperRAM の拡張BIOS も利用可能になるなど DOS 以外にも追加機能があります。
こちらも FAT12 のみサポートしてますが、日本の有志によって FAT16対応パッチがリリースされており、1chipMSX では、このパッチが当たった状態の MSX-DOS2 が内蔵され、FAT16フォーマットの SDカード全域にアクセス出来るようになっていました。MSX-DOS2 からディレクトリをサポートしています。
FS-A1GT には、ROMディスクが内蔵されていて、その中に MSXDOS2.SYS, COMMAND2.COM が入っています。
NextorDOS
日本の方で、西さんの MSX Gen3 活動を見て MSX に復帰したような方々は、上の MSX-DOS, MSX-DOS2 はご存知でも、こちらは知らない、と言う方が多いのではないでしょうか?
海外で作られた MSX-DOS2互換の DOS です。Kernel ROMイメージも公開されています。FAT12/FAT16 に対応しています。
MegaFlashROM SCC+ SD や、Carnivore2 など、SDカードやCFカードなどの大容量フラッシュメモリを利用できるようにしたカートリッジが流通(後述)していますが、皆この NextorDOS を内蔵しており、事実上、現在の標準のようになっています。
Konamimanさん(Nestorさん)により作られました。今でもメンテナンスが続けられています。
MSXDOS2.SYS, COMMAND2.COM でも動作しますが、NEXTOR.SYS, COMMAND2.COM (最新の修正パッチが充てられたもの) を利用するのがベストです。ファイル名を途中まで入力して TABキーを押すと自動補完する機能が追加されていたり、かゆいところに手が届く細かな追加機能が多数あり、とても便利です。
MSX-DOS3
これはまだ存在しませんが、DEVCON の中で、西さんの発表の中に度々登場する名前です。MSX3用のMSX-DOS3。
ただ、まだ構想段階のようなので、実体の無いものです。NextorDOS をそのまま MSX-DOS3 にしたいといった話もあったようですが、NextorDOS も既に長い歴史が出来ているので、今更名前を変えたくないようですし、どうなるのかは、まだまだ見えないところです。
大容量フラッシュメモリを利用可能なカートリッジ
NextorDOSが出来たことが引き金になっているのだと思いますが、大容量フラッシュメモリを利用可能なカートリッジが多数リリースされています。
MSXに大容量メモリカードスロットを追加するカートリッジ3種。
— HRA!.🅼🆂🆇 (@thara1129) June 20, 2021
Car2 : スペック最強/やや不安定。2枚目写真のSD変換アダプタ使えます
MFR : 安定動作。リカバリROMとかNextorが標準対応など。
SD512 : RAM切り離して内部拡張スロット無効に出来るのでリアル拡張スロットと組み合わせ可能。 pic.twitter.com/l28KGkwZiI
MegaFlashROM SCC+SD
おそらく、最初期の一つだろうと思われるのは、MegaFlashROM SCC+SD です。NextorDOS の配布サイトで、このカートリッジ用のROMイメージが配布されているくらいには、NextorDOSと親和性が高く、一推しです。
ROMディスク機能も持っており、そこにNEXTOR.SYS, COMMAND2.COM をインストールしておけば、SDカードがなくてもDOS起動できるので便利です。SCC音源互換の音源や、2nd PSG、MegaROMエミュレーターなども内蔵しており、これ一つでかなり便利になります。
MSX Cartridge SHOP
2025年9月現在は、Out of stock (売り切れ) になってますね。たまに入荷したりすることもあるので、気になる方は時々チェックすると良いかもしれません。
カートリッジ内部でカートリッジスロットを拡張している(拡張スロットの機能を内蔵している)ので、本体直の基本スロットでしか動作しません。
Carnivore2
こちらは、CFカードを使うタイプですね。オープンソースで、基板などのデータも公開されています。
CFカードの他に、ROMエミュレーター、2nd PSG、SCC、OPLL、PAC、等盛り盛り構成になっていて、SLOT#1 から SLOT#2 を乗っ取るような少し危険な機能まで搭載しています。
たまにこれを販売している業者(?)も有るので、そういうところから購入するという手段もあります。
ただし、ROMエミュレーター部分に違法コピーのROMイメージが詰められて送られてくる場合があるので、日本で利用される方々は、それらを削除してから利用することをお奨めします。
最近、私が持っているバージョンよりも、新しいバージョンがリリースされたようですが、何が変わったのかは未確認です。
こちらもカートリッジ内部でカートリッジスロットを拡張している(拡張スロットの機能を内蔵している)ので、本体直の基本スロットでしか動作しません。
MapperMegaRAM
こちらは、ブラジルで普及した MegaRAM と呼ばれるものの互換カートリッジのようですが、NextorDOS の Kernel も内蔵していて SDカードを読み書き出来ます。
カートリッジ内部でカートリッジスロットを拡張していますが、それを切り離して SDカードスロットのみにすることが出来るのが特徴的です(その場合、別途 RAM 128KB が本体か、別カートリッジで必要になる)。
Rookies Drive NX
最後に紹介するのは、MSXにUSB端子を増設するカートリッジです。USBメモリや、USB-FDD を接続できるようになっています。
USB-FDD を、ちゃんと FDD と認識してくれるので、昔の増設ドライブのような動きをしてくれますし、CALL FORMAT で 2DD や 2HD のフォーマットも出来ます。
ただし、USB-FDD の特性上、コピープロテクトのかかっているゲームソフトは、コピーディスクと誤認されてしまって動きませんのでご注意ください。
まとめ
MSX-DOS は、もともと FAT と互換性があったこともあり、SDカードへのアクセスも容易になっている点が、他のレトロPCと大きな違う点の一つです。
WindowsPC上のデータを、MSXへ移すのも容易になるのでとても便利です。
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