【中日新聞掲載】なぜ“多重下請構造”は今、問題になるのか【番外編】No0015
※本記事は2026.4.16 中日新聞に掲載されたことをきっかけとした補足・解説(多重下請シリーズの番外編)です
岐阜・愛知で物流に関わって18年。
営業・配車・管理と現場を見てきた中で、ずっと感じてきた違和感があります。
それが、多重下請構造です。
■ なぜ今、このテーマが取り上げられるのか
多重下請構造自体は「昔からあるもの」です。
何も目新しいものではありません。
ではなぜ今、新聞で取り上げられるのか。
僕はこう思います。
👉 構造が限界に来ているからだと。
■ ドライバー不足の“本当の原因”
よく言われるのは
「ドライバーが足りない」という話です。
でも現場で見ていると、少し違います。
👉 人が足りないのは事実です。
👉 ただ、それ以上に「適正に回らない構造」に問題があると感じています。
多重下請構造の中では、
仕事が下層に委託されるたびに運賃が削られていきます。
(手数料が引かれる)
結果として、
一番最後に運ぶ実運送会社には
十分な運賃が残らない。
これが、低賃金の構造を生みます。
■ なぜ是正されなかったのか
ここが一番重要です。
👉 見えていなかったからです。
多重下請は、
誰がどこまで関わっているのか
最終的にいくらで運ばれているのか
が分かりにくい構造です。
つまり👇
👉 問題はあっても
👉 “見えないから気付かれない、止められない”
■ 2026年4月、何が変わるのか
ここで状況が変わります。
👉 実運送体制管理簿の全面義務化
これによって、
誰が関与しているのか
実運送がどこなのか
👉 可視化されるようになりました
ただし、ここに誤解があります。
👉 可視化=解決ではない
見えるようにはなった。
でも、それだけでは構造は変わりません。
■ 多重下請は無くなるべきものなのか?
ここで一つ、誤解されやすい点があります。
多重下請構造そのものが、
すべて悪いわけではないということです。
現場の感覚で言えば、
多重下請は“なくならないもの”であり、
状況によっては必要な仕組みでもあります。
実際、すべてを一次手配で完結させようとすると、
手配そのものが成立しない場面も出てきます。
問題なのは構造ではなく、その中身です。
条件や装備を下請けに正確に伝えない手配
相場から大きく乖離した運賃
利益だけを追求する運用
こうした積み重ねが、
結果として現場に歪みを生みます。
今回の法改正は、
表向きは「実運送に適正な対価を届ける」ことが目的ですが、
もう一つの側面として👇
👉 中間に入る事業者の在り方。
👉 つまり利用運送が「どんな価値を提供しているのか」が問われているのではないでしょうか。
そういう改革でもあると感じています。
■ 問われるのは“判断”になる
ではなぜ、今問題になるのか。
答えはここです。
👉 “見えた状態では放置できなくなるから”です。
これまでは、見えなかった。
だから問題があっても、
「そういうもの」で済まされてきました。
しかしこれからは違います。
👉 見えている
その状態で、
是正しない
放置する
👉 その判断自体が問われるようになります。
■ 構造を変えるということ
ここで誤解されがちですが、
👉 多重下請をゼロにすることが目的ではありません。
重要なのは👇
👉 実運送に適正な対価が届く構造にすること
そのためには、
契約の在り方
役割分担
情報の透明性
👉 これらを見直す必要があります。
■ なぜ僕はこのテーマを発信しているのか
現場にいると、こういう声をよく聞きます。
「仕方がない」
「昔からこうだから」
「他もやっている」
「どうせ変わらない」
でも、その積み重ねが
👉 今の構造を作っています。
だからこそ、
👉 「構造としてどうなっているのか」
👉 「これから何が起ころうとしているのか」
を言語化して、世に発信する必要があると考えています。
■ 最後に
今回の新聞掲載は、
個人として嬉しいのはもちろんですが、
👉 現場で起きていることが“外(社会)に出始めた”
そう感じられることを嬉しく思います。
なお、今回掲載いただいた中日新聞の記事はTG ConnectのHPのお知らせページにて、記事全文をご覧いただけます。👇👇👇
中日新聞Web版の記事はこちら👇👇👇
(Web版の会員の方のみ全文を閲覧可能)
これからの物流は、
👉 「見えない構造」から
👉 「問われる構造」へ
変わっていきます。
その変化を、今後も現場の視点から発信していきます。
👉 この変化に気付けるかどうかで、これからの立ち位置は大きく変わると感じています。
最後までお読みいただきありがとうございました。😄

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