南仏アヴィニョンで最長滞在〜 フランス🇫🇷 | 40女のヨーロッパ乗り鉄旅 | #12-1
【Day31: リヨン→アヴィニョン】
ゆっくり2泊しようと立ち寄った街アヴィニョンで素敵なファミリーと出会い、この旅一番の思い出深い街となる。
🚊96日間の旅エッセイ。前回のお話はこちら↓
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##ロマンティックと評判の小さな街
リヨンからワイン畑が続くローヌ川に沿って南下。
プロヴァンス地方の入口アヴィニョンに到着した。

半コンパートメント状態。しかし冷房寒すぎ!
この旅で出会った人たちに行くべき街をヒアリングした中で、2人から真っ先に挙がった街なので期待大だ。
アヴィニョンと言えば、中世に短期間だけ教皇庁が置かれていたということから、“アヴィニョン捕囚”という言葉で世界史でもお馴染みだけれど、推薦者が言うには、城壁に囲まれた小さいけれど美しい街だ、とのことでワクワクしながら列車を降りる。

駅を出てすぐ目の前に城壁がドーンと構えていて、立派な城門に誘われるがままに城壁内に突入。
すると意外にも両脇には普通の生活雑貨店が軒を連ねているので、城壁内といっても住民の生活感が大いに感じられる。

本日から2泊を予定している民泊も城壁内にあって、こんなにのどかで素敵な街に滞在できることにワクワクしながらまずはお宿に向かった。
##民泊ホストを勘違い
妙にツルツルする石畳の路地を入ったところに今夜のお宿があり、すぐ近くに小さなマーケットがあることも確認してインターホンを押すと、若い男性が爽やかに登場し歓迎してくれる。

予約サイトで見ていたホストは髪の長いマダムのようだったので、思いがけない若い男子の登場に面食らってしまう。
息子さんか何かかな?と思いつつ、
「ホストはお母さんですか?今はご不在?」
と尋ねると不思議そうに
「ホストは僕だけど?」
「ここは僕と弟の2人暮らしだよ」
と言われてしまう。
男性2人暮らしの家の1室なんて一番避けたいパターンなので、えー!?と戸惑いつつ
「ホストは女性だと思ってたのに・・・」
とせめてもの抵抗として訴えると
「最近、髪切ったからかな?こないだまでロングヘアだったんだよね」と。
なるほど、長い髪を束ねた生活に疲れた感じのマダムに見えた写真は、ロン毛男子の無造作ヘアだったということか・・・。
自分の早合点にショックを受けつつも、そんな私にはお構いなしで嬉々として部屋を案内してくれる彼に悪いので、気を取り直して説明を聞くことにする。
##素敵なアヴィニョン生活スタート
2Fにある玄関フロアを含めて3フロアある新しいお家で、LDKのフロアの外にはテラスまであってとても洒落たデザイン。
キッチンもリビングも共用なので自由に使ってね、ということだけれど、私の部屋近くのバスルームの鍵が壊れているとか何とかで、今夜はお詫びにワインを一緒にいかが?と早速のオファーをいただく。
ストラスブールの宿に続き、酒で解決しようとするのはフランス流なのだろうか?

まずは部屋でゆっくりしてから適当に街歩きしようとしているのに、彼のお話が止まらなくて、
「今日はどこ行くの?案内しようか?
近所のお勧めはー」
と食い気味で来るのが煩わしくもなってくる。
私の部屋のしつらえが日本風というのか中国風というのか、何となくエキゾチックなところを見ると、さては彼は東洋文化好き&アジア女性好きヨーロピアンかもしれない、と疑いの目を向けてしまい、
「ひとりで歩きたいからNo, thank you!」
とお断りしてひとまず休憩することにした。
##夕暮れのアヴィニョンに繰り出す
ちょっと昼寝をして、鍵を直していた彼からまたもや「どこ行くの?」攻撃を受けつつも、そそくさとひとり街に飛び出した。
アヴィニョンの城壁内はそんなに広さはなく、直径1キロくらいだろうか、歩くとすぐに教皇庁前の中央広場に出られてしまう。

淡いベージュの石灰岩の建物が連なり、石畳も白っぽくて今まで見たことのないエレガントな街並みが続いている。
人がたくさん集まっている高台にのぼると、そこからは夕陽に照らされたローヌ川と美しい橋が見える。

川の向こうはこんもりとした緑の森が広がっていて、教皇庁のまわりにはバラが咲いていて、どこを見回してもうっとりするくらい美しい。


推薦してくれたユトレヒトのお宿の奥様が
「本当にロマンティックなところよ」
とウットリ話していたとおり、のんびりした空気感と美しい街並にすっかり魅了されてしまった。

##広場を眺めながら早めの夕食
夕食は、今朝リヨンのポールポキューズ市場で見たホワイトアスパラガスをどうしても食べたいと思い、メニューをチェックしながら広場周辺のレストランを探索。
お手頃なホワイトアスパラガス料理を見つけたので今夜は白ワインとホワイトアスパラガスをテラス席で。

シンプルなソテーにソースがかかったものだったけれど、アスパラガスがしんなりしすぎていてこれはハズレかもしれない。
気を取り直して、ワインとスナックで飲み直そうとスーパーに寄って帰宅した。
##愉快なファミリーの宴会
ダイニングフロアに行くと、テラスで何やら宴会が始まっている。若い男の子と縦にも横にも大きいおじさん、聞けばこの家に住む弟さんと今は別の場所に住んでいて今日は遊びに来ているお父さんということで、3人が全く似てないのでびっくりしてしまう。
さっそく大歓迎を受けて、あれよあれよと宴会の和に入れられてしまった。
ボードに並べられた何種類ものチーズをつまみにワインを飲む、なんとまぁフランスらしい贅沢な飲み方なんだろう!
見たこともないチーズたちに大興奮の私に大喜びのみなさん、これも食べてみろ、あれも美味しいぞと次々に勧められてすっかりワインが進み、楽しい宴会は真夜中まで続いてしまった。
こちらのご家族はご両親がすでに離婚していて、それぞれ今は別のパートナーと暮らしているということで、28歳と26歳の兄弟の二人暮らし。
大柄なパパと別の女性(すでに離婚)との間にまだ10歳くらいの弟もいるそうで、なんともフランスっぽいお話に驚かされる。
##世界的な演劇祭が行われる街
アヴィニョンは毎年7月、1ヶ月に渡って街のあちらこちらで演劇が繰り広げられる演劇フェスティバルが開催されるそうで、その際には圧倒的に宿泊施設が不足するため、民泊運営できるような家を作ったのだとか。
私の部屋含めて4室は貸し出せるそうだが今は長期滞在のカップルが一組泊まっているのみで、できる範囲で細々やっているらしい。
パパも兄も日本好きなようで、ひとり旅の日本人がやってきたので大喜びというわけだ。

美しい建物を背景に夜な夜な演劇が繰り広げられる

演劇フェスティバル期間中は大小いろいろな舞台でジャンルも様々な催しがあるようで、過去のパンフレットやカメラが趣味の兄が撮りためた写真を見せてもらいながらアヴィニョンの魅力を教えてもらった。
「アヴィニョンは壊れた橋だけじゃないんだぞ!」
と誇らしげなパパ。
アヴィニョン橋はローヌ川の氾濫で何度も流され、しまいには修復せずに壊れたままになっているから途中で途切れているらしい。
穏やかなローヌ川を見てきたので想像がつかない話だ。

##フランス国鉄SNCFのスト
彼らと話している中でここのところの謎が1つ解けた。
ちょうどフランス国鉄が長期ストライキをしている真っ最中ということで、4月から3ヶ月間もの間、3日営業したら2日ストというのを繰り返しているらしい。
TGVなど影響が大きい路線はスト対象外の場合もあるそうで、だから路線によって動いていたり動いてなかったりまちまちだったのか、と合点がいった。
それにしてもこんなに大規模にストを行うなんて日本では考えられないアプローチに驚かされてしまう。

ちょうど私がアヴィニョンを発つ予定の明後日もスト対象日ということで、
「あと2泊していけば?どうせ電車動かないよ」
と半ば強引に4連泊が決定してしまう。
嬉しい誤算もあって、一度は訪れてみたいけど公共交通機関で行ける気がしなくて諦めていた、南仏にある古代ローマの水道橋“ポン・デュ・ガール”が、なんとアヴィニョンから路線バスで行けることが分かったのだ。
この旅では今まで三連泊が最長滞在、思いがけずこの街に足止め、いや、のんびり長期滞在することが決定した。
🚊次回、のんびり過ごすアヴィニョンの休日、フランス男子とデート気分!?
📘この投稿は「40女のヨーロッパ乗り鉄旅」の一編です↓
