北海道沙流郡平取町 二風谷ダムと二風谷コタン
こんにちは。北海道の旅も3日目。今日は苫小牧からバスで沙流郡平取町(さるぐんびらとりちょう)へ向かいます。あらためて、位置はこんな感じ。

札幌とか富良野とか旭川もいいけど、白老町、苫小牧市、平取町もいいところですよーー。
8:55に苫小牧駅前のバス停を出発して、乗り継ぎが2回。二風谷ダム最寄りの二号線というバス停についたのが11:20でした。

バス停から20分ほど歩いて二風谷ダム(にぶたにだむ)に到着!
きれい!!!!




二風谷ダムには建設までに長い歴史があります。
この地がサケ捕獲のための舟下ろし儀式など、アイヌ文化が伝承される重要な土地であったため、アイヌの方々は当初ダム建設に反対しました。その後、以下の経過があり現在に至ります。
・9年におよぶ補償交渉
・補償交渉の妥結
・萱野茂さんと貝澤正さんによる反対継続
・土地収用法に基づく強制収用
・二風谷ダム建設差し止め訴訟の提訴
・二風谷ダムの建設完了(二風谷地区は水没)
・札幌地裁の判決
判決内容をwikiより引用します。
1997年3月27日に二風谷ダム建設の是非について札幌地裁は判決を下した。この中で札幌地裁は土地の権利取得裁決の取消しなどを求めた原告側の訴えをいずれも棄却したが、「工事のための土地取得などはアイヌ民族の文化保護などをなおざりにして収用を行ったことにより、土地収用法第20条3号の裁量権を逸脱している」として収用は違法であると判断した。その上で既にされた収用裁決を取り消すことが「公の利益に著しい障害を生じる」として判決には違法を明記するものの、原告の請求を棄却した(行政事件訴訟法第31条による事情判決)。また、アイヌ民族を国の機関としては初めて先住民族として認めた。基本的には原告敗訴であるが裁判費用は国と北海道収用委員会が負担することとなった。
被告である北海道収用委員会と事業主体である国は控訴を行わず、判決は確定する。この判決はアイヌ民族を先住民族として認めた画期的なものであり、7月には政府が差別的法律として悪名高かった北海道旧土人保護法を廃止し、アイヌ文化保護を目的としたアイヌ文化振興法が成立。アイヌ民族長年の悲願が実現した。
長い歴史のある場所。実際に行ってみると、ほんとうにきれいなところでした。
管理所の中には展示室があり、「二風谷ダム建設は地域住民の理解を充分に得られないまま着手した」という経過の説明や、「前線や台風などで大雨が降ったときに、沙流川から流れ込む水を貯めて川の増水を緩和し、ダム下流地域の洪水被害を軽減します。」という目的の説明がありました。



自然があって、文化があって、人が住んでいて、、、ダムを造らない選択肢もあったとは思いますが、ダムによって治水ができているのも事実。
ダムも含め、ほんときれいなところでした!!
ダムから歩いて20分、二風谷コタン(にぶたにこたん)へ行きましょう。

二風谷コタンでは、沙流川歴史館と二風谷アイヌ文化博物館を見学。もうひとつ、萱野茂 二風谷アイヌ資料館というのがあるのですが、冬期休業中のため今回はうかがえませんでした。
◇沙流川歴史館
沙流川流域の歴史、文化、自然、平取町のあゆみについて学ぶことができます。

左下に写っているパネルは北海道のチャシの分布を示しています。

チャシとは、アイヌ語で山の上や岬状の地形の先端に位置し、空堀や柵で囲われた空間をさします。チャシの用途は「砦」「見張り場」「儀式の場」「談合の場」と考えられていますが、そのほかアイヌの伝承では「英雄の館」や「神の家」として登場することもあり、幅広い意味をもつ言葉のようです。
現在確認されているチャシ跡は500か所以上あり、道東に多く分布しています。下の写真は二風谷ダムのとなりにあるユオイチャシコツです。(”ユオイ”はこのチャシにつけられた名前で、”コツ”は跡という意味です)

◇平取町立二風谷アイヌ文化博物館
手づくりの民具たちが
時を越えてあなたに語りかけてくる


左下にある綱は子熊をつないでおくものです。アイヌ語ではこんな(↓)呼び方です。(アイヌ語を表記する際、小さいカタカナを使います)

ものの魂を神の国へ送り返すイヨマンテ(熊送り)という儀式があります。

イヨマンテはものの魂を神の国へ送り返す儀式だ。アイヌにとってたいせつな動物や、使えなくなった道具なんかも、ていねいな感謝といたわりのことばを添えて祈るんだよ。とくにな、一年か二年のあいだ家で飼った子熊を送るときは盛大にやったもんだ。近くのコタンだけじゃなく、遠くからもお客を招く。前もって酒をこしらえたり、準備はたいへんだった。皆でユカㇻを聞き、歌い、踊り明かし、いちばんのまつりだよ。
ウポポイで撮った写真がありました。



2つの博物館、どちらもとても勉強になりました!
さて、今回アイヌのことは、白老町や平取町で学んだほか、旅の道中でこんな本を読んでいました。

自然、歴史、文化、人、いろいろな側面を知れば知るほど、簡単にアイヌのことを書くことができなくなってきて、この投稿は写真多めになりました。。。
ということであと少しだけ平取町でとった写真をご覧ください。




びらとり
食べて、遊んで、ゆったり。
北海道の初夏を代表する花、すずらん。ここ平取町幌尻岳のふもとの芽生(めむ)の野生すずらん群生地は約15ヘクタールと日本一の広さを誇っています。多くの人が足を踏み入れることによって絶滅の危機に瀕したすずらんを保護管理し10年の歳月をかけ自然の状態に回復させました。現在一般公開は毎年5月下旬~6月上旬の約3週間ほどで、見頃は6月上旬の「すずらん観賞会」の期間。白樺の木立に囲まれた観賞用道路から眺める白く可憐な花は町花となっています。
すずらんを見にまた来よう!!!(おわり)
