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【猫のお告げは樹の下で/読書感想】

今年も始まり、1週間以上経ちましたね。
私は色んな人と「明けましておめでとうございます」と言い合っていたら、ようやく年が明けた実感が湧いてきました。

最近「猫のお告げは樹の下で」という本を読みました。
私、ほっこり系の小説が好きなので青山美智子さんの作品が大好きなんですよね〜

今までに「木曜日にはココアを」「月曜日の抹茶カフェ」「赤と青とエスキース」「お探し物は図書室まで」とかも読んだことがあるので、私にとって今回は5作目でした。
他の本もまた読んでいつかここで記事にしたいなぁと思います。

それで、率直な感想を言うと、
「今回もちゃんとほっこり!!やっぱこれよ!!最高!!」
と言う感じです。

読みながら思わず頬が緩む素晴らしい読書体験になりました。


猫からのお告げで運命が変わっていく


この作品は、7人の登場人物が神社で「ミクジ」と言う猫からお告げとなるキーワードが書かれたタラヨウの葉を受け取ることで物語が進んでいきます。
7人はそれぞれ悩みを抱えているのですが、そのお告げの言葉をきっかけに行動していくことでガラッと世界が変わっていきます。

ちなみに私は知らなかったのですが、タラヨウの葉は引っ掻くと茶色く跡が残るので、文字を書くことができます。
昔はそれで手紙のやり取りなどをしていたこともあるそうです。
(これがハガキ(葉書)の語源だそうです)
なんだかロマンチックですね。

特に刺さったところ: 六枚目 スペース


私が特に共感・感動したのは「六枚目 スペース」のお話です。
これは漫画家の夢を持つ主婦・千咲が主人公となって話が進みます。

まず、千咲は「忙しい」と言い訳するも実は「自分には才能がない」といった自分自身への決めつけ・思い込みが行動するのを縛り付けているところや、自分よりすごい人に対して「この人は神様に選ばれた人なんだ」と暗に自分は「神様に選ばれなかった人」と卑下する姿が多く描かれています。

私もネガティブ思考寄りの人間なので、大体ここから思考がスタートしてしまう癖があり、この性格には大変共感しました。
あと、つい人と比べてしまうところとか。。。

そして、このお話では「スペース」と言うお告げが登場します。
スペースか•••空間のことかな??収納とか??
なんて私は思いながら読んでいました(大外れだったので恥ずかしい)

このお話でお告げが示す「スペース」というのは、「心の余白」のことでした。

「心の余白」って私も最近大事だなぁ〜とタイムリーに思っていたので、意味を知った時思わず目を見開いていたと思います。

この「スペース」=「心の余白」は、作中では「神様が入るスペース」なんて表現されたりしています。なんてオシャレな表現を思いつくんだ!
この感性は羨ましいですし、脱帽しました。さすが青山さん。こういう表現が飛び出すところも大好きな理由です。


話は戻りますが、千咲は夢であった漫画家の夢を追う足掛かりとして、アシスタントに応募するも面接担当のアシスタントリーダーに見下された対応をされてしまったり、夫が自分に興味がないと思ったり、うまくいかないことを周りのせい、年齢のせいにする自分にも嫌気がさしており、卑下と嫉妬が大きく膨れていることを嘆きます。
しかし、それすら「何か取り憑いているんだ」と自分以外に矢印を向けています。
この辺りも細かく描かれていて、徹底されているなぁと思いました。

そして、千咲は再び神社を訪れ、「自分でできるお祓い方法を」宮司さんから教わります。

  1. 胸を張り、背筋を伸ばす

  2. お尻の穴をキュッと閉める

  3. 丹田(おへその下辺り)に力を入れる

  4. 息を吐き切ってから、大きく深呼吸

  5. 3回くらい繰り返したところで、「ええええぃ!」と叫ぶ

私はカフェで読んでいたので 5は流石にできませんでしたが、1~4は読みながらこっそり一緒にやってました(笑)
(私だけじゃないはず•••?)

宮司さんはこのお祓いについてこんなことを言っていました。

「私たちは生きているかぎり、他者からの邪気をキャッチしたり、ネガティブな感情を抱えてしまう。そのつど、あなたの中のスペースをきれいにすればいいんです」

お祓い=負の感情を祓う ってことなんですね〜


対して千咲は、このように返します。

「私のスペース、狭いんです。あんまりたくさん入らないし、いらないものを捨てようとするとやっぱり大事な気がしてしまうし。それに、いやな感情を一時的に手放そうとしても、またすぐに戻ってきちゃうし」

なかなか気持ちの整理がつかなかったり。。。うんうん分かります。

そこで返した宮司さんの言葉が、またハッとさせられます。
まるで自分に言われいているかのようでした。

「では、まずその思い込みのブロックから捨てましょうか」

「自分のスペースが狭いなんて、どうしてわかるんですか。あなたがそう決めてしまっているだけではないですか。誰もそう言っていないのに」

「手始めに、『こう決まっている』っていうのを外すんです。決まってるって思ってしまった時には、上書きしてみてください。『何も決まっていない』と」

言われたら当たり前だけど、案外自分では気づけないんですよね。

そして、最後の一言。

「すべては、今からです」

もうここは自分への言葉として読んでました

ここら辺のやりとりが本当に刺さりまくり、「単なるフィクション」として傍観させてもらえなくなりました。
いつの間にか千咲が私に置き換わってるんですもん。感情移入どころの話ではありません。
そこから5分くらいは、今までの自分を思い返していてなかなか次の文章に移れなくなりました。


そして再びフィクションの世界に入り、主人公がまた千咲に戻ります。
そこからというもの、千咲は思い込みを全て取っ払い、夫やママ友と素直で正直なコミュニケーションを取ったり、アシスタントの面接で見下されたリーダーに感謝の気持ちを持ったり、明らかに「スペース」が増えている様子でした。

その中で、周りの人から感じていたものは大抵「自分の感情の鏡写し」であったことに気づきます。
自分が自分に決めつけをしていたことで、結果周りが同じように思っていると思い込んだり、そう思わせるように仕向けてしまっていたということです。

これも本当にあるあるというか。
自分がコンプレックスに思っていることは周りの人はそこまで気にしてないのに、自分が気になったりしているせいで周りからそう見られているように感じる、みたいなことありますよね。

千咲はそれにより行動を自分で縛り付けてしまっていましたが、「思い込み」を祓ってからは「スペース」を見つけてることができました。

やっぱり「スペース」というか、「心の余白」って大事ですよね。
仕事が大変とか、家族・恋人とうまくいってないとかで余裕がないと性格ってどんどん落ち込んでネガティブになったりしますし、基本下を向くようになるので光があっても気づかないんですよね。

ところで、自分にとって「スペース」ってなんだろう


作中では「思い込み」を祓うことで「スペース」を見つけましたが、現実的にはそこまで上手くいくんだろうかとも思ったりします。
(ほらね、やっぱり私ネガティブ始まりの思考なんですよ)

自分にとって「スペース」=「心の余白」がある状態ってどんな状態なんだろうか。

  • お金に余裕がある

  • 時間を気にせずいられる

  • 思考に没頭できる

私はパッとこんなことが浮かびました。
そしてこの中で自分らしく一番しっくりきたのは、「思考に没頭できる」でした。
(お金に余裕があるなんて全員共通ですもんね!殿堂入りなので除外です)

確かに、何かについてじっくり考える時間が私は好きですし、最近アート鑑賞にハマり始めているので、まさしく「考える時間」は私にとって重要なんだろうなと思います。


そして次に、「スペース」を作りやすい場所はどこなんだろうか。

色々ありそうですよね。自宅、お気に入りの公園、思い出の場所とか。
ちなみに私はカフェ一択です。これは即答でした。

つまり、私の場合は「カフェで思考に没頭する時間」が一番「スペース」を作れる、ネガティブな感情を祓うのにうってつけ、ということみたいです。

皆さんにとって一番「スペース」を作れるのはどんなものになるんでしょうか?
色んな方のを聞くのも価値観や人となりが知れて楽しそうですね。


という感じで、青山美智子さんの作品を読むとほっこりした気持ちになれるだけでなく、自分のことも知れちゃったりします。
一冊でここまで膨らませられるなんて、なんて素敵なんでしょう。

また青山美智子さんの他の作品も読みたいと思います。
ではまた!

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