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『分かっているのにできない』を追い続けて10年。管理栄養士だった私がNLP心理学を仕事にした理由

「分かっているんですけど、やめられないんですよね…。」

管理栄養士として働いていた頃、この言葉を何百回聞いたか分かりません。当時は、この一言が自分の人生を大きく変えることになるとは思ってもいませんでした。

私は特定保健指導という仕事をしていました。健康診断でメタボリックシンドロームやその予備群と判定された方に対して、食事や運動などの生活習慣を一緒に見直していく仕事です。

食べ過ぎや飲み過ぎ、運動不足、夜食や間食。何を改善すれば健康につながるのか、多くの方は知っています。それでも、「分かっているけれど、できない」と話される方がたくさんいました。

NLPを学んでいたからこその違和感

当時の私は、その言葉を「意志が弱いから」だとは思えませんでした。なぜなら、私はすでにNLP心理学を学んでおり、人が「分かっているのにできない」のには、その人なりの背景や理由があることを知っていたからです。

一方で、その考え方を特定保健指導の現場で十分に生かすことはできませんでした。特定保健指導は厚生労働省のプログラムに沿って実施するため、支援の進め方には決まりがあります。また、NLP心理学で用いるようなワークは、同意が得られてから双方合意の元行うべきと思っていたので実際に使うことははばかられました。これは管理栄養士として特定保健指導を行う上で守るべき一線だと思っていたのです。

だからこそ、決められたプログラムの中で支援をしながらも、「自由に指導ができるなら、あのワークが使えるのに」というもどかしさを感じていました。

二人の結果が、私の人生を変えた

そんな頃、ある事業所で集団指導を担当したときの出来事が、今でも強く印象に残っています。

同じくらいの年齢で、仕事内容も似ていて、生活環境も大きく変わらないお二人がいました。一人は、この機会をきっかけに生活習慣が大きく変わりました。もう一人は、ほとんど変化がありませんでした。

もちろん、人それぞれ事情や背景は違います。支援者が見ることができるのはほんの一握りだけ。それでも私は、「この二人の違いは何だったのだろう」と気になったのです。

同じ情報を受け取り、同じような環境にいるのに、なぜ結果が違うのか。その答えを知りたい。この疑問が、私の人生の方向を決めることになりました。

答えを探して、海外へ目を向けた

当初はNLPコーチングを学んでいたこともあり、健康コーチングを深めればいいかと思っていました。しかし、調べていくうちに、健康心理学という、「人の行動変容」を専門に研究する分野があることを知り、これだ!と思いました。

ところが、当時の日本では、この分野を専門的に学べる環境がほとんどありませんでした。大学時代、母親から、「行きたいなら大学院に行ってもいいよ」と言われていたのですが、就職を選びました。当時はまだこの知識を使って学びたい研究テーマがなく、もったいないと思ったからです。

「いつか本当に学びたいことが見つかったら、その時は大学院に行って勉強しよう」と決めていたこともあり、仕事を続けながら約3年間、英語の勉強を続けました。

英語は話すことと聞くことには自信がありましたが、読むことと書くことは大の苦手でした。英語講師の前で、「私は本当にできないんです」と大泣きしたこともあります。それでも勉強を続け、ようやく大学院への準備講座に進めるところまでたどり着きました。

思い描いていた留学は実現しなかったが

ところが、入学を予定していた年の2月、新型コロナウイルスが世界中で流行し始めました。会社にも退職する手はずを整えていたし、アパートの退去申請を含めた留学の準備も整っていた矢先のことです。結局その年は、準備講座は開講されず、留学も延期になりました。

先の見えない状況の中で、「ここまで頑張ってきたことを無駄にしたくない」という思いから、入学を1年延期した後、オンラインで学び続ける道を選びました。

当初進学予定だったAberdeen大学にはオンライン課程がありませんでした。2度も現地を訪れ、「ここで学びたい」と決めた大学だったので、その道を諦めなければならなかったときは、本当に悔しかったことを覚えています。

結果的には、進学したGlasgow大学院のほうが、私が学びたかった健康心理学の内容が充実しており、日本人の先輩もいて、振り返れば良いご縁にも恵まれました。人生は、思い通りにならないときでも、くじけずに進めば、塞翁が馬、新しい道が開けることもあるのだと感じています。

学んだからこそ分かったこと

私の言ったコースはConversionコースと言って、心理学を学んだことがない人が基礎を学べるものでした。学生はほとんどが社会人で、今の仕事に役立てたい人や、私のようにキャリアチェンジを計画している人が多かったです。

そして、結局、これらの内容を学んだからといって、「これさえ学べば人は変われる」という魔法のような支援方法が見つかったわけではありませんでした。

人が変わるということは、それほど単純ではなく、一人ひとり違うものなのだと改めて実感しました。でも、それは私にとって失望ではありませんでした。むしろ、「だからこそ一人ひとりを丁寧に理解することが大切なのだ」という確信につながりました。

現場では実現できない支援があった

そして、もう一つ考えるようになりました。

もし私が特定保健指導の現場に戻ったとしても、私が学んできたことをそのまま支援に生かすことは難しい。制度上の制約もありますし、一人ひとりとじっくり向き合える時間にも限りがあります。

だったら、自分でその場所を作ろう。それが、独立を決めた理由の一つでした。

あの頃の疑問が、今の仕事につながっている

今、私が扱っているテーマは、「分かっているけどできない」です。

「やった方がいいことは分かっている。」「本当はこうしたい。」「何をすればいいかも、なんとなく分かっている。」

それなのに、なぜか前へ進めない。

私は、その状態を「意志が弱い」とは思いません。そこには必ず、その人なりの背景や理由があります。それを責めずに一緒に言葉にして、NLP心理学のワークを使って解決し、その人自身が叶えたい未来に向かって着実に進むお手伝いをすること。それが、今の私の仕事です。

あの頃、何百人もの方から聞いた「分かっているんですけど……」あの言葉が、今も私の仕事の原点であり、これからも向き合い続けたいテーマです。

もし今、

「本当はこうしたい。」
「何をすればいいかも分かっている。」
「それなのに、なぜか動けない。」

そんな状態が続いているなら、それは意志の弱さではないのかもしれません。

私の主宰するテリ塾では、「分かっているけどできない」をNLP心理学の視点から一緒に言語化し、その人に合った一歩を見つけるお手伝いをしています。

詳しくは、こちらをご覧ください。

▶ テリ塾|「分かっているけどできない」をNLP心理学で解決する

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