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赤外線建物診断とは?

建築物の不具合を赤外線サーモカメラで可視化する、建築診断手法の一つです。

建築における診断において、特に外壁仕上げの診断においては、従来より、建築技術者による目視調査や打診・触診が主な手法でありました。

これに合わせて、赤外線サーモグラフィー装置などを用いた外壁剥離の検出手法なども存在してはおりました。

平成元年に、北九州市の高層住宅で外壁タイルが剥落落下し、2名の方が亡くなる事故や、その後も、平成17年に東京都中央区で発生した事故等が契機となり、「剥落による災害防止のためのタイル外壁、モルタル塗り外壁診断指針」が国交省によって制定され、BELCA(公益社団法人ロングライフビル推進協会)が建築物の「予防保全」について普及活動がなされています。

また、建築基準法第12条にかかる定期報告制度の見直しにより、特殊建築物においては、3年目、10年目等といったタイミングで外壁仕上げの点検が義務付けられ、罰則も設けられており、特に築10年目といった節目においては、外壁面全面の打診が義務付けられていることから、オーナー様の負担も大きいとの声もありました。

外壁全面の打診調査となりますと、一般的には全面足場架けが必要となり、金銭的負担や工期、住人への影響、など負担が大きく、安全面においてもリスクがあります。

このような背景をもとに、平成20年には、建築基準法第12条定期点検におきまして、それまで「打診」であったものが「打診と同等の性能を有する手法」も認められるようになり、現在では「赤外線サーモグラフィー装置法」が従来の診断手法である「打診」と同等の性能を有するものとして認められ、特に定期報告における活用が広がっております。

合わせて、赤外線搭載ドローンを用いた点検も実績が増加しております。

このような、主に外壁の診断における赤外線法導入のメリットとしましては、

  • 地上から赤外線カメラで撮影した熱画像の解析により故障診断が可能であることから、従来の足場や高所作業車といった仮設工事の低減が図れる

  • 仮設不要に伴う工期短縮効果

  • 足場設置、解体時の落下物事故や倒壊事故が発生せず安全

  • 人による高所作業が不要であることから安全である

  • 工期短縮や仮設足場による閉塞感を抑えることができ、住人への配慮につながる

  • 足場作業もないことから、住人が覗かれる心配もなくプライバシーに配慮できる

以上のような効果、メリットがあります

その他、赤外線建物診断技術は、

  • 雨漏れ調査

  • 断熱損失の可視化

  • 太陽光パネル点検

等にもよく利用されています。

特に雨漏れ調査においては、壁体内への雨水浸入・水分滞留状況が可視化でき、これまでよくあった、「雨漏れ修理を依頼したが原因特定できなかった」、「雨漏れが止まらなかった」といったトラブルを回避できます。

赤外線建物診断技術は、「法定点検」や「インスペクション」等の診断実務を支える「非破壊診断技術」です。


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