保育園のお迎えまでが勝負。3歳1歳を育てながら在宅で働くリアルな1日
「在宅ワークなら、子育てと両立しやすいですよ」
この言葉を何度聞いたことか。半分は本当で、半分は嘘だ。
たしかに通勤がないのはありがたい。保育園の送り迎えも自分でできる。でもその"自由"の裏側には、「家にいるのに仕事が進まない」という地味にきつい現実がある。
僕は今、3歳と1歳の子どもを育てながらフリーランスとして在宅で仕事をしている。保育園に預けている時間はだいたい8:30時から17:00時まで。その間に仕事を片づけなければ、もう後がない。
ちなみに妻はフルタイムで日中は仕事をしている。
この記事では、きれいごと抜きで「子育て×在宅ワークの時間的リアル」を書く。そのうえで、限られた時間でも仕事を回すために僕が実際にやっている工夫を、今日から使える形でお伝えしたい。
「がんばっているのに全然進まない」と感じている人に、「完璧じゃなくても大丈夫。仕組みさえ作れば回る」と伝えたくて書いた。
在宅ワークなら子育てと両立できる? — まず現実を見よう
保育園送迎ありの1日スケジュールを公開
僕の平日のスケジュールをざっくり書くと、こうなる。
4:30 起床。子どもたちの朝食準備
6:30子どもの身支度、保育園の持ち物チェック
7:00 保育園へ送り出発
9:00 帰宅。ここからが仕事タイム(まずはnote記事作成)
9:15 メールチェック、1日のタスク確認
9:30〜12:00 午前の作業ブロック(約2.5時間)
12:00〜12:30 昼食
12:30〜16:30午後の作業ブロック
17:00 お迎えに出発
18:00帰宅。ここから育児タイム
18:30~21:00 夕飯、風呂、寝かしつけ
こうやって書き出すと分かると思うが、作業できるのは正味5~6時間しかない。しかもこの中に、請求書の作成やクライアントとのやりとり、調べ物の時間も含まれる。「純粋に手を動かせる時間」は、体感で3時間あればいい方だ。
今日からできる一歩: まず1日の時間を15分刻みで書き出してみてほしい。「思ったより作業時間が少ない」と気づくだけで、仕事の選び方が変わる。
「在宅=自由」は幻想。むしろ境界線がない怖さ
オフィスに出勤していれば、「仕事モード」と「家庭モード」は物理的に切り替わる。在宅にはそれがない。
リビングのテーブルで仕事をしていると、目の端に片づけていない洗濯物が映る。保育園からの着信が気になってスマホを手放せない。集中したいのに「あ、今日おむつ買わなきゃ」と思い出す。
これは意志の弱さではなく、環境の問題だ。在宅ワークは「仕事と生活の境界線」を自分で引かなければいけない。これが思った以上にエネルギーを食う。
今日からできる一歩: 仕事を始める前に「今から○時まで仕事モード」と声に出して宣言するだけでも、脳のスイッチが入りやすくなる。僕はタイマーを1つセットして、鳴るまでは家事のことを考えない、とルールにしている。
正味4〜5時間で成果を出すための3つの工夫
① 「今日やることは3つだけ」ルール
時間がない人がまずやるべきことは、タスクの厳選だ。
以前の僕は、朝にTo-Doリストを10個以上書き出していた。そして夕方、半分も終わっていないリストを見て落ち込む。それを毎日繰り返していた。
今はシンプルに、朝の段階で「今日やることは3つだけ」と決めている。この3つは「これが終われば今日は合格」というラインだ。もし3つ終わって余力があれば4つ目をやればいい。でも基本は3つ。
たった3つに絞ると、「どれからやろう」と迷う時間がなくなる。子育て中の在宅ワーカーにとって、この"迷いの排除"がいちばん効くと実感している。
今日からできる一歩
寝る前か朝イチに、付箋1枚に「明日やる3つ」を書く。付箋1枚に収まらないなら、それは多すぎる。
②作業は「ブロック」で区切る
「5時間あるから5時間ぶっ通しで」と考えると、途中で集中が切れたときにリカバリーしにくい。
僕は「50分作業+10分休憩」を1ブロックとして、午前に2〜3ブロック、午後に1〜2ブロック回すようにしている。この方法だと「あと50分だけ集中すればいい」と思えるので、取りかかりのハードルが下がる。
10分の休憩では、ストレッチしたり、コーヒーを入れたり、保育園の連絡帳アプリを確認したりする。ここで家事を"ちょい足し"するのもアリだ。洗濯物をたたむ、食洗機を回す、くらいなら10分に収まる。
今日からできる一歩
スマホのタイマーを50分にセットして、1ブロックだけ試してみる。合わなければ30分+5分でもいい。自分に合う長さを見つけることが大事。
③ 「手放す勇気」が生産性を上げる
子育て中の在宅ワーカーが最もやってはいけないのは、全部を100点にしようとすることだ。
仕事も、家事も、育児も、全部きっちりやる。これは物理的に不可能だと、僕は3年かけて学んだ。遅い。もっと早く気づきたかった。
今の僕の基準はこうだ。仕事は90点を目指す。これは収入に直結するから手を抜かない。育児は「安全と愛情」だけ100点。あとは70点。家事は50点でいい。洗濯物はたたまなくても死なない。
この優先順位を決めておくと、罪悪感が減る。罪悪感が減ると、仕事中に仕事に集中できる。結果的に生産性が上がる。
ただし、ここで1つ大事なことを書いておきたい。
時間の使い方を最適化しても、そもそも「受ける仕事の選び方」を間違えていると、いくら効率化しても疲弊するばかりで収入の柱はなかなか育たない。
それでも回らない日の「緊急キット」
子どもの発熱、行事、イレギュラーへの備え
どんなに計画を立てても、子どもは突然熱を出す。保育園から「お迎えお願いします」の電話が来る。これは避けられない。
だから僕は、週の作業計画に"バッファ日"を設けている。具体的には、金曜日は「予備日」にして、基本的に新しい作業を入れない。月〜木で終わらなかった分や、突発対応のリカバリーに使う。
もう一つ大事なのが、クライアントへの事前共有だ。僕は取引開始時に「小さい子が2人いるため、急な体調不良で半日〜1日作業が止まることがあります。納期には余裕を持ってお引き受けします」と伝えている。これを最初に言っておくだけで、いざというときのストレスが全然違う。
今日からできる一歩
今抱えている案件の納期を1日前倒しで設定し直す。たった1日のバッファでも、心の余裕がまったく変わる。
「今日は何もできなかった」を許す技術
子どもが2人とも体調を崩して、丸一日看病で終わった。パソコンを開けなかった。そういう日は、ある。確実にある。
以前はそんな日の夜、子どもを寝かしつけた後に焦って深夜作業をしていた。翌日寝不足で効率が落ち、さらに焦る。典型的な負のループだった。
今は「0点の日があっても、月単位で帳尻を合わせればいい」と決めている。1日でダメなら1週間で見る。1週間でダメなら1か月で見る。フリーランスは月末に成果物を納品できればいいのだから、1日単位の「できた・できなかった」で一喜一憂しなくていい。
今日からできる一歩
スマホのメモに「今月の"やれた"リスト」を作る。タスクが終わるたびに1行追加する。月末に見返すと、「0点の日があっても意外と進んでいる」と気づける。
まとめ — 完璧じゃなくていい。「続けられる仕組み」だけ作ろう
子育てしながら在宅で仕事をするのは、正直しんどい。時間は足りないし、計画通りにいかない日のほうが多い。
でも、17年この働き方を続けてきて分かったのは、「完璧にこなす力」よりも「崩れても戻れる仕組み」のほうがずっと大事だということだ。
この記事で書いたことをまとめると、こうなる。
まず自分の「本当の作業時間」を把握する
1日のタスクは3つに絞る
作業はブロックで区切る
全部100点を目指さない
週に1日バッファを作る
月単位で帳尻を合わせる
どれも小さなことだ。でも、小さな仕組みの積み重ねだけが、子育てと仕事の両立を「根性」ではなく「構造」で支えてくれる。
最後に少しだけ自分の話をさせてほしい。
実は僕も、上の子が1歳のとき、一度完全に燃え尽きた。仕事と育児と家事を全部自分で回そうとして、3か月で体調を崩した。朝起き上がれなくなって、納期を2件飛ばした。クライアントに謝罪メールを打ちながら、「自分はフリーランスに向いてないんじゃないか」と本気で思った。
そこから立て直せたのは、「全部やる」をやめたからだ。家事代行を月1回使い始めた。作業環境を整えた。受ける仕事を減らして、単価を上げる交渉をした。1つずつ、本当に少しずつ。
だから、今この記事を読んで「しんどいな」と思っている人がいたら、それは普通だと伝えたい。しんどいのは、あなたの能力が低いからじゃない。単に仕組みがまだ整っていないだけだ。
子育てをしながら在宅で働くスキル、時間管理、メンタルの保ち方をもっと体系的に学びたいという方だけ、以下のnote記事をご覧ください。
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