テニス上達メモ153.トゲ
▶たかが指先のトゲひとつで
指先に小さな小さなトゲがひとつ刺さっただけでも、日常生活の全体が営みにくくなります。
指先だけのケアにとどまらず、そこをかばうために、ほかのいろんな補う動作が必要になったりします。
トゲが刺さった指を使わないようにするために、使い慣れていないほかの指を使ったりしているうちに、動作が緩慢になったり、上手く遂行できなくなったりします。
そういう経験ないですか?
私はたかが突き指なのですけれども、食事やトイレにひどく苦しんだことがありました(苦笑)。
片脚を怪我すると、もう一方の脚でかばいながら歩くから、健康な脚にも負担が及び傷めてしまうなどともよく聴きますね。
▶つながっている「縁起」なのだから
これが何を意味するかというと、「部分が全体に影響を及ぼす」という理です。
昨日の『テニス上達メモ』で触れました、万物はつながっている「縁起」の思想に通じるかもしれません。
あるいは「鎖の強さは、いちばん弱い輪によって決まる」という妙に説得力のある哲学。
「いくら強い部分があっても、全体の強さを決めるのは、弱い要素である」と。
トゲの刺さった指が、いちいち気になるかもしれません。
すると日常生活のトータルパフォーマンスが落ちます。
▶手首を固めると何が起こる?
部分が全体に大きな影響を及ぼします。
たとえばテニスレッスンで「ボレーは手首を固めましょう」などと、部分的な矯正を教わる。
「手首を使ってラケットを振るから安定しない」などと、まことしやかにささやかれます。
とはいえそうしようとすると、手首を固める矯正に伴い、体の向きも変える必要が出てくるでしょうし、もっと言えば、いちばん微調整の効く部分を犠牲にするのだから、余計に足を使って打点に合わせていく全身的な再修正を行う必要性も出てくるかもしれません。
▶フォーム矯正が孕む問題
手首の小さな部分的な矯正が、全身の大きなバランス調整に影響を及ぼしてしまうのです。
一般的なテニスレッスンによる部分を意識する、させる身体動作のアドバイスが効きにくいのはこのせい(関連記事「部分矯正は、連動、バランス、調和を損なう」)。
もちろんもっとほかにも理由はあって、身体動作を意識するとボールに集中できなくなるし、全身のバランスを損なう以外に、動きがぎこちなくなる問題も孕みます。
呼吸でさえ意識すると、無意識で行なっていたときに比べてぎこちなく(息苦しく)なるはずです。
ですから、かえって上手く打てなくなる原因にもなりかねません(関連記事「『意識する』と、ギクシャクする」)。
▶精神的手かせ足かせ雁字搦め
手首ばかりではなく、よく注意される「ひざを曲げろ」「体を横向きに保て」などの矯正の強制は、「精神的な手かせ・足かせ・雁字搦め」になりかねません。
自由に動かしていいはずの体を、意識の力で「縛る」のですから。
ではどうすればいいか?
もちろん、「部分を意識しない」という結論に帰着するでしょう。
つまり身体動作を意識しなければ動物のように本能的に動けるから(人間も本来は動物)、全体としてバランスの取れたフォームで、スムーズに自然なプレーが現れるはずです。
即効テニス上達のコツ TENNIS ZERO
(テニスゼロ)
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