「どのグループに入れればいいの?」——発達障害と生物の分類の教え方
「被子植物、単子葉類……名前は言えるのに、テストで仲間わけになるとどれがどれかわからなくなる」——中学の理科で生物の分類を学ぶ単元に入ったとき、こうした声を聞くことがあります。
語呂合わせ(言葉のリズムや響きにのせて植物の名前や分類を覚える方法)で覚えたはずなのに問題で使えない。表を丸暗記しても翌日にはリセットされている。そんな経験を繰り返しているお子さんと保護者様に向けて、つまずきの理由と整理の仕方を解説します。
これは「やる気がない」のでも「覚える力がない」のでもありません。分類という単元の作りそのものに、止まりやすくなる明確な理由があります。
この記事でわかること
生物の分類がそもそも多くの子にとって難しい理由
発達障害のある子にとって特に負担が大きくなるポイント
「なぜその仲間か」を起点にした意味づけ・グルーピングの教え方
天神がこの単元でどう役立つか

中学理科「生物の分類」では何を学ぶのか

まず、この単元で何を覚えることになるのかを整理しておきましょう。中1の「いろいろな生物とその共通点」では、植物と動物を特徴ごとに仲間わけしていきます。
ポイントは、いきなり名前を覚えるのではなく、特徴をたよりに少しずつ枝分かれさせていくことです。植物なら「種子をつくるか・つくらないか」から始まり、種子をつくる植物は被子植物・裸子植物へ、被子植物はさらに双子葉類・単子葉類へと分かれていきます。動物なら「背骨があるか・ないか」から始まり、背骨のある脊椎動物は魚類・両生類・は虫類・鳥類・哺乳類の5グループに分かれます。
ここまで読んで、すでに名前がたくさん出てきたと感じた方も多いと思います。実は、その「数の多さ」こそが、子どもが止まる最初のポイントです。
生物の分類がそもそも難しい理由
特性のあるなしに関わらず、この単元は多くの子にとって負担が大きい作りになっています。順番に見ていきましょう。
覚える対応関係が多い
分類では、名前を並べて覚えるだけでは足りません。「単子葉類=平行脈・ひげ根・子葉1枚」のように、名前と複数の特徴をセットで覚える必要があります。
植物だけでも覚える項目は10前後。動物が加わると、体表・呼吸のしかた・体温・子の生まれ方といった観点がかけ合わさり、覚えるべき量が一気に増えます。
分類の基準が、ふだんの姿からは確認しにくい
分類の軸には、ふだん目にする生き物の姿だけでは確認しにくいものが含まれます。たとえば「胚珠が子房に包まれているか(被子植物か裸子植物か)」は、花や実の内部を見ないとわかりません。「卵に殻があるか」も、生き物の姿そのものではなく、その卵まで知っている必要があります。
さらに、見た目と分類先がズレる例がたびたび出てきます。コウモリは翼があっても哺乳類、ペンギンは飛べなくても鳥類。子どもはこれを「例外」と感じて、混乱しやすくなります。
ただ、これは本当は例外ではありません。「体のつくりの共通点で分ける」という原則を一度つかむと、すっきり整理できるものです。
階層を意識しないまま覚えると混乱する
「単子葉類か双子葉類か」という問いと、「離弁花か合弁花か」という問いは、違う階層の問いです。今どの階層の話をしているかをつかまないまま覚えると、別の軸の話が混ざって整理できなくなります。
これは語呂合わせの限界でもあります。語呂合わせから引き出した「アブラナは離弁花」という情報が、「アブラナは双子葉類でもある」という別の情報とつながっていないと、問われる軸が変わったとたんに答えられなくなるのです。
発達障害のある子にとって、さらに難しくなるポイント
ここまでの難しさに加えて、特性のあるお子さんではさらに負担が大きくなる部分があります。これは能力の問題ではなく、特性によるものです。
意味づけのない丸暗記は記憶に残りにくい
「なぜその仲間なのか」という理由なしに、名前と特徴の対応表だけを渡されても、記憶の糸口がなく抜けやすくなります。読み書きに課題があるお子さんは、表を読むだけで負担がかかり、内容を処理する前に疲れてしまうこともあります。
「名前は言えるのに仲間わけになると止まる」のは、名前の音と特徴の意味が、頭の中で結びついていないことが多いためです。「名前は覚えた」けれど「なぜそこに入るか」が紐づいていない状態です。
これは覚える力が足りないのではなく、情報の意味づけ・グルーピングのしかたが整っていないだけです。整え直せば、記憶として入りやすくなります。
なお、同じ生物を複数の観点で答える問題(アブラナは被子植物・双子葉類・離弁花類)では、ひとつ前で決めたことを保ちながら次の階層へ進む必要があり、途中でどの観点の話か混ざりやすくなります。枝分かれを一段ずつ確認していくことが助けになります。
つまずきの段階を確かめるチェックリスト
教え直す前に、お子さんがどの段階で止まっているかを確認してみましょう。上から順に聞いてみて、「言えない」が出たところが教え直しの起点になります。
植物について
植物のいちばん大きな分け方を言えるか(答え:種子をつくる植物/つくらない植物)
被子植物と裸子植物の違いを、特徴で言えるか
双子葉類と単子葉類を、葉・根・子葉で区別できるか
動物について
動物のいちばん大きな分け方を言えるか(答え:背骨があるか〔脊椎動物〕/ないか〔無脊椎動物〕)
脊椎動物の5グループ(魚類・両生類・は虫類・鳥類・哺乳類)を、1つずつ特徴とセットで言えるか
仕上げの確認
「なぜアブラナは双子葉類なのか」を、理由で言えるか
すべてを完璧に言えなくても大丈夫です。どこでつまずいているかがわかれば、そこから整えていけます。
分類でつまずく子への教え方【4ステップ】
つまずきの場所がわかったところで、暗記の負担を減らす教え方を見ていきましょう。ポイントは「覚える量を減らす」のではなく、「意味づけとグルーピングで、覚えやすい形に整える」ことです。
ステップ1:「何を基準に分けているのか」を最初に教える
表や名前より先に、「分類とは、共通の特徴で仲間わけすること」という原則を伝えます。
たとえば「コウモリとイヌは同じ仲間かな?」と問いかけ、「どちらも子を産んで乳で育てる体のつくりがあるね。だから同じ哺乳類なんだよ」と、観点を一緒に確認します。
声かけ例:「名前を覚える前に、どうやって仲間に分けているか一緒に見てみよう。何が同じだと、仲間になるのかな?」
ステップ2:枝分かれを1段ずつ確認する
一度に全部を覚えようとせず、上の階層から1段ずつ確認します。
植物なら、まず「種子をつくるか・つくらないか」だけ。次に「種子をつくる中で、胚珠が包まれているか・むき出しか」。双子葉類と単子葉類は、葉・根・子葉の3点セットでまとめて確認します。「今日は被子植物と裸子植物だけ」という切り方を、保護者様の方から示してあげると、お子さんが安心して取り組めます。
声かけ例:「まず、いちばん大きな分け方を見てみよう。種子をつくるかどうか——アブラナは種子をつくるかな?」
ステップ3:枝分かれ図で整理する
横に名前・縦に特徴を並べた表よりも、枝分かれ図(まず○○で分ける→次に××で分ける)のほうが、階層がはっきり見えます。
紙にこの図をお子さんと一緒に書いてみましょう。問題を解くときは、書いた図を手元に置いて見ながら使い、慣れてきたら少しずつ図を見ずに答えられる状態へ移していきます。
声かけ例:「この図のどこに入るか、一緒に探してみよう。種子をつくるから、こっちの枝だね。次は、胚珠が包まれているかどうか……」
ステップ4:「例外に見えるもの」は体のつくりに戻って確認する
コウモリ・ペンギン・クジラのように、見た目から間違えやすいものは、「体のつくりで分類する」という原則に戻って確認します。
声かけ例:「コウモリに翼があるのは、飛ぶためだよね。でも分類で見るときは、子どもの生まれ方や、体の表面が何でできているかを確認するんだよ」
「翼があるから鳥類」という思い込みがほどけると、「例外があってわからない」が「基準が一貫している」に変わっていきます。
これらを全部、毎日やろうとしなくて大丈夫です。「今日はステップ2の植物の枝分かれだけ」でも、積み重なれば少しずつ整理されていきます。毎日横についていなくても進められる方法もあるので、次にご紹介します。
まとめ:つまずきと対処の整理
一般的な難しさ:覚える対応関係が多く、基準も目に見えにくい。階層を意識しないと別の軸の話が混ざる
特性があるとさらに大きくなる負担:意味づけのない丸暗記は残りにくく、複数の基準が並ぶとどの軸で考えるか迷子になりやすい
対処の方向:「なぜその仲間か」を最初に押さえ、枝分かれを1段ずつ確認し、枝分かれ図を手元に置いて使いながら図なしへ移行する
毎日教えるのが大変と感じている保護者様へ
ここまでの教え方を実践しようとすると、図を用意し、1段ずつ確認し、つまずきを見つけて声をかけ……と、保護者様にも相当な集中力が求められます。毎日続けるのは、正直なところ大変なことです。
そういった方に参考にしていただきたいのが、家庭学習デジタル教材「天神」です。
天神を使った研究では、週1回・たった10分の使用を3ヶ月続けるだけで、すべての対象児童の視覚ワーキングメモリ課題の数値が改善したという結果が、日本LD学会で発表されています。意味づけや段階的な整理を積み重ねていくと、こうした変化につながることがあります。障がい児教育の第一人者・山内康彦先生(障がい児成長支援協会 代表理事)も、「各地域の教科書に準拠したスモールステップ学習は大好評」と推薦しています。

天神では、生物の分類をレクチャー → ポイント → 問題演習の流れで学びます。レクチャーでは分類の観点をアニメーションを使って視覚的に説明し、ポイントで要点を確認してから問題演習に入ります。「どこで分けるか」という枝分かれの構造を、1段ずつ積み上げていく設計です。
問題は1画面1問の表示で、「この植物はどのグループに入るか」を選ぶ形式が中心です。間違えたときには「どの特徴で判断するか」を見直せるヒントが自動で表示され、「なぜその仲間か」という観点に立ち返れます。正解すると「天才!」「すごい!」という音声が流れ、お子さんが自分のペースで進められるため、自立学習の習慣づくりにもつながります。

「問題が1つ1つ段階を踏んで組まれているところが、子供の理解につながっていきそうに感じました」
——天神体験後アンケートより
読みの負担なく、分類の判断に集中できる音声読み上げ
「被子植物」「離弁花類」など、漢字の読みが曖昧なまま問題文を読み進めようとすると、つまずきが重なってしまいます。オプションの音声読み上げ機能を使うと、問題文・ヒント・解説が音声で読み上げられ、読んでいる箇所が色でハイライトされます。読みの負担なく、分類の判断そのものに集中できます。
「読み上げ機能を活用することで『読むのがめんどくさい』がなくなって集中できる時間が長かった」
——天神体験後アンケートより
土台がぐらついているときは、さかのぼって確認できる
「単子葉類と双子葉類は言えても、被子植物が何かはあやふや」というように土台にズレがあるときは、前の目次に戻って、階層から確認し直せます。どの学年・どこまで戻れるかはお子さんの購入状況によって異なるため、無料体験のときにご確認ください。問題演習では「今が何問目」「あと何問」も表示されるため、見通しを立てながら取り組めます。

現在、天神では無料体験を実施しています。資料請求をすると、体験専用のPC(無料でお届けする貸出機)をお送りします。クレジットカードは不要で、購入の義務もありません。パソコン版では、幼児・小学・中学の全学年・全教科を体験でき、実際の問題をお子さんが操作する様子を見てからご検討いただけます。
アール医療専門職大学の坂本晴美准教授(医学博士・発達障害専門)が発達障害の児童を対象に行った研究では、こんな報告があります。
「『できた!』という自信が、学習意欲だけでなく、運動や日常生活への挑戦意欲、つまり『自立心』へと繋がっていくのです」
——アール医療専門職大学 准教授 坂本晴美先生
※効果には個人差があります。
→ 天神 無料体験・資料請求はこちら
https://www.tenjin.cc/lp/wp/hattatsu-s-02-price/
よくある質問
Q. 料金が高そうで、すぐには体験できないと感じています。
A. 資料請求をするだけで、体験専用PCが無料でお手元に届きます。クレジットカードの登録は不要で、購入の義務もありません。料金の詳細は資料に同封しており、月額換算で約2,750円〜という計算になります(買切り型のため月額費用・年会費はかかりません。ご兄弟姉妹への追加費用もありません)。まずは実際の問題を体験してから判断してみてください。
Q. うちの子はグレーゾーンですが、天神は合うでしょうか?
A. 天神は様々な特性を持つお子さまに幅広くお使いいただけます。診断の有無ではなく、お子さんの今の学び方に合うかどうかが大切です。音声読み上げやスモールステップの構成は、学び方に課題を感じるお子さんに評価をいただいています。まずは無料体験で、お子さんの反応を確認してみてください。
Q. 分類の暗記が嫌いで、そもそも問題を開かなくなっています。
A. 分類は「覚えることが多すぎる」という感覚が先に立つと、取り組む前に気持ちが離れてしまいやすい単元です。天神では1問解くたびに「天才!」「すごい!」という音声で正誤を知らせ、小さな達成感を積み重ねながら進められます。まずは「被子植物と裸子植物だけ」という1目次から試してみることをおすすめします。
参考文献
文部科学省「中学校学習指導要領(平成29年告示)解説 理科編」https://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2019/03/18/1387018_005.pdf
この記事は天神メディア編集部が作成しました。発達障害の特性には個人差があります。学習面で気になることがある場合は、専門機関へのご相談もあわせてご検討ください。
