「月の形ってなぜ毎日変わるの?」——発達障害のある子に天体(月・金星)の動きを教えるコツ
「月の満ち欠けの図を何度見せても、どれが上弦の月かわからない」「金星が夕方にしか見えない理由を説明しても、首をかしげたまま」——。
発達障害のあるお子さんを持つ保護者の方から、こうした声を聞くことがあります。教科書の図を指さしながら一緒に考えても、次の日にはまた最初から。「どうしてわかってくれないんだろう」と疲れてしまうこともあるのではないでしょうか。
天体の動きが理解しにくいのには、発達特性と深く関わる明確な理由があります。「やる気の問題」でも「勉強が足りない」のでもありません。
この記事でわかること
なぜ発達障害のある子は天体の動きでつまずくのか
月の満ち欠け・金星の見え方を理解するのに必要な力
今日から使える教え方のコツ
繰り返し学習を無理なく続ける方法

天体の動き(月の満ち欠け・金星の見え方)とはどんな単元か

「天体の動き」は小4「月と星」→小6「月と太陽」→中3「地球と宇宙」と段階的に積み上がる単元です。
月の満ち欠けは、太陽・地球・月の位置関係によって月の見え方が変わる現象で、新月→三日月→上弦の月→満月→下弦の月と約29.5日で繰り返します。金星の見え方は、地球の内側を公転する金星が明け方と夕方にしか見えない理由を学ぶ内容です。
どちらにも共通する難しさが、「宇宙から見た図」と「地球から見た実際の空」の2つの視点を頭の中で切り替える必要があることです。この視点変換が、発達特性のある子にとって大きなつまずきポイントになっています。
なぜ発達障害のある子は天体の動きでつまずくのか
天体が難しい理由は特性によって異なります。お子さんのつまずきがどこにあるのかを把握することが、適切なサポートの第一歩です。
ADHDのある子どもの場合:複数の情報を同時に保持しにくい
天体の問題では、「月の位置」「太陽の方向」「地球からの見え方」「時刻」など、複数の情報を同時に頭の中で保持する必要があります。
この「作業中の情報を一時的に保持する力」をワーキングメモリと呼びます。ADHDのある子はワーキングメモリに課題があることが多く、「さっき確認した月の位置を覚えていたのに、太陽の方向を考えているうちにリセットされてしまう」ということが起きやすいのです。
これは能力の問題ではなく、脳の情報処理の特性です。
ASDのある子どもの場合:視点の切り替えに負荷がかかる
天体の学習では、「宇宙から見た図」から「地球に立っている自分の視点」への切り替えが必須です。
ASDのある子は認知の柔軟性(一つの見方から別の見方に自由に切り替える力)に課題を抱えることがあります。教科書の図は宇宙から見た配置図なのに、問題では「このとき地球からはどう見えるか」と聞かれる——この2つがつながらず、混乱してしまうのです。
LDのある子どもの場合:図そのものを読み取る負荷が大きい
視空間認知に課題があるLDの子にとっては、天体の図(地球・月・太陽の位置関係図)を「読む」こと自体が大きな負担です。矢印の方向、陰影のある面はどちら側か、回転の向きはどちらか——図に含まれる情報を正しく読み取る段階で負荷がかかります。
※これらの特性には個人差があります。
天体の動きを理解するにはどんな力が必要か
では、どのような力が積み上がっていれば天体の動きを理解できるのでしょうか。お子さんがどこでつまずいているかを確認する目安にしてください。
前提知識(月が光る理由):「月は太陽の光を反射して光る」ことを理解しているか
方角の概念:東西南北の基本的な位置関係がわかるか
視空間認知(図の読み取り):天体の位置関係図を見て、光が当たる面がわかるか
視点変換:「宇宙から見た図」を「地球から見た空」に置き換えられるか
複数情報の同時保持:位置・方向・時刻を同時に覚えていられるか
上から順に積み上がっていく構造です。前提知識が曖昧なまま視点変換に進んでも、混乱が深まるだけです。つまずいている階層まで戻ることが大切です。
天体の動きが苦手な子への教え方のコツは
原因がわかったところで、具体的な教え方を見ていきましょう。1つずつ段階を踏むことがポイントです。

ステップ1:まず「月が光る理由」を体感させる
暗い部屋で懐中電灯(太陽の代わり)とボール(月の代わり)を使います。懐中電灯の光をボールに当てると、光が当たった面だけが明るくなります。
「月もこれと同じで、光が当たっているところだけ見えるんだよ」——この一言で、「月は自分で光っているわけではない」という前提が感覚として入ります。
ステップ2:「宇宙視点」と「地球視点」を分けて教える
いきなり2つの視点を行き来させると混乱します。まずは宇宙視点の図だけを使い、「太陽の光がどこに当たっているか」を確認します。
次に、宇宙視点の図は一度閉じて、地球視点だけに切り替えます。「地球のこの位置に立ったら、月のどの面が見えるかな?」と問いかけます。
最後に2つの視点を組み合わせます。1ステップずつ分離して進めることで、視点変換の負荷を大幅に下げられます。
ステップ3:情報を紙に書き出して「頭の外」に出す
ワーキングメモリへの負担を減らすために、途中経過を全て紙に書かせます。
例えば月の満ち欠けなら:
月の位置は? → 地球の右側
太陽の方向は? → 左(月と反対側)
光が当たる面は? → 左側
地球から見えるのは? → 光が当たっている面 → 満月に近い
このように箇条書きにして1つずつチェックしていく方法です。頭の中だけで処理しようとせず、紙の上で完結させることがポイントです。
ステップ4:動きのある教材でイメージを補う
天体は「動き」を伴う単元です。静止画の図だけでは、月や金星が公転によって位置を変えていく過程がイメージしにくい場合があります。
公共機関や教育機関が提供する無料の理科動画コンテンツで、月の公転・金星の公転を「動いている状態」で見せることが効果的です。ASDのある子には同じ動画を繰り返し見ることで安心感が生まれ、理解が進みやすくなるケースもあります。
「これをすべて毎日やらなければ」と思う必要はありません。できそうなステップを1つ選んで試すだけでも十分です。毎日完璧にこなすより、継続できる形を見つける方が大切です。
まとめ
ワーキングメモリへの負担(複数情報の同時保持):情報を紙に書き出して1つずつ処理する
視点変換の困難(宇宙視点↔地球視点):2つの視点を分けて段階的に教える
視空間認知の課題(図が読み取りにくい):懐中電灯とボールで光と影を体感させる
前提知識の不足(月が光る理由):「光の反射」から順番に積み上げる
静止画だけでは動きがイメージできない:動画教材を活用する
毎日教えるのが大変と感じている保護者の方へ
ここまで紹介した対策を実践しようとすると、教材を準備したり、視点変換を段階的に説明したり、紙に書き出す作業につき合ったり——保護者の方にも相当な労力が求められます。毎日これを続けるのは、正直なところ、とても大変なことです。
そういった方に参考にしていただきたいのが、家庭学習デジタル教材「天神」です。
天神を使った研究では、週1回・たった10分の使用を3ヶ月続けるだけで、すべての対象児童の視覚ワーキングメモリ課題の数値が改善したという結果が、日本LD学会で発表されています。先ほど「天体の学習にはワーキングメモリと視空間認知の両方が必要」とお伝えしましたが、天神はまさにその部分に働きかける設計になっているのです。
障がい児教育の第一人者・山内康彦先生(障がい児成長支援協会 代表理事)も「知らないと損ですよ」「一番おすすめの教材です」と推薦しています。

天神では、天体の単元をレクチャー → ポイント → 問題演習の流れで学びます。レクチャーはアニメーションで太陽・地球・月の位置関係を視覚的に説明します。目次画面でおおよその所要時間が確認できるため、取り組む前に見通しを立てやすく、ASDのある子にも安心です。

問題は1画面1問の表示で、答えを確認してから次へ進みます。正解すると「天才!」「すごい!」の音声が流れ、間違えたときは自動でヒントが表示されます。

「レクチャーに時間が表示されているため、本人が見通しを立てやすく、取り組みやすそうだった」
——天神体験後アンケートより
「ムダなものがなく子どもが集中しやすい。レクチャーがていねいでわかりやすい」
——天神体験後アンケートより
学年をさかのぼって「月が光る理由」から始められる
天体は小4→小6→中3と積み上がる構造のため、前の学年の理解が不十分なまま進んでいるケースも多いです。天神なら学年に関係なく前の学年に戻って学び直せるため、お子さんの現在地から積み上げていけます。
「学力に凹凸があるので自分の学力に合わせて選んで自信をつけさせることができる」
——天神体験後アンケートより
読み書きが苦手なお子さんには音声読み上げ機能
問題文を読むこと自体に負荷がかかるお子さんには「音声読み上げ機能」もあります。問題文・ヒント・解説をすべて音声で聞きながら取り組めるため、読む負担を下げて天体の概念理解に集中できます。
「読み上げ機能のおかげで一人で学習できています。教科書に沿った内容なので理解しやすいようです」
——天神体験後アンケートより
「天神を使えばすべて解決する」というものではありませんが、天体のように視覚的な理解が求められる単元で、「保護者の代わりに繰り返し視覚的に教えてくれる」存在として、負担を減らす選択肢のひとつになれると思います。1画面1問・即時フィードバックの設計は、お子さんが自分のペースで取り組む自立学習の習慣づくりを支えます。
現在、天神では無料体験を実施しています。体験専用のPCを無料でお届けするので、実際にお子さんが理科の問題に取り組む様子を確認してからご検討いただけます。クレジットカードは不要で、体験後に購入を強くすすめることもありません。
アール医療専門職大学の坂本晴美准教授(医学博士・発達障害専門)が発達障害の児童を対象に行った研究では、こんな報告があります。
「何事にも自信が持てなかったお子様が、天神を始めてわずか1ヶ月で自ら『習い事をしたい』と意欲を見せるなど、劇的な変化が見られました。『できた!』という自信が、学習意欲だけでなく、運動や日常生活への挑戦意欲、つまり『自立心』へと繋がっていくのです」
——アール医療専門職大学 准教授 坂本晴美先生
※効果には個人差があります。ただ、「天体の問題が解けた」という小さな成功体験が自己肯定感の第一歩になる可能性は、どのお子さんにも開かれています。
→ 天神 無料体験・資料請求はこちら
https://www.tenjin.cc/lp/wp/hattatsu-s-02-price/
よくある質問
Q. 買切り価格が高くて不安ですが、まず体験だけでもできますか?
A. はい、資料請求するだけで無料体験ができます。体験は完全無料で、クレジットカードの登録も不要です。月額換算で1教科あたり約2,750円〜の買切り型で、一度購入すればご兄弟も追加料金なしで使えます。体験後に購入を強くすすめることもありません。
Q. うちの子はグレーゾーンですが、天神は合うでしょうか?
A. 天神は様々な特性を持つお子さまに幅広くお使いいただけます。診断の有無ではなく、お子さんの今の学び方に合うかどうかが大切です。まずは無料体験でお子さんの反応を確認してみてください。
Q. 天体の単元だけ購入できますか?
A. 天神は1学年1教科単位で購入できます。理科だけ、1学年だけの購入も可能です。天体の単元が含まれる学年の理科を選んでいただければ、その学年の理科全体を学べます。詳しくは資料請求でご確認ください。
参考文献
発達障害情報・支援センター「各障害の定義」https://www.rehab.go.jp/ddis/understand/definition/
文部科学省「学習障害(LD)」https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/tokubetu/mext_00808.html
文部科学省「注意欠陥多動性障害(ADHD)」https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/tokubetu/mext_00897.html
国立特別支援教育総合研究所 発達障害教育推進センター「学習障害(LD)のある子どもの指導・支援」https://cpedd.nise.go.jp/shido_shien/ld
この記事は天神メディア編集部が作成しました。発達障害の特性には個人差があります。学習面で気になることがある場合は、専門機関へのご相談もあわせてご検討ください。
