見出し画像

わり算の筆算の手順が覚えられない子への教え方【発達障害・ADHD対応】

「何度教えても、次の問題ではまた一からやり直し」「"たてかけひくおろす"って言えるのに、いざ解くと手が止まる」——。

わり算の筆算は、小学3〜4年生でぐんとつまずく子が増える単元です。発達障害・ADHDのお子さんを持つ保護者の方からは「宿題のたびにバトルになる」「こちらもイライラして、また怒ってしまった」という声が絶えません。

でも、お子さんが手順を忘れるのは「やる気がない」からでも「能力が低い」からでもありません。発達特性と筆算の構造の、相性の問題です。

この記事でわかること

  • なぜADHD・発達障害の子はわり算の筆算でつまずくのか

  • 今日から使える「たてかけひくおろす」のスモールステップ教え方

  • どのステップでつまずいているかを見分ける方法

  • 毎日横につかなくても続けられる練習の考え方

わり算の筆算とはどんな計算か

わり算の筆算は小学3年生で「84÷4」「96÷3」といった1けたでわる形から始まり、4年生では「72÷12」のような2けたでわる筆算へと進みます。

手順は「たてかけひくおろす」の4つがワンセットです。

  1. たてる——商(答えになる数)を立てる

  2. かける——立てた商×わる数を計算する

  3. ひく——もとの数からかけた結果を引く

  4. おろす——次の位の数をおろしてくる

この4ステップを、答えが出るまで何度もループしながら進めます。しかもループのたびに「途中で出た数字」を覚えながら次の操作に移る必要があります。

手順が多い。ループする。途中の数字を記憶しながら進める——この3つの特徴が重なるため、わり算の筆算は算数の中でも特に負荷の高い単元です。そして、この負荷が発達特性のある子にとって特に大きな壁になります。

なぜ発達障害・ADHDの子はわり算の筆算でつまずくのか

お子さんがわり算の筆算で手が止まるのは、能力の問題ではありません。脳の情報処理の特性と、筆算が要求する処理の相性が合っていないのです。

ワーキングメモリへの負担が非常に大きい

わり算の筆算では、「立てた商」「かけ算の積」「引き算の差」「おろした数」を同時に頭の中に保持しながら次のステップに進む必要があります。

この「作業中の情報を一時的に保持しながら別の処理を行う力」がワーキングメモリです。ADHD・LDの子はワーキングメモリに課題が見られることが多く、「途中で直前の数字が消えてしまう」という現象が頻繁に起きます。

「さっき引き算した答えを書いたはずなのに、おろす数を書いている間にどこにいたか分からなくなった」——こうしたことが起きるのは、怠けているのではなく、脳の情報処理の仕組みによるものです。

※ワーキングメモリの容量には個人差があります。

手順の逐次処理が苦手(実行機能の課題)

わり算の筆算は「たてる→かける→ひく→おろす」という決まった順番を守り、各ステップを正確に切り替え続ける必要があります。

この「順序を保ちながら次の動作に移行する力」は実行機能と呼ばれます。実行機能に課題のあるお子さんは、「今どのステップにいるか」の位置把握が難しく、ステップを飛ばしたり、逆に戻ってやり直してしまう誤りが起きやすいのです。

こうした子には、手順を紙に書き出した「手順カード」のような外在化ツールが有効です。頭の中だけで管理しなくていい状態を作ることで、計算に集中できるようになります。

九九が自動化されていないと詰まる

わり算の筆算では、「商を立てる」場面と「かける」場面の2か所で九九を即座に引き出す必要があります。

九九がまだ不安定な状態でわり算の筆算に取り組むと、九九を思い出すことにワーキングメモリが使われてしまい、筆算の手順を保持する余裕がなくなります。つまり九九の自動化は、わり算の筆算の前提条件なのです。

なお、九九に限らず「数の大小比較」や「量の感覚」にも強い困難を感じる場合は、算数障害(ディスカリキュリア)の可能性も念頭に置いておくと良いかもしれません。気になる場合はFAQもあわせてご覧ください。

わり算の筆算を解くのに必要な力

教え方に入る前に、お子さんがどこでつまずいているかを把握することがスタート地点です。以下のチェックリストで確認してみてください。

  • 九九の即答:ランダムに九九を聞いて、すぐ答えられるか

  • 引き算の正確さ:2けた−1けた、2けた−2けたの引き算で差を正しく出せるか

  • 位取り・数字の配置:筆算で数字を縦に正しく並べられるか

  • 手順の記憶と実行:「たてかけひくおろす」の順番を言えるか。言えても実行できるか

  • 見当つけ(商の推測):「84÷4なら、4×□が84に近い数」を推測できるか

お子さんがどの項目でつまずいているかを特定することが、教え方のスタート地点になります。

わり算の筆算が苦手な子への教え方

まず九九の定着具合を確認してから筆算に入ることが最も大切です。九九がまだ不安定なまま筆算の練習を重ねても、手順の定着にはつながりにくいからです。

ステップ1:九九の自動化を先に確認・補強する

筆算に入る前に、まずランダムに九九を口頭で確認し、詰まる段を把握します。

声かけ例:「7の段を一緒に言ってみよう。7×4は?」

詰まった段があれば、1日5問程度、正解したらすぐほめる形で自動化を先に固めます。九九が「考えなくても出る」状態になってから、筆算に入りましょう。

ステップ2:「たてかけひくおろす」を手順カードにして机に貼る(外在化)

4ステップの手順を大きく書いた手順カードを作り、常に見える場所に置きます。

① たてる ② かける ③ ひく ④ おろす

ワーキングメモリへの負担を「紙に移す」ことで、お子さんは計算そのものに集中できるようになります。今やっているステップを指さしながら進めると、「どこにいるか迷子になる」ことも減ります。

声かけ例:「次は何だったっけ?カード見てみよう」

ステップ3:1けたでわる筆算を「1ステップ1動作」で練習する

手順カードを見ながら、1動作ずつ口に出して進めます。

声かけ例:「"たて"。何をたてる?じゃあ書いてみよう」

1つの動作が終わるごとにほめます。「正解か不正解か」ではなく、「手順を1つ進められたこと」をその都度認めることが大切です。

マス目のあるノートを使うと、数字の位がずれにくくなり、書き間違いによるつまずきを防げます。

ステップ4:詰まったら「どのステップで詰まっているか」を一緒に特定する

手が止まったとき、「わからない?」と聞くだけでは、お子さん自身もどこがわからないか説明できないことが多いです。

声かけ例:「どこで詰まった?かけるところ?じゃあかけ算だけ一緒にやろう」

「たて・かけ・ひく・おろす」のどのステップかを名指しで聞くことで、つまずき箇所を切り出して練習できます。全体をやり直す必要はありません。ピンポイントで苦手なステップだけを補強すれば十分です。

ステップ5:正解を1つ積み重ねたら、その日は終わりにしていい

問題数を追うより、「今日1問正解した」という達成感を積み重ねる方が、次への意欲につながります。特にADHDの子は、成功体験がモチベーションに直結しやすいです。

これをすべて毎日やろうとしなくていいです。今日できそうなステップを1つ選ぶだけで十分です。共働きで毎日横につけなくても、お子さんの力はちゃんと積み上がっていきます。

わり算の筆算でつまずく原因と対策のまとめ

  • ワーキングメモリへの負担が大きい → 途中の数字を紙に書いて外部化する

  • 手順の逐次処理が苦手 → 手順カードを見ながら口唱法で進める

  • 九九が自動化されていない → 筆算の前に九九の自動化を先に固める

  • どこで詰まっているか本人も気づかない → ステップを名指しして詰まり箇所を特定する

  • 繰り返しへの苦手・飽き → 1問正解を目標にして問題数を追わない

毎日教えるのが大変と感じている保護者の方へ

ここまで紹介した対策を実践しようとすると、手順カードを作り、九九を確認し、1ステップごとに声かけをして——保護者の方にも相当な負担がかかります。毎日これを続けるのは、正直なところ、とても大変です。

そういった方に参考にしていただきたいのが、家庭学習用デジタル教材「天神」です。

天神を使った研究では、週1回・たった10分の使用を3ヶ月続けるだけで、すべての対象児童の視覚ワーキングメモリ課題の数値が改善したという結果が、日本LD学会で発表されています。わり算の筆算で特に大きな壁になる「ワーキングメモリへの負荷」に対して、天神は根本から働きかける設計になっています。

障がい児教育の第一人者・山内康彦先生(障がい児成長支援協会 代表理事)も「知らないと損ですよ」「一番おすすめの学習教材です」と推薦しています。

天神では、わり算の筆算をレクチャー → ポイント → 問題演習の流れで学びます。

レクチャーでは、アニメーションを使って「たてかけひくおろす」の各ステップを1つずつ視覚的に説明します。目次画面でおおよその所要時間(例:約9分)が確認できるため、事前に見通しを立てやすい設計です。つまずいたときには「レクチャーを見る」ボタンで直接戻ることもできます。

問題は1画面1問の表示で、答えを入力してから次へ進みます。他の問題が目に入って気が散ることがありません。正解すると「天才!」「すごい!」と音声が流れ、得点が加算されます。

間違えたときは、ヒントが表示されて再チャレンジできます。「間違え=やり直し」ではなく「間違え=もう一度チャンスがある」という構造が、癇癪や投げ出しを起きにくくしています。

「ESCキーを押すだけですぐに戻れるところ(ASDの息子は間違える度にリセットするので)。やり直した時に選択肢が変わってるところ。問題数が多過ぎない。タイマーはあるが、子どものペースでできるところ」
——天神体験後アンケートより

「教科書にあっていて、スモールステップで進んでいけるところが良い」
——天神体験後アンケートより

九九・引き算まで学年をさかのぼれる

「九九の自動化が前提」とお伝えしましたが、天神は学年に関係なく前の単元にさかのぼれる設計です。わり算の筆算がまだ難しければ、九九の練習や引き算の復習から始められます。お子さんの「今の現在地」からスタートし、着実に積み上げていけます。

2026年、タイピング練習ゲームが追加されました

天神ではキーボードで答えを入力する形式のため、操作すること自体が楽しいというお子さんも多いです。2026年からはタイピング練習ゲームが新機能として追加され、文部科学省が推奨するスキルにも自然に慣れていけます。

読み書きが苦手なお子さんには音声読み上げ機能

問題文を読むことが負担になるお子さんには「音声読み上げ機能」(オプション)もあります。問題文・ヒント・解説をすべて音声で聞きながら取り組めるため、読む負担を減らして計算に集中できます。

現在、天神では無料体験を実施しています。体験専用のPCを無料でお届けし、実際にお子さんが操作する様子を確認してからご検討いただけます。クレジットカードは不要で、体験期間は4日間。体験後に購入を強くすすめることもありません。

料金は買切り型で、月額換算で1教科あたり約2,750円〜。一度購入すればご兄弟も追加料金なしで使えます。詳細な料金表は資料請求時に同封してお届けします。

「何事にも自信が持てなかったお子様が、天神を始めてわずか1ヶ月で自ら『習い事をしたい』と意欲を見せるなど、劇的な変化が見られました。『できた!』という自信が、学習意欲だけでなく、運動や日常生活への挑戦意欲、つまり『自立心』へと繋がっていくのです」
——アール医療専門職大学 准教授 坂本晴美先生

※効果には個人差があります。

→ 天神 無料体験・資料請求はこちら
https://www.tenjin.cc/lp/wp/hattatsu-s-02-price/

よくある質問

Q. 買切り価格が高くて不安ですが、まず体験だけでもできますか?
A. はい、資料請求するだけで無料体験ができます。体験は完全無料で、クレジットカードの登録も不要です。体験後に購入を強くすすめることもありません。詳細な料金は資料に同封されています(月額換算で1教科あたり約2,750円〜の買切り型です)。一度購入すればご兄弟も追加料金なしで使えます。

Q. うちの子はグレーゾーンですが、天神は合うでしょうか?
A. 天神は様々な特性を持つお子さまにも幅広くお使いいただけます。診断の有無ではなく、お子さんの今の学び方に合うかどうかが大切です。まずは無料体験でお子さんの反応を確認してみてください。

Q. 子どもが癇癪を起こして宿題が終わらないのですが、天神でも同じになりませんか?
A. 天神は1画面1問の表示で、途中のステップでフィードバックがあり、間違えても同じ問題をそのまま繰り返さない設計です。「間違えた=怒られる」ではなく「もう一度チャンスがある」という構造が、宿題バトルとは異なる体験を作ります。まずは無料体験でお子さんの反応を確認してみてください。

Q. 算数障害(ディスカリキュリア)を疑っています。家庭でできることはありますか?
A. まずは専門機関へのご相談を第一におすすめします。その上で、天神のスモールステップ・さかのぼり学習は「お子さんの現在地からの積み上げ」に対応しています。ただし、天神は学習療育の代替ではありません。専門家の支援と併せて、家庭での練習環境のひとつとしてご検討ください。

この記事は天神メディア編集部が作成しました。発達障害の特性には個人差があります。学習面で気になることがある場合は、専門機関へのご相談もあわせてご検討ください。

いいなと思ったら応援しよう!