学生時代のバイト代最初の使い道
大学入学後最初のバイトは、時給430円のステーキハウス、
時給は最低ラインだが、
賄い付きのステーキハウスというところに惹かれた。
期待した初日の賄いが、イカリング三個と目一杯のキャベツ。
口笛を吹いてホットコーヒーの準備をしていると、
「うるせー、キッチンの近くで口笛なんか吹くんじゃねー」
コック長に怒鳴りつけられた2日目、辞める決意をした。
時給の割に合わない忙しさ、夕飯はひとつも期待に応えない、
コック長はやたら口うるさく、駅からかなり歩く交通の不便さ、
ひとつも良い条件はなく、2日目に辞める意思は固めたが、
結構ケジメにうるさい性格から、1ヶ月は務めた。
次に見つけるバイトは、賄い狙いを止め、
時給とアパートと大学への交通の便を重視することにした。
丁度、アパートと大学の中間地点に位置する喫茶店が、
アルバイト募集の張り紙をしていたので、
飛び込みで入って一発で決定した。
サイフォンで沸かす本格的コーヒーの店で、
時給700円のウェイターだった。
今でも覚えている日替わりサービス
日曜日 ブルー・マウンテン
月曜日 ジャマイカ
火曜日 キリマンジェロ
水曜日 モカ
木曜日 グァテマラ
金曜日 ブラジル
土曜日 マンデリン
サービス外でジャバ・ロブ・スターなんてのもあった。
当時は、スティービー・ワンダーの曲名みてーだなーとか思ってた。
(アナザースター)
マスターを始め、優しいメンバーに囲まれ、
居心地が良いバイトに巡り合えた。
最初の月の給与が70,000円、
受け取った翌日、学校帰りに友人と一緒に楽器屋へ直行した。
チェリーサンバーストのレスポールが欲しい。
ギブソンなんて買えるわけがない。
国産のグレコで、ある程度のグレードがあれば良いと、
10万円程度のギターを掴んで、
「頭3万で、後は分割出来ないか?」と聞いた
「学生さんでしょ、親とか保証人つけないと無理だよ」
つれない長髪店員の言葉。
しばらく絶句、
頭の中では「絶句・Zeppelin」
「OK、わかった、グレコEG700を現金で買う!」
有り金全部をギターに費やしてしまった。
忘れもしない1980年6月、
汚い四畳半の部屋で、「成毛滋」のテープを聞き、
「今更」と思いながらもZEPを練習していた。
真新しいピカピカのギターを横目に、冷蔵庫を開けると、
今日の夕飯が顔を見せている。
レタス1個
後日、友人が心配して、
インスタントコーヒーやお菓子を差し入れしてくれた。
生活費を全てギターに突っ込み、翌月の給料日まで買物ゼロで生活した。
腹が減ってポケッとしている時に、いつも弾いていたのが、
「Led Zeppelin」の「Over the Hills and Far Away」のアコイントロ部分、
どうせ、途中でめげるにも拘わらず、
今でも、ギターを持つと弾いてしまう。
