意外と洋モノだったこと。
大概の人は、食に対して何かしらのロマンを抱いていると思う。
ラーメン界には「ラーメン通」という言葉があるように、
どこの店がどうだった、何系がどうだと、事細かに語られる世界がある。
カレーだってそうだ。
スパイスを自分で調合し、自宅で黙々と鍋に向かう猛者がいる。
そこには確かに、食のロマンが通っている。
一方で自分はどうだろう。
食べること自体は好きだけど、一定のレベルを超えていれば大抵満足してしまう。
気になるお店を調べて向かうことに、
そこまで強いワクワクを感じた記憶もない。
だからずっと、自分は他人と比べて
食に対する興味が薄い方なんだと思っていた。
ラーメンもカレーも好きだ。
でも、他店と比較して「ここが一番だ」と
自分の中で確立しようとは思わなかった。
だけど先日、ふと思った。
本物のハンバーガーが食べたい。
アメリカ人が夢中になって、
包装紙の存在すら忘れて、紙ごとかぶりつくような、
理屈も何もかも度外視にした、
肉々しく、ジャンキーなハンバーガー。
その瞬間、自分は気づいた。
"俺はガチのハンバーガーが好きなんだ"と。
思い返せば、修学旅行で訪れたオーストラリアでも、カンガルーやコアラを差し置いて、
現地のハンバーガーを食べることに、妙に心が躍っていた。
滅多に食べるわけじゃない。
それでも、そこには「これ以上」と何かを求めている自分がいる。
そして、ちゃんと“好み”があることも理解した。
どうやら、
自分の食のロマンは意外と洋モノだったらしい。
アメリカ人の身体をあそこまで大きく育てた、
肉々しくてジャンキーなハンバーガーを追い求めて。
──俺たちの冒険は、
まだ始まったばかりだッ!!
