♯161|敵を作らずに、静かに距離を取るという選択― 優しい人が壊れないための境界線 ―
距離を取る、と聞くと
こんな不安が浮かぶ人も多いかもしれません。
「冷たい人だと思われないかな」
「嫌われたらどうしよう」
「空気が悪くならないかな」
私も、ずっとそうでした。
だから以前の私は、
限界まで我慢して、
限界を超えてから、
やっと距離を取る――
そんな極端なことを繰り返していました。
でも、気づいたんです。
本当にしんどくなるのは、
“距離を取ること”じゃない。
“距離を取らないまま耐え続けること”だと。
敵を作らない距離の取り方は「戦わない」こと
まず、大前提として。
距離を取る=相手を否定する
ではありません。
敵を作らずに距離を取る人は、
相手を変えようともしないし、
正しさで勝とうともしません。
ただ、
自分の立ち位置を静かに変えるだけです。
私がやめたこと
私が最初にやめたのは、
とても小さなことでした。
・すぐに返事をしない
・先回りして手を出さない
・「大丈夫です」を多用しない
・曖昧な引き受け方をしない
これだけです。
相手を責める言葉も、
説明も、
正当化も、
一切しませんでした。
代わりに使うようになった言葉
断るとき、
強い言葉は必要ありません。
私は、
こんな言い方を選ぶようになりました。
「今は対応できません」
「今回は難しいです」
「それはお引き受けできません」
理由は、言わない。
言い訳もしない。
説明しすぎないことが、
一番の境界線でした。
それでも、踏み込んでくる人がいたら
もし、
それでも踏み込んでくる人がいたら。
それはもう、
あなたの優しさの問題ではありません。
相手が
「境界線を尊重できない人」
だというだけです。
そのときは、
さらに一段、距離を取る。
感情を乗せず、
淡々と、
同じ対応を繰り返す。
それだけで十分です。
優しさは「近づく」だけじゃない
優しさは、
いつも近づくことではありません。
時には、
距離を取ることそのものが、
一番誠実な優しさになることもあります。
自分をすり減らしてまで続ける関係は、
もう「優しさ」ではありません。
最後に
距離を取るようになって、
私の世界は急に楽になったわけではありません。
でも、
「壊れなくなった」
それだけで、十分でした。
もし今、
誰かとの関係で
息が詰まっているなら。
あなたは、
戦わなくていい。
壊れる前に、
静かに一歩、下がっていい。
それは、
逃げでも、冷たさでもありません。
自分を守るための、
とても大切な選択です。
