よき日
父が退院し、1ヶ月振りに実家に帰ってきた。
『父の日』の前日。
母から「お父さんがトイレで動けなくなっているから来て!」との連絡を受け駆け付け、すぐに救急車を呼び搬送された父。
病院では重度の肺炎と診断され、日頃の不摂生からの数々の病気も判明し、少し長めの入院となった。
トイレで動けなくなっている父を見た時はひどく狼狽した。
しかし、ママが私のあとをすぐに息せききって追いかけてきて、冷静に父の脈などを計るなどしながら救急車が来るまでの対処をしてくれたので、本当に助かった。
改めて「看護師はスゴい」と感じた。
「優しいけど、基本的に人の言うことはきかない」性分の父だが、今回のことはかなり堪えたようで、
「反省した。あきちゃん(ママ)にも感謝している。孫の成長をもう見られなくなるのはツラすぎるので、リハビリ等々頑張るから」
と、父としては珍しく、入院中は先生や理学療法士の言い付けをしっかり守ったようで、
昨日仕事からの帰宅後に家族全員で実家に父の様子を確認しに行くと、随分とスッキリした身体になっていた。
自宅に帰り夕食をとると、緊張が解けたのかリビングでいつの間にか寝てしまった。
目が覚めてトイレに入ると、風呂場の脱衣所から長男とママの会話が聞こえてきた。
「僕はママの子どもに生まれてきて、本当によかったよ」
「ママもパパと結婚して、Yちゃん(長男)とKちゃん(次男)に会えてハッピーハッピーだよ」
息子は相変わらずママをキュンキュンさせる術を心得ている。
私は泣いているのがバレないように静かにトイレから出て、再びリビングで寝ていることにした(笑)。
日本ハムも勝ったし、昨日は本当に特別な『佳き日』になった。
何も毎日が『佳き日』であることを望んでいるわけではない。
これからもささやかな『良き日』を淡々と積み重ねていきたい。
そんな風に思いながら、今日も穏やかに働いている。
