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定年後の仕事は「やりたいこと」「できること」「人の役に立つこと」「学びが得られること」がいい

定年退職して4年経った。大学に入学して卒業するのと同じくらいの期間なのに、あっという間に過ぎてしまった気がする。それは、非常勤職員とWebライターという二つの仕事を掛け持ちしているせいかも知れない。

定年を迎える数か月前から、定年後に何をするか、ずっと考えていた。
「やりたいこと」「できること」「人の役に立つこと」「学びが得られること」、そして「少しは報酬も得られること」。それは何だろうか。

一番無難なのは、再雇用で定年後も同じ職場で働くことだ。仕事内容も人間関係もわかっている。仕事量はこれまでの7割程度に減るらしいが、給料はそれ以上に減るらしい。

だから、これまでとは違う仕事をやってみたい気がした。しかし、いくら人手不足とはいっても、定年女子が就活しても仕事を見つけるのは困難だ。新聞チラシの求人広告を見ても、清掃や介護以外の仕事はとても少ない。

再雇用を希望するか迷っていた頃、同期のMさんから某役所の非常勤職員にならないかと誘われた。相続や離婚など、家庭内のトラブルについて当事者双方の話を聞き、解決策を考える仕事。

定年後の仕事として自分ではまったく思いつかなかった職種だった。しかし、中立の立場で当事者双方の言い分を傾聴しトラブルを解決するところは、それまで従事してきた仕事と似通った部分もある。できるかどうかはわからないけれど、やってみたいと思い応募したところ、運よく採用された。

とはいえ、その仕事は毎日出勤するわけではない。ほかにも何かできないだろうか。そんなことを考えていた定年前のある日、仕事帰りに立ち寄った書店で『文章起業で月100万円稼ぐ』というタイトルが目に飛び込んできた。

「月100万も稼げるわけないだろう」と思い、一度は素通りしたが、文章起業という言葉が何となく気になり、結局その本を買った。そこで、クライアント(仕事の依頼者)とワーカー(ライター仕事などをしたい人)をつなぐクラウドソーシングというしくみがあることを知り、Webライターを始めた。

どちらの仕事も未経験だったが、やってみたいと思った。やってみたいと思ったのは、過去に担当していた仕事やエッセイやシナリオを書いていた経験を活かして、自分にもその仕事ができるかもしれないと考えたからだ。

どちらの仕事も、調べることや新たに覚えなくてはいけないことがあり大変だが、多くの学びを得られる。某役所で得た知識や傾聴の技術がWeb記事作成のためのインタビューに役立つなど、双方の仕事の相乗効果もある。

退職前に考えていた「やりたいこと」「できること」「人の役に立つこと」「学びが得られること」が、けっこう叶えられている気がする。自分の知識や経験を活かしてやりたいことができ、その上、新しいことを学べるのは幸せなことだ。

某役所の仕事はまだ経験不足で、一緒に仕事をする先輩に助けられることが多い。Webライターの仕事も、まだ上級者とは言えない。少しだけ報酬をいただきながら、これからも修業の日々は続く。

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